英国高級紙ガーディアンが選ぶニュー・オーダーのベスト・トラックがこれだ!

英国高級紙ガーディアンが選ぶニュー・オーダーのベスト・トラックがこれだ!

イギリスの地方都市で一介のパンクバンドとしてキャリアをスタートさせたニュー・オーダー。前身のバンドであるジョイ・ディヴィジョンを経て今や国民的なバンドとなっています。そのニュー・オーダーのベスト・トラックをイギリス有数の高級紙であるガーディアンが選出しました。日本では考えられないような興味深いベスト・テンとなっていますよ。


New Order

ボーカリストだったイアン・カーティスの自殺によって1980年ジョイ・ディヴィジョンは事実上の解散をします。残されたバーナード・サムナー、ピーター・フック、スティーヴン・モリスの3人のメンバーにジリアン・ギルバートを加えて新たにスタートさせたバンドがニュー・オーダーです。

1980年デビュー当初はまだジョイ・ディヴィジョンの延長線上にある陰鬱なサウンドでしたが、デジタル・ビートを大胆に取り入れるようになると誰にも真似のできない独自の個性を確立し、多くのフォロワーを生んでいます。

現在でも大きな影響力を持っており、今や押しも押されぬ国民的バンドのひとつとして数えられています。

出身地:イングランド  マンチェスター
ジャンル:テクノ、ハウス、エレクトロニカ、エレクトロ・ポップ、シンセポップ、ディスコ、ニュー・ウェーヴ、ポストパンク、オルタナティヴ・ロック
活動期間:1980年~1993年、1998年~2007年、2011年~現在

写真は左からStephen Morris(Dr)、Peter Hook(Ba)、Gillian Gilbert(Key)、Bernard Sumner(Vo/Gt)

ニュー・オーダー

The Guardian

日本では考えられないというか、実感がわきませんが、イギリスは階級社会なので、新聞も高級紙と大衆紙に分かれています。
代表的な高級紙の中にガーディアン (The Guardian) というのがあります。クオリティ・ペーパーと呼ばれていて、権威があり、上流階級・知的階層向けの新聞です。

そのガーディアンが「ニュー・オーダーのベスト・トラック×トップ10」を選出していますのでご紹介します。

おそらく日本人が選ぶとこのようになならないのではないかという興味深いランキングになっていますよ。
それでは第10位から順にいってみましょう。


第10位 Vanishing Point

全英アルバムチャートNo.1を獲得した1989年リリースのアルバム「テクニーク 」に収録されている「ヴァニシング・ポイント」ですね。このアルバムからは、「ファイン・タイム(全英11位)」、「ラウンド・アンド・ラウンド(全英21位)」がイギリスでシングル・カットされてヒットしていますし、アメリカでは「ラウンド・アンド・ラウンド」が全米ビルボード誌のクラブ・プレイ・チャートで1位となっているのですが、ガーディアンは「ヴァニシング・ポイント」を選ぶんですね。いきなり興味深いです。


第9位 Love Vigllantes

1985年リリースのサード・アルバム「ロウ・ライフ」の冒頭を飾る曲です。このアルバムはジョイ・ディヴィジョン時代からは考えられないほどポップなサウンドに移行しており、バーナード・サムナーによって紡がれた美しいメロディーを味わうことが出来ます。
このアルバムにはシングルカットされ大ヒットしたニュー・オーダーを代表する至高の名曲「パーフェクト・キス」と「サブ・カルチャー」が収録されているのですが、素直に選んではくれませんね。
高級紙ガーディアンと言えども素直にヒット曲を選出しない。そこが何とも英国的ではあります。


第8位 Your Silent Face

独自の美学が詰め込まれた1983年リリースのセカンド・アルバム「権力の美学 」はニュー・オーダーのベストに挙げるファンも多く、人気が高いアルバムです。その中の収録曲「ユア・サイレント・フェイス」が第8位、そして第7位の「エイジ・オブ・コンセント」もこのアルバムに入っています。


第7位 Age of Consent

「権力の美学 」はジャケット・デザインも含めて素晴らしい出来栄えです。このアルバムでニュー・オーダーは自分たちのスタイルを確立したといえます。


第6位 Blue Monday(オリジナル12インチ・ヴァージョン)

世界的に大ヒットしたニュー・オーダーの代名詞的な曲ですね。「ブルー・マンデー」はジョイ・ディヴィジョンのボーカリストだったイアン・カーティスの自殺を知らされた日のことを歌ったものです。その日はジョイ・ディヴィジョンの初めてのアメリカ・ツアーに出発する日でした。
感動的なエピソードと胸を締め付けられる歌詞を持つ、無敵のダンス・ミュージック。この曲はオリジナル・アルバムには収録されていません。


第5位 Video 586

クマのダンスがカワイイとはいえ、なぜ「Video 586」が選ばれているのかよく分かりません。しかも第5位に。もっといい曲はいくらでもあると思いますが、そう思いながらも聴いていると気持ちよくなる。まぁ、ニュー・オーダーの魔術ですね。「586」のオリジナルはセカンド・アルバム「権力の美学 」に収録されています。


第4位 Temptation (7インチ・ヴァージョン)

「テンプテイション」の7インチ・ヴァージョンですね。第6位の「ブルー・マンデイ」はオリジナル12インチ・ヴァージョンを指定していますし、ガーディアンもなかなかこだわりを持って選んでいますね。
個人的には「テンプテイション」は12インチ・ヴァージョンの方がいいと思うのですが、いや、これは文句なしに良い曲です。

そしていよいよベスト・スリーの発表です。


第3位 Everything's Gone Green

関連する投稿


細野晴臣の活動55周年プロジェクトとして企画展『細野さんと晴臣くん』の事前予約が開始!名盤の公式ビジュアライザーも公開!

細野晴臣の活動55周年プロジェクトとして企画展『細野さんと晴臣くん』の事前予約が開始!名盤の公式ビジュアライザーも公開!

ミュージシャン・細野晴臣の軌跡と進行形の活動を伝える55周年プロジェクト「HOSONO MANDALA」の一環として、その第1弾となる企画展 『細野さんと晴臣くん』が5月31日より立教大学池袋キャンパス(東京都豊島区)で開催されます。


米ローリング・ストーン誌が発表した「史上最高のアルバムジャケット100」

米ローリング・ストーン誌が発表した「史上最高のアルバムジャケット100」

最高にカッコいいアルバムジャケットはどれか?好みは様々でしょうが、ローリング・ストーン誌が選んだランキングは確かにカッコいいものばかり。ぜひ覗いてみてくださいっ!


ジェフ・ミルズがヤプーズ・戸川純とコラボ!ライブ・オーディオビジュアル作品『THE TRIP』を上演&コラボ楽曲を配信!

ジェフ・ミルズがヤプーズ・戸川純とコラボ!ライブ・オーディオビジュアル作品『THE TRIP』を上演&コラボ楽曲を配信!

アメリカのテクノミュージシャン、ジェフ・ミルズが総指揮を務めるライブ・オーディオビジュアル作品『THE TRIP -Enter The Black Hole-』のワールドプレミア上演が決定しました。


高橋幸宏の一夜限りのライブ『LIVE 2018 SARAVAH SARAVAH!』が上映決定!!

高橋幸宏の一夜限りのライブ『LIVE 2018 SARAVAH SARAVAH!』が上映決定!!

東急レクリエーションは、2023年4月14日に開業した「東急歌舞伎町タワー」内に位置する「109シネマズプレミアム新宿」で、2024年1月19日から1月28日の10日間限定で、2018年に開催された一夜限りのライブ『YUKIHIRO TAKAHASHI LIVE 2018 SARAVAH SARAVAH!』を上映します。


80年代の若者向けサブカルトーク番組『YOU』の坂本龍一/YMO出演回がCS・歌謡ポップスチャンネルで放送決定!!

80年代の若者向けサブカルトーク番組『YOU』の坂本龍一/YMO出演回がCS・歌謡ポップスチャンネルで放送決定!!

CSの歌謡ポップスチャンネルにて、トーク番組『YOU』の坂本龍一/矢野顕子の出演回(1982年6月放送)と、YMO【細野晴臣/坂本龍一/高橋幸宏】の出演回(1983年6月放送)が、2023年4月に放送されます。


最新の投稿


プロレス界の歴史が動く今こそ読むべき一冊! 『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』2025年12月18日(木)発売!

プロレス界の歴史が動く今こそ読むべき一冊! 『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』2025年12月18日(木)発売!

新日本プロレスの“100年に一人の逸材”棚橋弘至氏による著書『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』が2025年12月18日にKADOKAWAより発売されます。引退が迫る棚橋氏が、26年の現役生活で培った視点から、プロレスの魅力、技の奥義、名勝負の裏側を徹底解説。ビギナーの素朴な疑問にも明快に答え、プロレス観戦をさらに面白くする「令和の観戦バイブル」です。


ウルトラふろく200点以上を一挙収録!『学年誌 ウルトラふろく大全』発売

ウルトラふろく200点以上を一挙収録!『学年誌 ウルトラふろく大全』発売

小学館クリエイティブは、ウルトラマンシリーズ60周年、『小学一年生』100周年の節目に『学年誌 ウルトラふろく大全』を11月28日に発売しました。『ウルトラQ』から『ウルトラマン80』までの学年誌・幼児誌のウルトラふろく200点以上を網羅的に掲載。組み立て済み写真や当時の記事も収録し、ふろく全盛時代の熱気を再現します。特典として、1970年の人気ふろく「ウルトラかいじゅう大パノラマ」を復刻し同梱。


伝説のプロレス団体 UWF40周年記念イベント“無限大記念日”開催!

伝説のプロレス団体 UWF40周年記念イベント“無限大記念日”開催!

伝説のプロレス団体『UWF(ユニバーサル・レスリング・フェデレーション)』が、設立40周年を記念し、特別イベント「無限大記念日」を書泉ブックタワー(東京・秋葉原)にて開催します(2025年12月24日~2026年1月12日)。第1次UWFの貴重な試合映像や控室、オフショットなど、4,000枚以上のアーカイブから厳選された写真が展示されます。復刻グッズや開催記念商品も販売され、当時の熱狂が蘇ります。


グラニフ×『幽☆遊☆白書』初コラボ実現!幽助、蔵馬、飛影など全21アイテム登場

グラニフ×『幽☆遊☆白書』初コラボ実現!幽助、蔵馬、飛影など全21アイテム登場

株式会社グラニフは、TVアニメ『幽☆遊☆白書』との初コラボレーションアイテム全21種類を、2025年12月2日(火)より国内店舗および公式オンラインストアで販売開始します。主人公の浦飯幽助をはじめ、桑原、蔵馬、飛影のメインキャラクターに加え、戸愚呂、コエンマなど欠かせないキャラクターをデザイン。11月26日より先行予約も開始され、ファン必見のラインナップです。


全長20cmの迫力!1/18スケール『国産名車コレクション』創刊

全長20cmの迫力!1/18スケール『国産名車コレクション』創刊

アシェット・コレクションズ・ジャパンは、隔週刊『1/18 エクストラスケール 国産名車コレクション』を2026年1月7日に創刊します。全長約20cm、1/18スケールのダイキャスト製で、日本の自動車史を彩る名車を精巧に再現。ボディラインやエンジンルーム、インパネなどの細部ディテールにこだわった「エクストラ」なコレクション体験を提供し、マガジンでは名車の開発秘話や技術を深掘りします。