NPBとメジャーを繋いだ野茂英雄の凄さ

NPBとメジャーを繋いだ野茂英雄の凄さ

野茂英雄は、日米通算で123勝を挙げた大投手です。当時、日本からメジャーリーグに行くのは、現在のような取り決めもなく、まさに至難の業でした。そんな中単身アメリカに乗り込んだ日本の侍は、見事に花を咲かせます。イチローや大谷翔平など、多くの日本人選手がメジャーで活躍する昨今、その「パイオニア」となった野茂英雄の存在が再脚光を浴びているんです。。この度、メジャーリーグベースボールの公式サイトで、野茂英雄はメジャーリーグベースボールを大きく変えてたとして、その功績を特集しました。


君はMLBにいるべきだ

現在では、日本人メジャーリーガーは珍しい存在ではなくなりました。ダルビッシュ有・前田健太など数多くの名前が挙がりますが、彼ら全員の前には常に野茂英雄がいたのです。1995年2月13日、ドジャースが野茂と正式に契約を結んだと発表しました。このことは、MLBが大きく変化する重大な出来事となったのです。そして、95年以降60人以上の日本人選手が後に続くことに、まさに野茂が先駆者となり、メジャーリーグの門を開いたのでした。
 
MLB公式サイトの記事によると、野茂氏がメジャーの自分の存在を知らしめたのが、プロ入り前の1988年のこと。野球がまだ公開競技だったソウル五輪でした。決勝で米国に敗れた日本でしたが、野茂はリリーフで1回2/3を投げ、アメリカを無失点に抑えます。1990年には日米野球に出場、レニー・ダイクストラ・ケン・グリフィーJr.・バリー・ボンズといった名だたる打者を驚愕させました。ロバート・ホワイティング氏著書「The Samurai Way of Baseball」では、以下のように記されています。試合後、ランディ・ジョンソンが野茂氏に対して言いました。「君はMLBにいるべきだ」と。

真のパイオニアだった

当時のNPBには、現在のようなポスティングシステムなどなく、メジャーリーグへの移籍は困難を極めました。有能な代理人たちが尽力して、ついに任意引退というルールの抜け道を見つけたのですが、これには大きな批判も集めます。当時のドジャースのGMだったフレッド・クレアは、野茂は日本での名声を失くしてしまうことをいとわなかったと言います。成功できるか分からなくても、野茂は自分自身を信じたのです。だからこ野茂英雄という人物は、真のパイオニアなんだとも。野茂は、自分の能力に絶大な自信を持っているが、恐れを持たなかったと評しています。

色褪せることのない功績

無理を通した形でメジャーリーグの門を開いた野茂英雄。大きな注目と重圧の中で、いきなりメジャーのオールスターにも選出されます。初年度の成績は、13勝6敗・防御率2.54・ナ・リーグの奪三振王となる236奪三振で、地区優勝にも大きく貢献したばかりでなく、新人王も獲得したのです。

1996年9月17日には、ノーヒットノーランという大記録を達成。ただその後は怪我に苦められ成績は下降線を辿ってしまいます。そして様々なチームを渡り歩き、2001年にはレッドソックスにおいて2度目のノーヒットノーランを達成したのです。2014年には、日本の野球殿堂入りを果たしますが、アメリカの野球殿堂では基準に達せず、候補者リストから外れました。

しかしもしアメリカでの野球殿堂が、球史に多大な影響をもたらしたパイオニアのために門を開くことがあれば、間違いなく野茂が選択されるだろうと称えられているんです。日本からたった一人でアメリカに渡った孤独な侍が、メジャーリーグに残した功績は色あせることはありません。

最もカッコイイ選手の一人

2001年4月4日は、レッドソックスに在籍の野茂英雄が、2度目のノーヒットノーランを達成した日です。投手として成し遂げた偉大な記録の記念すべき日に。MLB公式サイトでは、19年前のその日に野茂が起こした快挙に再び脚光を浴びせました。

MLB公式の記事では、「野茂英雄は、最近に残った記憶の中で、最もカッコイイ選手の一人だった」として、特集記事を掲載。野茂世代の野球ファンは、野茂のトルネード投法を真似して投げたことのある人は少なくないと、野茂の紹介をしています。まずは、1996年9月17日に起こった奇跡、打者優位で有名なクアーズ・フィールドで達成された最初のノーヒットノーランに注目したのです。

復活したキャリア

MLB公式の記事において、2度目の奇跡ももちろん取り上げています。記事によると、野茂がボストン・レッドソックス在籍中のことで、移籍後2試合目での登板となったオリオールズ戦。今から19年前の今日の出来事だと回顧。その日、球場で電気系統の故障があり、43分遅れで試合が始まったというアクシデントがありました。そんな悪条件の中での快挙で、ア・リーグとナ・リーグの両リーグでのノーヒットノーラン達成でした。これは、サイ・ヤング・ジム・バニング・ノーラン・ライアンに次ぐ4人目で、後にランディ・ジョンソンも達成して5人目になっています。記事では、「この夜野茂が突然復活を遂げた!」と絶賛しました。レッドソックスに移籍したこの年、33試合で先発をして13勝を挙げています。更に、220奪三振はリーグ最多でした。なのにレッドソックス在籍は、この1年だけに留まっています。

強烈なフォーク

野茂がFAによってドジャースに復帰したのが2002年。9球団を渡り歩いてきた野茂にとってのドジャースは、メジャーリーグに来て最初に落ちつた球団。これまでの7年間で、野茂の代名詞になっていたのがやっぱりフォーク。野茂が投げるフォークボールの威力は、相当なもので強烈だったようです。MLB公式の記事では、オリオールズのレジェンド・ジム・パーマーが語ったある逸話を紹介しています。レッドソックスの投手コーチをしていたジョー・ケリガンが言うのに、打撃練習を行う際に困ったのが、野茂が投げる時に受ける捕手がいなかったことだとか。誰もが受けるのを嫌がった唯一の投手が野茂氏だったそうです。その理由が野茂が投じるフォークボール、動きが激しすぎる変化に対処できず、地獄のスプリットと呼んでいたそうです。

メジャー史上燦然と輝く選手

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