「タワーリング・インフェルノ」コミカライズ版は、大火災VS熱い男たちのドラマが炸裂する傑作!

「タワーリング・インフェルノ」コミカライズ版は、大火災VS熱い男たちのドラマが炸裂する傑作!

超大作パニック映画の代名詞として使われるのが、今回紹介する1975年日本公開の映画「タワーリング・インフェルノ」のコミカライズ版を紹介!の2大スター夢の競演に加えて、138階立て超高層ビルの大火災は、日本映画には到底真似できないスケールのデカさ!


同じ号に、「マッハ文朱物語」と「ずうとるび物語」まで掲載されていたとは!

田辺節男先生版の掲載号表紙

本作が掲載されたのは、月刊少年チャンピオンの1975年5月号。
実は「タワーリング・インフェルノ」本編の上映時間は、何と165分という長さ!そのため昔のテレビ放送では、前編と後編の二週に分けて放送されるのが普通だった。さて、それだけ大量の情報量を僅か39ページでまとめるために、本作で田辺節男先生が取った方法とは?
それは、人間ドラマを大幅にカット・整理し、更に女性キャラクターの存在を徹底的に排除するという、思い切ったアレンジだった!結果的にヒロインのフェイ・ダナウェイは登場せず、恋愛ドラマ要素が完全に消滅することになった本作。
だが、そのお蔭で主演の二人、ニューマンとマックイーンが映画以上に活躍する内容になり、読者にとっては面白さが倍増!
こうして、男同士が巨大高層ビルの大火災に挑む骨太のアクションとして、本作は見事に蘇ったのだ!

劇画ロードショー版「タワーリング・インフェルノ」紹介

地上550メートル・138階、サンフランシスコの空高くそびえ立つ世界最大の超高層ビル「グラス・タワー」。
記念すべきその落成式の日に、この高層ビルが数百人の人々の生命を奪う炎の地獄と化すとは、この時誰も予想していなかった。

実はこの部分は、原作小説に忠実に描かれている。
小説では炎が次第に成長して行く様を、獰猛な獣の成長に例えている。

火災発生!

招待客では無く、高層ビルを見上げる一般市民の描写から入るのが素晴らしい。

本編扉絵

ちなみに真ん中のコマがポール・ニューマン。

手抜き工事が発覚!

映画では登場人物の人間関係や恋愛模様が描かれる序盤の30分を、ページ数の関係で一気に省略!
最初のページからもう火災が発生しているという、このコミカライズ版の展開は見事!

口調がめちゃめちゃ江戸っ子の、オハラハン隊長!
映画ではマックイーンが冷静に演じているが、このコミカライズ版のオハラハンは熱い男として描かれている。

消火活動開始!

田辺先生独自の解釈による名セリフが炸裂!

この田辺節男先生版での一番の見せ場、それはマックイーン扮するオハラハン隊長が、武闘派の男として描かれているという点。映画で見せた冷静沈着な隊長では無く、時に自身の感情を露わにする熱い男として描かれているのが最高!この独自のアレンジこそ本作最大の特徴であり魅力だと言えるだろう。

最上階に取り残された人々の運命は?

炎に包まれる招待客!

だが、突然の爆発によりエレベーターはストップ。多くの人々を乗せたまま宙吊りになってしまう。

唯一動く展望エレベーターで脱出!

最上階のパーティー会場に取り残された招待客を次々に襲う火災の猛威!

ヘリコプターから決死の救出活動に向かう、オハラハン隊長。

宙吊りのエレベーターを救え!

突然の爆発でまた危機が!

実は、ビルのオーナーと娘婿との、工事費節約による手抜き工事が原因だった。

事故の原因とは?

決死の展望エレベーター救出シーンや、事故発生の原因などが描かれるが、読者層に合わせてドラマ部分はかなりのアレンジがなされている。

それは、隣り合った向かいのビルからロープを渡し、吊りカゴで一人ずつ救助する方法。時間のかかるこの方法で、果たして救助は間に合うのか?

第二の救出プランとは?

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