映画『ランボー』を見て憧れたサバイバルナイフ
シルヴェスター・スタローン演じるベトナム帰還兵ランボーの戦いを描いた映画『ランボー』。
作中に登場するサバイバルナイフはストーリーにおいて重要な役割を果たし、少年たちに大きな憧れを抱かせた。
ランボーに登場し有名になったことからサバイバルナイフは「ランボーナイフ」とも呼ばれている。
80年代に流行りまくったランボーナイフ
1982年『ランボー』、1985年『ランボー/怒りの脱出』、1988年『ランボー3/怒りのアフガン』。
それぞれ劇場公開と共にサバイバルナイフはバカ売れ。
特にランボーナイフと称するレプリカ品はあちこちで販売されていた。

サバイバルナイフの販売店
その後、商標権の兼ね合いで国産品は絶版となり、映画会社の許諾を得た正式レプリカが登場。
当初はユナイテッド社が販売していたが、現在はマスターカトラリー社から販売されている。
このレプリカシリーズは映画に登場するナイフを忠実に再現することを追求した観賞用モデルのため、刃付けは無く実際にアウトドアでの使用は難しい。
映画『ランボー』に出てくるサバイバルナイフ

『ランボーⅠ』のサバイバルナイフ
映画『ランボー/怒りの脱出』に出てくるサバイバルナイフ

『ランボー/怒りの脱出』のサバイバルナイフ
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映画『ランボー3/怒りのアフガン』に出てくるサバイバルナイフ

『ランボー3/怒りのアフガン』のサバイバルナイフ
映画『ランボー/最後の戦場』に出てくるサバイバルナイフ
80年代の『ランボーナイフ』ブームとは関係ないが、2008年公開の『ランボー/最後の戦場』にもナイフが登場する。
こちらはいわゆるサバイバルナイフの形状ではなく、鉈や牛刀のような超大型ナイフである。

『ランボー/最後の戦場』のサバイバルナイフ
そもそも『サバイバルナイフ』とはどんなナイフなのか?
実は『サバイバルナイフ』に明確な定義はなく、ジャンルとしては曖昧である。
一般的には、大型のシースナイフ(折りたたみではない、鞘に入れるタイプ)であること、刃が厚く頑丈であることが条件とされている。
刃の背に金属を切断するため凹凸になっている鋸刃をナイフに設けたり、ハンドルを中空にしてその中に釣り糸、釣り針、コンパス、着火具など自力での食料調達のための装備や医薬品を格納する(コンテナ)等、他のナイフには見られない特殊な設計がなされた製品もある。
サバイバルナイフの弱点
多用途に活躍するサバイバルナイフだがその特性上弱点となることもある。
サバイバルナイフといえば、ノコとして使える刃の背(峰)にある凹凸のイメージが強く、見た目も抜群にカッコいい。
だが、戦闘においてはこの部分が布などに絡め取られることがある。
また、柄に物を収納できるコンテナがある場合は、柄内に刀身の軸を通せなくなるため構造上強度が低くなり、刃は丈夫でも柄との結合部分は折れやすい。
意外?キャンプには不便なサバイバルナイフ
サバイバルナイフなら、キャンプに便利かと思われるが意外に不便である。
武器としての利用も想定されているため、刃が大きく厚い。
木を切ったりするなどの堅牢性や刃渡りを必要とする用途には重宝するが、一般的なキャンプ場では活躍するシーンがなく、むしろ細かい作業がやりにくいというデメリットがある。
どんなナイフがキャンプに便利なのか?
携帯に便利な折りたたみナイフや十徳ナイフが重宝されている。
だが、俺はサバイバルナイフを使いたいんだ!という方には
ちょっとぐらい不便でも構わない。
「ランボーナイフをアウトドアで使いたいんだ!」という方に手頃な値段で買えて、評価の高いサバイバルナイフをご紹介。
【注意】ナイフの持ち運びや保管には気を付けよう!
銃砲刀剣類所持等取締法第22条では、刃体の長さが6cmをこえる刃物については、「何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、これを携帯してはならない。」と定めており、これに違反した場合は2年以下の懲役又は30万円以下の罰金を設けている。
※折りたたみナイフについては刃渡り8cm
【正当な理由とされる場合の例】
・買ったナイフを自宅に持ち帰る、修理のためにメーカーや販売店に持っていく
・キャンプや釣りで使うための往路、復路など
・板前さんが店に自分の包丁を持っていく途中
護身用というのは正当な理由にならない。
キャンプや釣りで使用するという目的は正当な理由になるが、キャンプ地までや魚釣りをする川までは厳重な管理の元、持ち運ぶ事が必須である。
また、キャンプなどで使用する為に持ち運んでいても、不適切(キャンプにそんな大きいナイフ必要ない)と判断されれば銃刀法に抵触する事もあるので要注意。
刃体の長さが6cm以下のナイフは銃刀法の適合外になるが、理由がない所持は軽犯罪法で規制されている。(はさみ、カッターなどの文房具なども同様)。
小さな十徳ナイフでも職務質問から逮捕されたケースもある…。
警察官の解釈で何とでもなってしまう怖い法律が軽犯罪法なのだ。
最後にもう一つ。
サバイバルナイフは男のロマンである。
我々が少年時代に憧れたように、現代の子供たちにとっても使ってみたくなるものである。
だが、カッターなどと異なり、刃が厚く重さのあるサバイバルナイフは危険度が高い。
自宅やキャンプ場、どんな場所でも決して子供たちの手が触れる場所に置いてはならない。