タモリこと森田一義のこと(1) 最強の素人時代 戦後最大の素人芸でブレイク

タモリこと森田一義のこと(1) 最強の素人時代 戦後最大の素人芸でブレイク

タモリは、実は無計画、無責任、無反省、無目標、無国籍、無専門、無向上心。過去にも未来にも自分にも他人にも期待せず、ただひたすらその時、その時間を肯定していく。そう「これでいいのだ!」


以後も一貫してタモリの理想の女性は吉永小百合。
「偶然にしろ何兆分の一の確率で出来た顔だと思います。
それ故、守り続けていかなければ・・・
国が保護して国民の宝として有形文化財にしなければと痛切に感じております」
初めて吉永小百合と料亭で食事したときは、
「座布団の端のフサフサを全部むしりとってしまった」
といい、一緒にラグビー観戦したとき、吉永小百合にチョコレートを1粒もらい、半分だけかじって
「もったいないから家に飾っとこうかな」
試合後、吉永小百合がどうやって帰るか決めていないのを知ると
「送ります」
と真っ赤な顔で志願。
吉永小百合が座ったベンツの後部シートは
「小百合ちゃん御席」
と張り紙し、誰も座らせなかった。
ある対談で
「あんな足の太い女のどこがいいんだと思うんだけどさあ」
といわれたときは
「聞き捨てなりませんな」
と気色ばんだ。

そんな清純派女優が大好きなタモリはノーマルな男性でありつつ
「男って1/3くらい女を持っている」
「男って女に添加物を入れて出来たものなのよ。
人間の完全な標本を残すとしたら必ず女なんだって。
だから男っていっても男の部分と女の部分があると思う」
と中性的な一面も持っていて、ゲイに対して
「あれが男本来の姿」
と自由な生き方に憧れを抱く。

変態についても肯定的で
「犬が雌犬を縛ったりしますか?
変態というのは人間しかいないんだよ。
変態というのはエッチ以外のものにシフトしていくわけですよ。
想像力でシフトしていくわけです。
だから人間しかできないんです」
「創造性豊かな人は変態であるべき。
変態というのは1番身近で簡単にできる創造的行為」
「男は変態の一つもたしなんでいないと」
「人類みな変態」
「恋愛は変態の第1歩」
と推している。

生涯で1度も女性から告白されたことがないというタモリだが決して草食系ではない。
いい人止まりで終わってまったくモテないと悩む男子には、
「とにかく相手にしゃべらせろ。
女性は解決しようと思ってるわけじゃなくて、喋りたい、全部喋りたいと思ってるわけ。
だから女性との会話に「No]とか「Why」とかはいらない。
「Yes」だけでいい」
とアドバイス。
恥をかくのを恐れて告白しないという男子には
「それはダメだね。
選択権は女にあるんだから男はエントリーしなきゃダメ。
恥をかいて恥をかいて、泥まみれになってケダモノとかいわれながら成長していくんだ。
行かなきゃ!
ケダモノ呼ばわりされて足蹴にされて、それでもハイヒールに喰らいついていくんだ」
となにも考えずに前に出ること、そして討ち死する重要性を説いた。

苦労して入った早稲田大学だが、結局、タモリは中退になった。
同級生2人と旅行に行くことになり、
「後で返す」
という2人の分を立て替えたが返してもらえず、学費を滞納したため末籍処分となったのだ。
大学は辞めさされたが、モダンジャズ研究会の活動と、同級生2人との友人関係も続いた。
大学を辞めさされた後もモダン・ジャズ研究会のマネージャーと司会として収入を得ていたが、23歳のとき、祖母が他界。
親族に「祖父の面倒をみろ」といわれ福岡に戻った。
実家に帰ると祖父が1人暮らしをしているはずなのに玄関に女モノの草履があった。
「客かな?」
と客間をのぞいたが誰もいない。
そして2階の祖父の部屋に行くと、祖父の横に見知らぬ女性がいた。
76歳の祖父は、すでに62歳の女性を再婚していた。
後に
「デキるの?」
と聞くと祖父は
「私どもの年になるともうダメだね。
1週間に1ぺんくらいかね」
と答えた。

福岡にいる理由がなくなったタモリだったが、親族に半ば強制的に就職させられた。
その仕事は朝日生命の保険の営業。
「理論で屈服させてやる」
と勧誘時にしゃべり続けたものの成績に結びつかず、
「人間は理論で押しまくられると感情で反発する」
と学んだ。
苦戦するタモリに、2歳上の先輩、春子が
「この人のところに行きなさい」
と自分の得意先を紹介。
これがきっかけになって2人は交際を始め、やがて結婚した。
「自宅に仕事とセックスは持ちこまない。
仕事に家庭は持ちこまない」
というタモリは、女性スキャンダルが少ない。
夫婦の間に子はいないが、常に犬や猫を飼った。
自称、「日本成猫餌付け協会会長」のタモリは、博多で2回、学生時代に2回、結婚後1回、「ノラ猫の餌付け」に挑戦し、2勝2敗1引き分け。
2勝はいずれもKO勝ちで、うち1回は薬物入りオレンジを使用。
ノラ猫は人間をなかなか信用せず、餌付けには、
「忍耐、努力、理解、暇」
を要する上、
「家と自分が傷つく危険、理解のない女房とのいさかいが起き家庭が破壊される」
などのリスクがあるというが、餌付けに成功した猫は、タモリより春子婦人になついた。
パトラという猫は、ほとんど家族以外になつかなかったが、なぜか黒柳徹子だけにはすぐに心を許し、マツコ・デラックスには、これまでみたことがないほどの敵意で威嚇した。

朝日生命を4年で退職したタモリは、早稲田大学の先輩、高山博光(後の福岡市議会議員)が経営する旅行会社「日田観光会館」に転職し、傘下のボウリング場(大分県日田市)の支配人となり、さらに数年経つと喫茶店のマスターとなり
「ウインナーコーヒー」
と注文されるとソーセージ入りのコーヒーを出していた。
あるとき博多で渡辺貞夫と山下洋輔トリオ(山下洋輔、中村誠一、森山威男)によるジャズコンサートが行われた。
学生時代からの友人が渡辺貞夫のマネージャーをやっていたため、公演後、タモリは彼らの泊まるタカクラホテル福岡に行き、一緒に飲んでいた。
午前2時頃、家に帰るために部屋を出て廊下を歩いていると、ドンチャン騒ぎする笑い声が聞こえてきた。
それは山下洋輔(ピアノ)の部屋だった。
ドア越しに会話を聞いて
「こいつらとは気が合う」
と思ったタモリは、ドアを少しだけ開けて中をうかがった。
すると浴衣姿の中村誠一(サックス)が頭に籐のゴミ箱をかぶって虚無僧となり歌舞伎口調で奇声を上げていた。
(俺の出番だ)
とっさに思ったタモリは、
「ヨォ~」
と同じく歌舞伎口調で部屋に乱入。
中村誠一からゴミ箱を奪ってかぶり、踊った。

山下洋輔(左、ピアノ)
森山威男(中、ドラム)
中村誠一(右、サックス)

中村誠一は、数年前、
「初めて日本語を聴いた外人に、日本語はどう聞えるのだろう?」
という疑問を発見し、以後、デタラメな日本語に始まり、デタラメな各国語を習得していった。
そしてゴミ箱を奪われると、ものすごい勢いでデタラメの韓国語をまくしたてた。
するとなんとタモリは、その3倍の勢いのインチキ韓国語で応戦してきた。
驚いた中村誠一は中国語に切り替えたが、タモリは5倍の速さで中国語を話した。
ちなみにタモリの中国語は

「痛いところ突きやがった」→「痛所指摘」
「じゃあな」→「後日再会」
「気をつけて」→「交通安全」
「よろしくお願いします→「愛玩希望」

など四文字熟語風なものが多い。
その後、ドイツ、イギリス、イタリア、フランス、アメリカを各国のデタラメ言葉で勝負が続いたが、すべてタモリが圧倒。
最後はアフリカ人になってスワヒリ語をしゃべり、中村誠一に敗北を認めさせた。
そうやって騒いでいるうちに夜が明け、
「あ、いけね。
帰ります。」
タモリがいうと山下洋輔は
「ちょっと待って。
アンタ一体誰?」
と呼び止めた。
「あっモリタと申します」

衝撃を受けた山下洋輔は、東京に帰った後、新宿ゴールデン街のバー「ジャックと豆の木」で
「九州にモリタというすごいやつがいる」
と話した。
するとママ、柏原A子(匿名ではなく通称)の発案で、山下洋輔、奥成達(詩人、編集者)、高信太郎(マンガ家)、長谷邦夫(マンガ家)、坂田明(ジャズサックス奏者)、三上寛(フォークシンガー、俳優)、長谷川法世(マンガ家)、南伸坊(イラストレーター、マンガ雑誌「ガロ」編集長)ら常連客が「伝説の九州の男・モリタを呼ぶ会」を結成。
「ジャズファンに違いない」
ホテルでの出来事から半年後、山下洋輔は、福岡で1番古いジャズ喫茶「COMBO」を訪ねた。
「モリタという男を知らないか?」
店主、有田平八郎は、
「知っているよ」
と答え、すぐに常連客だったタモリに電話。
こうして2人は再会した。
1975年6月、「呼ぶ会」から新幹線代をもらったタモリは7年ぶりに上京。
ジャックと豆の木で「呼ぶ会」の前で

・北京放送
・中国人の田中角栄
・中国製のターザン映画
・宇宙飛行士になった大河内傅次郎が宇宙船の中で空気漏れで苦しんでいるのを韓国語で
・日本製ウイスキーを、これは悪しき飲み物であると説教しながら飲み始めた中国人が、やがてこんなすばらしいものはないと言い始める
・4カ国語麻雀(ベトナム人が中国人の捨てた牌に『ロン』といい、中国人が『チョンボ』とクレームをつけ、アメリカ人が仲裁し、それを後ろから見ていた田中角栄が口を出して乱闘に発展する)
・アメリカの宇宙飛行士と中国の宇宙飛行士の絡み合い
・国連Aセット(台湾国連脱退をめぐる韓国、台湾、中国の演説、Bセット、Cセットもあった)
・強要特別番組、李参平と白磁の由来
・明日の農作業の時間
・松正丸事件の真相
・肥前ナイロビ・ケニヤ線乗換え
・産まれたての仔馬
・コンドルの着地

などを披露。
その後、福岡で生活しつつ、「呼ぶ会」のカンパによって月1回上京し即興芸を披露し、メンバーの家で一定期間居候するという二重生活を始めた。

8月、3度目の上京を果たしたタモリが芸をしてると噂を聞きつけた赤塚不二夫がジャックと豆の木に来店。
大学時代に「天才バカボン」を読んで、
「こんなバカなことやっていいんだ、こんなバカなこと書いて出版してもいいんだ、アリなんだ」
と衝撃を受け、大ファンだったタモリはビックリ。
赤塚不二夫もタモリの才能に一目惚れ。
(この男を福岡に帰してはいけない)
と思い、
「君はおもしろい。
お笑いの世界に入れ。
今月の終わりに僕の番組があるからそれに出ろ。
それまでは住むところがないから、私のマンションに居ろ」
と厳命。
タモリは、家賃17万円、4LDK、冷暖房完備の高級マンションで飲み放題食べ放題、服も着放題、ベンツ450SLC乗り放題、30万円の小遣い支給という好条件で居候を開始。

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