発見されたカセットテープですが、助けを求める男性の声のほかに「アニメの主題歌が録音されていた」という特徴があります。録音されていたのは80年代の人気アニメ「魔法のプリンセス・ミンキーモモ」と「超時空要塞マクロス」で、いずれも主題歌だったとのこと。
このことから、遭難した男性はアニメファンであると推測され、「SOS」を作ったのは「鉄腕アトム」の類似のエピソード(アトムが月で遭難した際に、月面に漂着した流木でSOSを作った)を参考にしたのでは?という憶測もなされました。
遭難者は男性1名であることが判明!事件の謎が解決へ向かう。
「謎のSOS」「謎のカセットテープ」「女性の遺留品無し」「テープに収録されたアニメソング」と、謎の要素が数多く見られたSOS遭難事件ですが、まず男性の遺留品から身元が特定され、1984年7月に行方不明となった当時25歳の愛知県在住の会社員と判明しました。そして人骨について再鑑定をおこなったところ、男女2名と思われた人骨は男性1名であったことが判明。そもそも遭難した女性はいなかったこともわかりました。
遺留品の一覧。カセットの左にレコーダーがあります。
またカセットテープについても「録音したものを大音量で再生した方が助けを呼ぶのに有効と判断したのではないか」といった推測や、カセットレコーダーの中から発見されたことから「助けを呼んでいた際に、偶然録音のスイッチが入っていたのではないか」という推測がなされています。
2012年、遭難者の元同僚が2ちゃんねるに降臨!?
こうして事件の全貌が明らかとなっていったSOS遭難事件ですが、2012年になって、新たな動きが見られました。それは、匿名掲示板「2ちゃんねる(現:5ちゃんねる)」に、遭難した男性の元同僚とおぼしき人物が降臨したことです。
元同僚らしき人物の投稿はこちら!
「中の人」と名乗ったこの人物によれば、遭難した男性は「ズックリムックリ体型」であったために骨盤が大きく、そのため女性の骨と誤認されたのではないかといった指摘や、色々な分野に関心があり好奇心旺盛だったと指摘。宿泊施設にカメラを残しており、そこに自衛隊機の写真が多数撮影されていたため、誤解された点もあるのではないかと述懐しています。