【1982年の洋楽】なぜこんなことに・・・原題と違いすぎる不思議な邦題7選!

【1982年の洋楽】なぜこんなことに・・・原題と違いすぎる不思議な邦題7選!

洋楽の邦題というと、最近は原題をそのままカタカナにすることがほとんどですが、1980年代は日本語を使って新たな邦題を作るのが一種の慣例でした。中には、原題と違いすぎて不可解なものもあり、アーティストから苦情があったことも!? 今回は、約40年前の1982年の洋楽の中から、原題と異なる邦題7選をご紹介します。


『堕ちた天使』

J・ガイルズ・バンドは、アメリカのロックバンドで、本曲『堕ちた天使』は彼らの代表曲です。全米シングルチャートで6週連続ナンバーワン、1982年の年間5位を記録しています。日本では、イントロ部分が流用されることが多く、世代を問わず聞き馴染みのある曲でしょう。



原題『Centerfold』で、意味は、雑誌の「中央見開きページ」。詞は、学生時代のクラスメイトで "憧れの天使" と呼ばれていた女の子が、時が過ぎ大人になって、男性向けグラビア誌の "中央見開きページ" に登場していて大ショック!という内容です。恐らく、清楚なイメージの彼女が、大胆な姿でグラビアに登場したことを "堕ちた天使" と表現しているのでしょう。

『青春の傷あと』

彼ほど、ステージネームを変えたアーティストも珍しいでしょう。



ジョニー・クーガー

 ↓

ジョン・クーガー

 ↓

ジョン・クーガー・メレンキャンプ

 ↓

ジョン・メレンキャンプ



本曲『青春の傷あと』は、ステージネームがジョン・クーガー時代の『ジャック&ダイアン』と並ぶ大ヒット曲です。両曲とも1982年の年間トップ10入りし、彼にとって大ブレイクの一年だったと言えるでしょう。



原題『Hurts So Good』で、意味は「傷つくのがとてもいい」。邦題では、過去の青春時代の苦い経験を "傷あと" と表現しているように見えますが、原詞では、今の彼女に "お前が傷つけてくれるのがいいんだよ" と歌っているようです。

『素直になれなくて』

シカゴの楽曲で日本で最も有名な曲といえば、恐らく本曲『素直になれなくて』ではないでしょうか。無論、シカゴの代表曲の一つで、全米年間チャートで年間10位を記録した大ヒット曲です。日本でもオリコン洋楽チャートで5週連続ナンバーワンを記録し、CMソングにも採用されるなど、世代を問わず知られた楽曲です。甘い歌声のリードボーカルは、当時まだシカゴに在籍していたピーター・セテラです。



原題『Hard To Say I'm Sorry』で、意味は「ごめんねと謝るのは難しい」。謝罪の言葉が言えないことを "素直になれない" と意訳しているようです。

『ミスティ・ハート』

クォーターフラッシュは、"一発屋" としてよく名前の挙がるアメリカのロックバンド。『ミスティ・ハート』は、彼らにとって唯一の大ヒット曲で、1982年の年間チャートでは年間13位を記録しました。



原題『Harden My Heart』で、意味は「心を硬化させる」といったところでしょうか。



原詞では、



I'm gonna harden my heart

I'm gonna swallow my tears

(心を硬くして涙を飲み込むつもり)



と歌っており、「ミスティ・ハート」(霧に包まれた心)と近いニュアンスなのかもしれません。

『炎のランナー』

『炎のランナー』は、同名のスポーツドラマ映画のテーマ曲で、ギリシャの作曲家、ヴァンゲリスが制作・作曲したインストゥルメンタルです。第54回アカデミー賞では、映画で作品賞、テーマ曲を含むサウンドトラックで作曲賞を受賞しました。日本では、今日でもスポーツの感動シーンでたびたび使用され、世代を問わずよく知られた楽曲です。



原題は、映画もサウンドトラックもテーマ曲も、すべて『Chariots Of Fire』で、意味は「炎の戦車」。邦題では、より映画の内容に沿って "ランナー" と訳しており、実は違和感のあまりないタイトルと言えます。因みに、サウンドトラック中での原題は『Titles』です。

『ノックは夜中に』

『ノックは夜中に』は、オーストラリア出身のポップロックバンド、メン・アット・ワークの出世作。全米ナンバーワンを筆頭に世界各国で大ヒットを記録し、一躍世界的な人気バンドにのし上がりました。



原題『Who Can It Be Now?』で、意味は「今頃、一体誰なんだ?」。原題と邦題でかなり異なる印象を受けますが、曲の冒頭では、



Who can it be knocking at my door?

(一体誰が私のドアをノックしてるんだ?)

Go 'way, don't come 'round here no more

(あっち行って、もうここには来ないで)

Can't you see that it's late at night?

(夜遅いのがわからないの?)



と歌っており、実は歌詞の内容をよく反映した邦題になっていることがわかります。

『さよならロンリー・ラブ』

日本でもファンの多い、オーストラリア出身のソフトロック・デュオ、エア・サプライ。本曲『さよならロンリー・ラブ』は、特に人気の高い一曲で、オリコン洋楽チャートでは5週連続ナンバーワンを記録しました。



原題『Even The Nights Are Better』で、意味は「夜さえも素敵になった」。詞は「あなたと出会えたおかげで、失恋の寂しさから逃れ、夜さえも素敵になった」という内容で、原題は "夜さえも素敵に思えること" に焦点を当てたのに対し、邦題は "寂しさから離れられたこと" を取り上げているのが興味深いところです。実際に、歌詞には、"lonely" または "lonliness" という言葉が4度も登場します。

関連する投稿


【1965年生まれ】2025年還暦を迎える意外な海外アーティストたち!

【1965年生まれ】2025年還暦を迎える意外な海外アーティストたち!

2025年(令和7年)は、1965年(昭和40年)生まれの人が還暦を迎える年です。ついに、昭和40年代生まれが還暦を迎える時代になりました。今の60歳は若いとはと言っても、数字だけ見るともうすぐ高齢者。今回は、2025年に還暦を迎える7名の人気海外アーティストをご紹介します。


レトロゲーム配信サービス「プロジェクトEGG」より『トラぶるCHASER 第1話』『3Dテニス』が配信スタート!!

レトロゲーム配信サービス「プロジェクトEGG」より『トラぶるCHASER 第1話』『3Dテニス』が配信スタート!!

レトロゲーム関連の復刻・配信ビジネスなどを行うD4エンタープライズが運営するレトロゲーム配信サービス「プロジェクトEGG」にて、新規コンテンツ『トラぶるCHASER 第1話 トラブルは空から未来から(PC-9801版)』『3Dテニス(MSX版)』の配信がスタートしました。


『オホーツクに消ゆ』と北海道紋別市がコラボ!ゲームに登場するシーンを使用したアクリルジオラマが「ふるさと納税返礼品」に!

『オホーツクに消ゆ』と北海道紋別市がコラボ!ゲームに登場するシーンを使用したアクリルジオラマが「ふるさと納税返礼品」に!

ジー・モードより、推理アドベンチャーゲーム『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ ~追憶の流氷・涙のニポポ人形~』の世界観を再現したオリジナルグッズが、北海道紋別市のふるさと納税返礼品として提供されます。


抜群のスタイルで💦世の脚光を浴びた『広田恵子』現在は?!

抜群のスタイルで💦世の脚光を浴びた『広田恵子』現在は?!

高校時代からモデル活動を始め1986年に「カネボウ・スイムウエアイメージモデル」として脚光を浴びた広田恵子さん。現在は家族で〇〇を組んで活動している・・・。


完璧・無量大数軍の一人「完肉」の称号を持つキン肉マン『ネメシス』が、SpiceSeedキン肉マンシリーズに登場!!

完璧・無量大数軍の一人「完肉」の称号を持つキン肉マン『ネメシス』が、SpiceSeedキン肉マンシリーズに登場!!

ハイクオリティフィギュアの製造・販売で好評を博している株式会社SpiceSeed フィギュア事業部より、キン肉マンシリーズのフィギュア『ネメシス』が発売されます。


最新の投稿


プロレス界の歴史が動く今こそ読むべき一冊! 『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』2025年12月18日(木)発売!

プロレス界の歴史が動く今こそ読むべき一冊! 『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』2025年12月18日(木)発売!

新日本プロレスの“100年に一人の逸材”棚橋弘至氏による著書『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』が2025年12月18日にKADOKAWAより発売されます。引退が迫る棚橋氏が、26年の現役生活で培った視点から、プロレスの魅力、技の奥義、名勝負の裏側を徹底解説。ビギナーの素朴な疑問にも明快に答え、プロレス観戦をさらに面白くする「令和の観戦バイブル」です。


ウルトラふろく200点以上を一挙収録!『学年誌 ウルトラふろく大全』発売

ウルトラふろく200点以上を一挙収録!『学年誌 ウルトラふろく大全』発売

小学館クリエイティブは、ウルトラマンシリーズ60周年、『小学一年生』100周年の節目に『学年誌 ウルトラふろく大全』を11月28日に発売しました。『ウルトラQ』から『ウルトラマン80』までの学年誌・幼児誌のウルトラふろく200点以上を網羅的に掲載。組み立て済み写真や当時の記事も収録し、ふろく全盛時代の熱気を再現します。特典として、1970年の人気ふろく「ウルトラかいじゅう大パノラマ」を復刻し同梱。


伝説のプロレス団体 UWF40周年記念イベント“無限大記念日”開催!

伝説のプロレス団体 UWF40周年記念イベント“無限大記念日”開催!

伝説のプロレス団体『UWF(ユニバーサル・レスリング・フェデレーション)』が、設立40周年を記念し、特別イベント「無限大記念日」を書泉ブックタワー(東京・秋葉原)にて開催します(2025年12月24日~2026年1月12日)。第1次UWFの貴重な試合映像や控室、オフショットなど、4,000枚以上のアーカイブから厳選された写真が展示されます。復刻グッズや開催記念商品も販売され、当時の熱狂が蘇ります。


グラニフ×『幽☆遊☆白書』初コラボ実現!幽助、蔵馬、飛影など全21アイテム登場

グラニフ×『幽☆遊☆白書』初コラボ実現!幽助、蔵馬、飛影など全21アイテム登場

株式会社グラニフは、TVアニメ『幽☆遊☆白書』との初コラボレーションアイテム全21種類を、2025年12月2日(火)より国内店舗および公式オンラインストアで販売開始します。主人公の浦飯幽助をはじめ、桑原、蔵馬、飛影のメインキャラクターに加え、戸愚呂、コエンマなど欠かせないキャラクターをデザイン。11月26日より先行予約も開始され、ファン必見のラインナップです。


全長20cmの迫力!1/18スケール『国産名車コレクション』創刊

全長20cmの迫力!1/18スケール『国産名車コレクション』創刊

アシェット・コレクションズ・ジャパンは、隔週刊『1/18 エクストラスケール 国産名車コレクション』を2026年1月7日に創刊します。全長約20cm、1/18スケールのダイキャスト製で、日本の自動車史を彩る名車を精巧に再現。ボディラインやエンジンルーム、インパネなどの細部ディテールにこだわった「エクストラ」なコレクション体験を提供し、マガジンでは名車の開発秘話や技術を深掘りします。