アンディ・フグ【K-1時代~最期の戦い】 We Will Rock You 夢はあきらめるな

アンディ・フグ【K-1時代~最期の戦い】 We Will Rock You 夢はあきらめるな

キックボクサーが有利なK-1で、唯一、王者になった空手家。 30歳を過ぎてK-1のリングに飛び込み、3戦目にチャンピオンだったブランコ・シカティックを撃破! K-1グランプリ 2年連続1回戦KO負けした後、空手家として初の優勝!! 白血病との最期の戦いも、ドクターストップによって終わったが、青い目のサムライはギブアップしなかった。


8月23日、容態が急変し、アンディ・フグは集中治療室に入れられた。
意識はなく、口には呼吸器、両腕に8本の点滴がつけられた。
アンディ・フグはこの日の午後に頭痛を、17時には胸の痛みを訴え、18時半には昏睡状態に入った。
意識を失ってから撮ったレントゲンによると、頭部の左半分が血まみれだった。
肺には白い点が散らばり、肺にカビが生えている状態で呼吸困難の原因にもなっていた。
また白血球の数は通常の50倍に増えていた。
手術はできず、点滴で薬を入れて出血を止めるしかなかった。
石井和義は、予定していたビデオ撮影はできていないが、翌朝1番で「K-1ファイターの重大な内容を発表したい」とマスコミ各社にプレスリリースし、午後から正道会館で記者会見を開くことを決めた。


2000年8月24日、深夜3:00、昏睡状態のアンディ・フグの心拍数は、ずっと150前後を行ったり来たりしていた。
150前後というと短距離をダッシュしたときの数値である。
11時にはイロナが病院に到着。
「スイスに連れて帰りたい」
といったが
「今の状態ですとあと数時間がヤマだと思います」
という医師の説明を受けて再び泣き崩れた。
14時、正道会館東京本部で、100社近いマスコミを集め、記者会見が開かれた。
すぐにテレビで
「アンディ・フグ危篤」
のテロップが流れ始めた。
病院には、角田信朗、平仲明信、平直行らも駆けつけはじめた。

18時、アンディ・フグの心拍数が下がり始めた。
「アンディ、まだダメだよ」
「アンディ、ダメだダメだ、あきらめちゃ」
「Keep Go On、Keep Go On。
続行、続行」
「Hnads Up、Hands Up。
手を上げろ」
石井和義は必死に胸をさすり、アンディ・フグの試合でレフリーをつとめた角田信朗、セコンドだった平仲明信、平直行は声をかけた。
するとアンディ・フグは自力で心拍数を上げた。
しかしすぐに下がっていく。
「あー、ダメだ、アンディ。
お前、いっつもカラテスピリッツやいうてたやないか
なにやってるねん、情けない」
「どうしたの?
アンディ」
声援が飛ぶとアンディの心臓は動き出した。
その心拍数は0になってから再び動き始めるという奇跡を3度も繰り返した。
4度目に0となったとき医師がいった。
「これでもう休ませてあげましょう」
アンディ・フグの最後の戦いは、自分の意志ではなくドクターによってストップされた。
2000年8月24日18時21分。
35歳。
アンディ・フグはファイターとしての人生を全うした。
アンディ・フグが亡くなって数分後、ピーター・アーツが病室に入ってきた。
そしてその死に顔をみて声をあげて泣いた。
その後も次々に関係者が訪れた。
「なぜ…」
「どうして…」
そういって、みんな泣いた。

アンディ・フグの訃報に多くの人が泣いた

記者会見からわずか4時間後の突然の訃報に日本は震撼した。
テレビではテロップが流され、急遽、追悼番組も放送された。
翌日、
「アンディ・フグ、急死」
は各紙各局がトップ扱いで報じた。

2000年8月26、27日、アンディ・フグの通夜と告別式には、13000人の一般弔問客が訪れた。
同日、西武ドームで行われた「PRIDE10」では、黙祷が行われた。
試合でも、ドクターストップ負けしたエンセン井上は
「アンディに勝利をあげたかったけどできなかった」
村上一成に勝った佐竹雅昭は
「天国のアンディ・フグ、みてるか!
押忍」
と叫んだ。

死去から3ヶ月後、AC(公共広告機構)の骨髄バンクのCMにアンディ・フグが起用された。
「最後まであきらめなかった。
最後まで戦い続けた。
アンディと同じように、今も生きるために、病と闘い、待っている人がいます。
生きるために闘い続ける人へ」

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