パンクなデジタル・ビートを刻む、ピート・シェリー

パンクなデジタル・ビートを刻む、ピート・シェリー

ピート・シェリーの音楽はエレ・ポップだと言われてはいるものの、あからさまに電子音を使っているわけではありません。もっとエキセントリックで凶暴です。それは、イギリスはマンチェスターが誇るパンク・バンドであるバズコックスを通過しているからでしょう。一味違うデジタル・ビートの世界をご紹介します。


Buzzcocks

Pete Shelley
担当:ボーカル&ギター

ピート・シェリー

ピート・シェリーと言っても日本では知らない人が多いのではないかと思います。多いというよりも、むしろ誰も知らないという状態に限りなく近いのではないでしょうか?
ピート・シェリーはバズコックスでボーカル&ギターを担当しています。と言ったところでバズコックスがこれまた知られていませんよね。

曲を聴けば「テレフォン・オペレーター」という曲が携帯電話のCMや番組のテーマソングとして使われていたたけにピート・シェリーの方が日本では認知されているのかもしれません。

日本においてピート・シェリーは「テレフォン・オペレーター」だけが多少なりとも知られているマニアックな、もしくはカルトな存在といってもいいかと思いますが、一部のファンだけのものにしておくには余りに惜しい存在です。

今でも現役で活動を続けているピート・シェリーの歴史を振り返ってみます。

出身地:イングランド
ジャンル:パンク・ロック
活動期間:1976年~1981年、1989年~ 現在

バズコックス

1976年にロンドンでセックス・ピストルズのライブを観て感銘を受けたピート・シェリーがハワード・ディヴォートと一緒につくったバンドがバズコックスです。

先ず2人は地元マンチェスターでセックス・ピストルズのライヴを企画し開催しています。当時の観客はわずか42人だったそうですが、その中にはニュー・オーダーを後に結成することになるバーナード・サムナーとピーター・フックやザ・スミス結成前のモリッシーがいたというから驚きです。

翌月に行われた2回目のセックス・ピストルズのマンチェスターでのライブには、前座をバズコックスが務めています。

これらのイベントは当時のマンチェスターの音楽シーンを活性化させたと言われています。

1978年リリース

【収録曲】 
1.Fast Cars
2.No Reply
3.You Tear Me Up
4.Get On Our Own
5.Love Battery
6.16
7.I Don't Mind
8.Fiction Romance
9.Autonomy
10.I Need
11.Moving Away From The Pulsebeat

1978年にファースト・アルバム「Another Music in a Different Kitchen」を発売。同年に発売されたシングル「What Do I Get 」は全英37位、「I Don't Mind 」は55位となっています。

Homosapien

1981年、バズコックスは解散し、同年、ピート・シェリーはバズコックスのプロデュースもしていたマーティン・ラシェントとほぼ2人でアルバム「ホモサピエン」を作成しています。

収録曲は全てピート・シェリー作成しており、ベースにマガジンのバリー・アダムソンとドラムで元カーヴァド・エアーのジム・ラッセルが何曲かに参加しているようです。

1981年リリース

【収録曲】
1.ホモサピエン
2.さよならイエスタデイズ
3.未来フィーリング
4.キーツ・ソング
5.ケセ・ケ・セ
6.アイ・ドント・ノウ・ホワット・イット・イズ
7.ゲス・アイ・マスト・ハヴ・ビーン・イン・ウィズ・マイセルフ
8.プッシャー・マン
9.ジャスト・ワン・オブ・ゾース・アフェアズ
10.イッツ・ハード・イナフ・ノウイング

ホモサピエン

「ホモサピエン」と「アイ・ドント・ノウ・ホワット・イット・イズ」がシングル・カットされています。

Xl1

1983年発売のセカンド・アルバムです。ピート・シェリーの代表曲「テレフォン・オペレーター」を収録しているということだけでも価値のある1枚です。
それにしても「テレフォン・オペレーター」はいつ聴いてもカッコいいですね。

1983年リリース

コンピューターワールド

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