カンヌでグランプリ受賞!人間の生と性が痛いほどリアル!「楢山節考」

カンヌでグランプリ受賞!人間の生と性が痛いほどリアル!「楢山節考」

1983年の映画「楢山節考」。カンヌ映画祭でパルム・ドールを受賞し、まだ40代だった坂本スミ子が老婆に見えるようにと歯を削り、「村の掟」に従い子に背負われ山に捨てられる70歳の役に挑んだ作品です。「姥捨て」という風習や胸苦しいほどの閉塞的な村人の生と生を描いた名作です!


辰平、利助の母親。69歳。元気な働き者。歯が丈夫。「楢山参り」に自ら望んで行こうとする等、家族を思いやる優しい人。夫の利平の失踪で村の人たちから白い目で見られてきたからか、「楢山参り」を冷静に粛々と受け入れている。

利助役 左とん平

辰平の弟。35歳・童貞。口臭がひどく、周りから(辰平の子供達からも)「くされ」と蔑まれ、頭も弱いことから村のからかいの象徴のような男。原因不明の匂いを本人も気にしている。性欲に日夜悶々として葛藤。近所の雌犬を獣姦するのは日常茶飯事。

玉やん役  あき竹城

よその村から嫁いできた辰平の後妻。37歳。不細工だが明るく朗らかな性格で働き者。姑であるおりんとの仲も良好。

松やん役  高田順子

子沢山の一家で、村の中でも特に食べ物に困っている家で育つ。村のふしだらな女として有名だったが、けさ吉(辰平の長男)の子供を妊娠したことから辰平の家で一緒に暮らし始める。
父親は他人の畑などから食べ物を盗むなどして「楢山さんに謝る」。ちなみに先代も楢山さんに謝ったことがある。ゆえ、代々盗人の血統として非常に厳しい村のしきたりで一家で罰せられる事になった。

ストーリー

おりんは69歳。元気に働いてはいたが、今年楢山参りを迎えようとしていた。「楢山参り」とは70歳を迎えた冬に皆、楢山へ行くのが貧しい村の食糧事情を支える掟(食い扶持を1人減らす)であり、山の神を敬う村人達の最高の信心だった。
【山へ行く=死】を意味している。おりんの夫も自身の母親の楢山参りの年、精神的重圧からか?失踪していた。おりんの長男、辰平に後添(辰平は前妻を事故で亡くしている)がくることが決まり、おりんはこれで安心して楢山へ行けると喜ぶ。

辰平には、けさ吉・とめ吉・ユキの3人の子供と、「クサレ」と村人達に嫌われている利助という弟がいた。おりんを含めた5人家族に後妻が入り6人家族となる。
ますます食料事情は厳しくなっていく。

おりん、辰平の家族

楢山祭りの日に向う村から玉やんが辰平の所に嫁に来た。おりんは玉やんを気に入る。
夜、犬のシロに夜這いをかけていた利助は、「自分が死んだら村の奴(ヤッコ)達を一晩ずつ娘のおえいの花婿にさせる」という新屋敷の主の遺言を聞き胸踊らせる。

口臭から「クサレ」と言われ嫌われて、知能の発達も遅く、女との縁もない利助は、「治りますように(自分の匂い)」と神頼み。

同じ頃辰平の家では、けさ吉の嫁として、腹の大きくなった「村1番ふしだらな女」松やんも含めた7人世帯になっていた。そんなある夜、おりんは芋を持って出て行く松やんを見てしまう。松やんの実家は、貧しい村の中でも1番と言っていいほどの貧乏所帯だった。
これに怒った辰平は、戻って来た松やんを崖から落そうとしたが腹の子を思いやめる。
数日後、闇夜に「楢山様に謝るぞ!」の声が響く。松やんの父が、他家に豆かすを盗みに入って捕まったのだ。食料を盗むことは許されない村の重罪だった。二代続いて楢山へ謝った松やん一家は、代々泥棒の血統と見なされ、翌日の夜、男達に縄で縛られ松やんを含め全員生き埋めにされた。

父親の遺言から、毎晩入れ替わり奴達と関係を持つおえい。

利助だけを抜かして奴達と肉体関係を続けるおえいに直談判するも「あんなのとしたら死んでしまう!死んでも嫌だ!」と完全拒否。聞き入れてもらえない。

新屋敷の主が死に、おえいは遺言を実行していた(毎晩入れ替わり奴達が旦那になり一夜を共にする)が、利助だけは抜かした。自分だけ抜かされている事実に怒り狂う利助を見かねて、おりんは親しい婆さんに身替りを頼む。これで何も案ずることなく楢山参りに向かうことができるとホッとするおりん。

厳しい貧困から、家を継ぐ長男以外は結婚する事ができず、女性と肉体関係になることもできない。
「クサレ」と嫌われ親の遺言でも関係を拒まれた次男・利助がとうとう「男になった」。相手は母親のおりんに頼まれた、鼻の悪い「おかね婆さん( 清川虹子)」だった。

秋も深くなり、おりんは「明日山へ行く」と告げ、その夜に山へ行く為の儀式が行われた。とうとう夜が更け、嫌がる辰平を責め立て、おりんは楢山参りのため辰平の背負いかごに乗り揺られていった。

楢山の頂上は白骨とカラスが飛び交う寂しすぎる場所でした。

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