スターのイメージからもっとも遠いヒーロー【ザ・スミス】

スターのイメージからもっとも遠いヒーロー【ザ・スミス】

文学的な詩と美しいメロディーをシャープなリズムに乗せて80年代にイギリス中を熱狂させ一躍ヒーローとなったサ・スミス。


やはりこのアルバムがザ・スミスの代表作といえるのではないでしょうか。イギリスの音楽各誌で、これまで制作された最高のアルバムとして度々取り上げられます。
“心に茨を持つ少年”、“ビッグマウス・ストライクス・アゲイン”というヒット曲を収録していることもあり、歌詞は相変わらずシニカルなものの演奏はタイトでポップな出来栄えとなっています。

4thアルバム『ストレンジウェイズ・ヒア・ウィ・カム』

1987年9月28日発売

名盤「クイーン・イズ・デッド」の後なだけに非常に期待して待ち望んでいた1枚でしたが、バンド内はゴタゴタしており実質的なラストアルバムとなってしまいました。
「ストレンジウェイズ」とはマンチェスターの王立刑務所の名前でもあったそうです。最後まで何ともスミス的です。
当時、批評家からの評判は芳しいものではありませんでしたが、ザ・スミスのメンバーは4人ともこれをお気に入りのアルバムだと発言しています。

ディスコグラフィー

シングル(UK)

・ハンド・イン・グラヴ Hand In Glove
・ジス・チャーミング・マン This Charming Man
・ホワット・ディファレンス・ダズ・イット・メイク ? What Difference Does It Make ?
・ヘヴン・ノウズ Heaven Knows I'm Miserable Now
・ウィリアム William, It Was Really Nothing
・ハウ・スーン・イズ・ナウ ? How Soon Is Now ?
・シェイクスピアズ・シスター Shakespeare's Sister
・ザット・ジョーク・イズント・ファニー・エニモア That Joke Isn't Funny Anymore
・心に茨を持つ少年 The Boy With The Thorn In His Side
・ビッグマウス・ストライクス・アゲイン Bigmouth Strikes Again
・パニック Panic
・アスク Ask
・ショップリフターズ Shoplifters Of The World Unite
・シーラ・テイク・ア・バウ Sheila Take A Bow
・ガールフレンド・イン・ア・コーマ Girlfriend In A Coma
・アイ・スターテッド・サムシング I Started Something I Couldn't Finish>
・サムバディ・ラヴド・ミー Last Night I Dreamt That Somebody Loved Me

ライブ盤

・ランク Rank 

編集盤

・ハットフル・オブ・ホロウ Hatful Of Hollow (1984年)
・ザ・ワールド・ウォント・リッスン The World Won't Listen (1987年)
・ラウダー・ザン・ボム Louder Than Bombs (1987年)
・ストップ・ミー (1988年)
・ベスト Vol.1 BEST...1 (1992年)
・ベスト Vol.2 BEST...2 (1992年)
・ザ・スミス・ヒストリー Singles (1995年)
・ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・ザ・スミス The Very Best Of The Smiths (2001年)
・ザ・サウンド・オブ・ザ・スミス The Sound Of The Smiths (2008年)

その後

解散には音楽的な理由もあったようですが、印税の配分などでもめて裁判にまでなってもいます。
ファンにはとても残念な出来事でした。

ソロで活動している主要メンバーだったモリッシーもジョニー・マーも近年ではザ・スミスの曲をやっていますし、再結成が叶うといいですね。

関連する投稿


映画「プリティ・イン・ピンク」はザ・サイケデリック・ファーズの楽曲からタイトルがとられてるんですよ

映画「プリティ・イン・ピンク」はザ・サイケデリック・ファーズの楽曲からタイトルがとられてるんですよ

ザ・サイケデリック・ファーズの楽曲からタイトルがとられた80年代を代表する青春映画のひとつ「プリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角」。今でも人気の高いこの映画とタイトル曲でアメリカでブレイクした純英国のカリスマ・バンドであるザ・サイケデリック・ファーズを1人でも多くの人に知ってもらいたいです。


英国高級紙ガーディアンが選ぶニュー・オーダーのベスト・トラックがこれだ!

英国高級紙ガーディアンが選ぶニュー・オーダーのベスト・トラックがこれだ!

イギリスの地方都市で一介のパンクバンドとしてキャリアをスタートさせたニュー・オーダー。前身のバンドであるジョイ・ディヴィジョンを経て今や国民的なバンドとなっています。そのニュー・オーダーのベスト・トラックをイギリス有数の高級紙であるガーディアンが選出しました。日本では考えられないような興味深いベスト・テンとなっていますよ。


ポストパンクを代表する伝説のバンドにして、孤独と絶望のかたまりのようなジョイ・ディヴィジョンの魅力

ポストパンクを代表する伝説のバンドにして、孤独と絶望のかたまりのようなジョイ・ディヴィジョンの魅力

パンク以降のUKロックシーンの方向性を決定し、今なおリスペクトされ続ける伝説のバンド、ジョイ・ディヴィジョン。ボーカリストの首つり自殺という突然の悲劇により活動停止を余儀なきされますが、彼等の作り上げた音楽の影響は絶大です。僅か2枚のオリジナル・アルバムに込められた孤独と絶望で出来た音楽をご紹介します。


パンクなデジタル・ビートを刻む、ピート・シェリー

パンクなデジタル・ビートを刻む、ピート・シェリー

ピート・シェリーの音楽はエレ・ポップだと言われてはいるものの、あからさまに電子音を使っているわけではありません。もっとエキセントリックで凶暴です。それは、イギリスはマンチェスターが誇るパンク・バンドであるバズコックスを通過しているからでしょう。一味違うデジタル・ビートの世界をご紹介します。


「ザ・ストーンローゼズ」を聞くということは、音楽とひとつになるということだ。

「ザ・ストーンローゼズ」を聞くということは、音楽とひとつになるということだ。

とても表情豊かなリズムに美しく親しみやすいメロディー。彼らの曲を聞くと、辛いことや悲しい気持ちが溶けてしまって何も考えずに踊らされてしまう。


最新の投稿


プロレス界の歴史が動く今こそ読むべき一冊! 『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』2025年12月18日(木)発売!

プロレス界の歴史が動く今こそ読むべき一冊! 『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』2025年12月18日(木)発売!

新日本プロレスの“100年に一人の逸材”棚橋弘至氏による著書『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』が2025年12月18日にKADOKAWAより発売されます。引退が迫る棚橋氏が、26年の現役生活で培った視点から、プロレスの魅力、技の奥義、名勝負の裏側を徹底解説。ビギナーの素朴な疑問にも明快に答え、プロレス観戦をさらに面白くする「令和の観戦バイブル」です。


ウルトラふろく200点以上を一挙収録!『学年誌 ウルトラふろく大全』発売

ウルトラふろく200点以上を一挙収録!『学年誌 ウルトラふろく大全』発売

小学館クリエイティブは、ウルトラマンシリーズ60周年、『小学一年生』100周年の節目に『学年誌 ウルトラふろく大全』を11月28日に発売しました。『ウルトラQ』から『ウルトラマン80』までの学年誌・幼児誌のウルトラふろく200点以上を網羅的に掲載。組み立て済み写真や当時の記事も収録し、ふろく全盛時代の熱気を再現します。特典として、1970年の人気ふろく「ウルトラかいじゅう大パノラマ」を復刻し同梱。


伝説のプロレス団体 UWF40周年記念イベント“無限大記念日”開催!

伝説のプロレス団体 UWF40周年記念イベント“無限大記念日”開催!

伝説のプロレス団体『UWF(ユニバーサル・レスリング・フェデレーション)』が、設立40周年を記念し、特別イベント「無限大記念日」を書泉ブックタワー(東京・秋葉原)にて開催します(2025年12月24日~2026年1月12日)。第1次UWFの貴重な試合映像や控室、オフショットなど、4,000枚以上のアーカイブから厳選された写真が展示されます。復刻グッズや開催記念商品も販売され、当時の熱狂が蘇ります。


グラニフ×『幽☆遊☆白書』初コラボ実現!幽助、蔵馬、飛影など全21アイテム登場

グラニフ×『幽☆遊☆白書』初コラボ実現!幽助、蔵馬、飛影など全21アイテム登場

株式会社グラニフは、TVアニメ『幽☆遊☆白書』との初コラボレーションアイテム全21種類を、2025年12月2日(火)より国内店舗および公式オンラインストアで販売開始します。主人公の浦飯幽助をはじめ、桑原、蔵馬、飛影のメインキャラクターに加え、戸愚呂、コエンマなど欠かせないキャラクターをデザイン。11月26日より先行予約も開始され、ファン必見のラインナップです。


全長20cmの迫力!1/18スケール『国産名車コレクション』創刊

全長20cmの迫力!1/18スケール『国産名車コレクション』創刊

アシェット・コレクションズ・ジャパンは、隔週刊『1/18 エクストラスケール 国産名車コレクション』を2026年1月7日に創刊します。全長約20cm、1/18スケールのダイキャスト製で、日本の自動車史を彩る名車を精巧に再現。ボディラインやエンジンルーム、インパネなどの細部ディテールにこだわった「エクストラ」なコレクション体験を提供し、マガジンでは名車の開発秘話や技術を深掘りします。