【リーグ優勝の瞬間】中日ドラゴンズ編

【リーグ優勝の瞬間】中日ドラゴンズ編

まだクライマックスシリーズ制度が導入されていない頃、ペナントレースが今よりもずっと価値があった頃、各球団のリーグ優勝決定の瞬間、その年の戦いぶりをご紹介しています。今回は中日ドラゴンズのリーグ優勝決定の瞬間(1974、1982、1988年)を集めてみました。


【1974年】20年ぶり、悲願の優勝

1954年、中日ドラゴンズは選手から人望も厚かった天知俊一監督の下、西沢道夫・杉山悟・杉下茂・石川克彦選手らが主力となり、球団創設以来初めてのリーグ優勝。更に日本シリーズでも、西鉄ライオンズを4勝3敗で下して初の日本一達成します。

中日ドラゴンズの選手たち(1954年)

1972年に優勝から遠ざかっていた中日ドラゴンズの監督に就任したのは、与那嶺要監督でした。与那嶺要選手は現役時代、ベストナインを通算7回受賞するなどの活躍で第2期巨人黄金時代を支えた名選手でしたが、晩年巨人を戦力外になり、中日に移籍。以降巨人や、戦力外になるきっかけだったと言われている巨人の川上哲治監督に対して闘志をみなぎらせていました。

与那嶺監督

当時1965年~1973年まで、9年間連続してセントラル・リーグ優勝を果たしていたV9時代の巨人を相手に1972年・1973年と連続で勝ち越し。そして1974年は髙木守道、星野仙一、松本幸行、トーマス・マーチン、谷沢健一らが活躍し、巨人のV10を阻止して2回目のリーグ優勝を果たしたのです。
(この際、巨人とのゲーム差は0)

日本シリーズではロッテオリオンズに2勝4敗で敗退したものの、巨人を倒しての20年ぶりのリーグ優勝に名古屋の街は狂喜乱舞しました。またこの年のリーグ優勝を記念して、CBCラジオの生ワイド番組『ばつぐんジョッキー』の企画・元中日ドラゴンズの選手のタレント、板東英二さんの歌で作られたのが、中日ドラゴンズの応援歌として有名な「燃えよドラゴンズ」です。

燃えよドラゴンズ(1974年盤)の歌詞
遠い夜空にこだまする竜の叫びを耳にして
中日球場に詰めかけた
僕らをじいんとしびれさす
いいぞがんばれドラゴンズ 燃えよドラゴンズ
1番高木が塁に出て
2番谷木が送りバンド
3番井上タイムリー
4番マーチンホームラン
いいぞがんばれドラゴンズ 燃えよドラゴンズ
5番矢沢がクリーンヒット
6番木俣が流し打ち
7番島谷ヒットエンドラン
8番広瀬がスクイズバント
いいぞがんばれドラゴンズ 燃えよドラゴンズ
(続く)

燃えよドラゴンズ(1974年)

この「燃えよドラゴンズ」は基本的なメロディーは同じで、その年に所属している選手、活躍が予想される選手を歌詞に登場させて、歌い継がれており、この歌に登場する事が、中日選手の一つの目標になっているとも言われています。

【1982年】大激戦のペナントを制す

中日は1981年から近藤貞雄が監督に就任。その初年度は5位に終わるものの徐々に、チームの若返りを進めていきます。

近藤貞夫監督

1982年シーズンで近藤監督は平野謙や中尾孝義、上川誠二らの若手野手を積極的に起用。大島康徳や田尾安志、ケン・モッカ、宇野勝、谷沢らを中心に「野武士野球」と言われる攻撃的打線を形成。投手陣では衰えの見えた星野仙一に代わって、郭源治、都裕次郎らが先発の柱になり、リリーフには牛島和彦が活躍します。

1982年10月18日、横浜スタジアムでの対横浜大洋ホエールズ最終戦。この試合で中日が勝てば中日が優勝、大洋が勝てば巨人が優勝という正に大一番。小松辰雄の完封勝利によって8年ぶり3度目のリーグ優勝を達成します。結果的に2位の巨人とは0.5ゲーム差という大接戦でした。尚、この試合で大洋の長崎啓二と首位打者を争っていた田尾選手が5打席連続で敬遠を受け、首位打者を逃しています。

この年の日本シリーズは西武ライオンズと対戦しますが、2勝4敗で敗退。またこの年限りで長年チームのエースとして支えた星野仙一選手が引退しています。

燃えよドラゴンズ(1982年盤)の歌詞
遠い夜空にこだまする竜の叫びを耳にして
ナゴヤ球場に詰めかけた
僕らをじいんとしびれさす
いいぞがんばれドラゴンズ 燃えよドラゴンズ
1番田尾が塁に出て
2番平野が送りバンド
3番モッカがタイムリー
4番谷沢がホームラン
いいぞがんばれドラゴンズ 燃えよドラゴンズ
5番大島よみがえる
6番宇野がねらい打つ
7番中尾が駆け抜ける
8番田野倉踊り出る
いいぞがんばれドラゴンズ 燃えよドラゴンズ
(続く)

燃えよドラゴンズ(1982年)

【1988年】闘将・星野が宙に舞う!

1987年に星野仙一が監督に就任し、ロッテから2年連続三冠王の落合博満をトレードで獲得するなどチーム改革を断行。この年首位を快走するものの、終盤巨人の猛烈な追い上げにあい、最終的に2位に終わります。

星野監督(中日時代)

この悔しさを晴らそうと迎えた1988年シーズンだったが、スタートダッシュに失敗。4月終了時点で首位広島に8ゲーム差の最下位に沈みます。その後7月に6連敗を喫するなど苦しんだものの、6連敗を止めて以降、50勝15敗という驚異的な追い上げを見せて逆転優勝を果たします。

西武から移籍した小野和幸が最多勝で、小松と共に先発陣を牽引。リリーフ・郭源治が44セーブポイントでMVP。立浪が新人王に輝くなどチーム一丸で果たした逆転優勝でした。

燃えよドラゴンズ(1988年盤)の歌詞
遠い夜空にこだまする竜の叫びを耳にしてナゴヤ球場に詰めかけた僕らをじいんとしびれさすいいぞがんばれドラゴンズ 燃えよドラゴンズ
1番彦野が塁に出て
2番立浪ヒットエンドラン
3番ゲーリーがタイムリー
4番落合ホームラン
いいぞがんばれドラゴンズ 燃えよドラゴンズ
5番宇野の大アーチ
6番徹の勝負運
7番川又輝いて
8番中村夢を打つ
いいぞがんばれドラゴンズ 燃えよドラゴンズ(続く)

燃えよドラゴンズ(1988年)

中日ドラゴンズの生え抜き監督での優勝は球団史上初でした。(日本シリーズは西武に1勝4敗。)

関連する投稿


【阪神タイガース】2003年4月11日巨人戦!悪夢の同点劇・・・ここから快進撃が始まった!

【阪神タイガース】2003年4月11日巨人戦!悪夢の同点劇・・・ここから快進撃が始まった!

2003年といえば、星野仙一監督率いる阪神タイガースが、18年ぶりのリーグ優勝を成し遂げた年。しかし、開幕から順調だった訳ではなく、4月11日の巨人戦では、9回裏に6点差を追いつかれる悪夢の同点劇がありました。普通なら、ここからチームの士気が低下してもおかしくないところ。ところが、ここからあの快進撃が始まったのです!


【中村武志 x 松村邦洋】星野監督降臨!? 中日レジェンドをモノマネとともに振り返る!

【中村武志 x 松村邦洋】星野監督降臨!? 中日レジェンドをモノマネとともに振り返る!

松村邦洋のプロ野球ネタのYouTube動画は、完成度の高いモノマネと様々な秘話があり、野球ファンもお笑い好きも楽しめる内容になっています。中でも、特におもしろいのが中村武志とのコラボ。中日レジェンドの初耳の話が多く、モノマネとともに楽しめます。最後には、まさかのあの人も登場します。


【訃報】“アマチン”の愛称で親しまれた俳優・天野鎮雄さん死去。「中学生日記」「ミッドナイト東海」など

【訃報】“アマチン”の愛称で親しまれた俳優・天野鎮雄さん死去。「中学生日記」「ミッドナイト東海」など

“アマチン”の愛称で親しまれた俳優・天野鎮雄(あまの しずお)さんが5日、多臓器不全のため名古屋市の病院で亡くなっていたことが明らかとなりました。87歳でした。


【1985年・阪神】完投できない先発陣なのに優勝!? 強力な打撃陣と安定のリリーフ陣

【1985年・阪神】完投できない先発陣なのに優勝!? 強力な打撃陣と安定のリリーフ陣

2023年、18年ぶりのリーグ優勝を果たした阪神タイガース。防御率2.66の投手陣は、優勝への大きな原動力でした。一方、同じ優勝でも、1985年優勝時の防御率はなんと4.16。しかも、先発投手の完投試合数は15試合で、リーグ最下位でした。そんな先発陣を支えたのは!? 当時の投手陣を振り返ります。


【1984年・プロ野球】阪神・掛布 vs. 中日・宇野!最後は残念だったホームラン王争い

【1984年・プロ野球】阪神・掛布 vs. 中日・宇野!最後は残念だったホームラン王争い

1984年のホームラン王は、阪神・掛布、中日・宇野の両選手がタイトルを獲得しました。しかし、その輝かしいタイトルを汚すかのように、消化試合となったシーズン最終2試合では、まさかの両チームによる敬遠合戦に。両選手のタイトル争いと敬遠合戦の裏事情を振り返ります。


最新の投稿


昭和100年を祝う夜!グランドプリンスホテル広島でTEPPANの歌謡ライブ&打ち上げ花火が開催決定

昭和100年を祝う夜!グランドプリンスホテル広島でTEPPANの歌謡ライブ&打ち上げ花火が開催決定

2026年5月5日、グランドプリンスホテル広島にて「昭和100年」を記念したスペシャルイベントが開催される。広島発の4人組ボーカルグループ「TEPPAN」による昭和歌謡ライブに加え、夜空を彩る打ち上げ花火も予定。ライブ観覧は無料。さらにホテル上層階のレストランではCD付きの特別ディナープランも登場する。


樋屋奇応丸の倉庫から幻の音源発見!デューク・エイセスが歌う昭和のCMソングが高音質で蘇る

樋屋奇応丸の倉庫から幻の音源発見!デューク・エイセスが歌う昭和のCMソングが高音質で蘇る

「ひや・きおーがん」のフレーズで親しまれる樋屋製薬の社内倉庫から、長らく歌唱者不明だった過去のCMソング音源が発見された。調査の結果、昭和を代表するコーラスグループ「デューク・エイセス」による歌唱と判明。当時のクリアな歌声を再現した「高音質版」が公開され、昭和歌謡ファンを中心に大きな話題を呼んでいる。


福岡の食のテーマパーク「直方がんだ びっくり市」が50周年!大盛況で幕を閉じた「半世紀祭」をレポ

福岡の食のテーマパーク「直方がんだ びっくり市」が50周年!大盛況で幕を閉じた「半世紀祭」をレポ

1976年の創業から50周年を迎えた福岡県直方市の「直方がんだ びっくり市」にて、2026年4月17日から19日までアニバーサリーイベント「半世紀祭」が開催された。銘柄牛が50%OFFになる「肉袋」や名物セールの復活、地元ヒーローの参戦など、半世紀の感謝を込めた熱気あふれる3日間の模様を振り返る。


『メタルスラッグ』シリーズ30周年記念プロジェクト始動!新作開発や特設サイト、記念映像が一挙公開

『メタルスラッグ』シリーズ30周年記念プロジェクト始動!新作開発や特設サイト、記念映像が一挙公開

アクションゲームの金字塔『メタルスラッグ』が2026年4月19日に誕生30周年を迎えた。株式会社SNKはこれを記念し、シリーズの再燃・リブートを掲げた記念プロジェクトを始動。新作ゲームの開発を含む多彩な企画の推進や、歴史を振り返る記念映像の公開、特設サイトの開設など、世界中のファンへ向けた展開が始まる。


山下達郎ソロ・デビュー50周年記念!JOURNAL STANDARDとコラボした限定Tシャツが発売

山下達郎ソロ・デビュー50周年記念!JOURNAL STANDARDとコラボした限定Tシャツが発売

ソロ・デビュー50周年を迎えた音楽界のレジェンド・山下達郎とJOURNAL STANDARDが特別なコラボレーションを実現。1stアルバム『CIRCUS TOWN』収録の名曲「WINDY LADY」をテーマにしたTEEがリリースされる。音楽史に刻まれた名盤の空気感を纏える、ファン垂涎の記念アイテムが登場だ。