世良公則&ツイスト「あんたのバラード」に込められた想い。

世良公則&ツイスト「あんたのバラード」に込められた想い。

1977年のデビューから1981年の解散までの決して長くはなかった活動期間の間に、強烈なインパクトを与えてくれた世良正則&ツイスト(後に「ツイスト」)。そのデビュー曲「あんたのバラード」に込められた想いとはなんだったのでしょう? その彼らの想いと奇跡を振り返ってみます。


日本のロックバンド!世良公則&ツイスト

70年代の後半に、力強い歌声に演奏で、彗星の如く日本の音楽に現れた世良公則&ツイスト。
彼らのデビュー曲である「あんたのバラード」に込められた想いと、その軌跡を今一度、振り返ってみましょう!

アルバム「BEST&LAST」より。
●メンバー
世良公則(ボーカル・ギター)
ふとがね金太(ドラム)
鮫島秀樹(ベース)
神本宗幸(キーボード)
松浦善博(ギター)
●旧メンバー
大上明(ギター)
太刀川紳一(ギター)

世良公則&ツイスト

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まず、あの力強い音は、どこから来ていたのか‥‥?
彼らのデビュー前の活動から見ていきます。

ツイストの原点

言わずと知れたイギリスのロックバンド。
どちらかと言えば、「クロいノリ」、ブルースを貴重とした音作りが特徴的なバンドです。

ローリング・ストーンズ

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ロッド・スチュアートやストーンズのロン・ウッドがいたバンド。
こちらもロックとブルースが貴重。

フェイセズ

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世良さんの「ストーンズが聞こえた街」です。
世良さん自身の体験だったのかもしないな‥‥と想うような歌詞もいいですよ!
一度、聴いてみてくださいね。

ブルースタウン大阪へ

メンバー全員で同じ場所へ進学する‥‥バンドメンバー内の結束は固かったのですね!
ところで、関西に住んでいらっしゃる方は、おわかりの方も多いかと思います。
大阪、関西は、ブルースが盛んな街でした。
もちろん、ブルースだけでなく様々な音楽も溢れていましたが、ブルースを主体として演奏するバンド多く、彼らの出演するライヴハウスでは、憂歌団や上田正樹さんなどもよく出演されていた‥‥ということも90年代頃にもありました。
ツイストのメンバーの時代(70年代)から、そうだったんだな‥‥と個人的に少し親近感を抱きました。

ボーカルの世良さんは、はじめバンドではベース担当だったことが、意外な驚きでした。
あの迫力、声量、ともにシンガー目指してバンドをはじめたとばかり思っていました。

世良さん

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ツイスト‥‥名前の由来

ツイストの原点は、くまでブルース、ブラック・ミュージックだ、とは名前にも表れているようですね。
ロックバンドでも、ブルース寄りのバンドは、ストーンズのようにブラック・ミュージックからの影響が濃いバンドも多々です。

さて、大学でもバンドを組んで活動を続けていたツイスト。
しかし大学もいつかは去る日が来ます。
どうやら大学を卒業を機に、バンドを解散させようと思っていた‥‥という寂しいエピソードもあります。
‥‥が、その「けじめ」として、彼らはコンテストに出場することにしました。
それがツイストの転機となりました。

「あんたのバラード」で「ポプコン」へ出場で、偉業の快挙!

「栄光のポプコン~総集編」より。
当時はポプコン出身のアーティストも多かったですね!
では、そのポプコンとは?
そして、ツイストが成し遂げた偉業とは?

ポプコン風景です。

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それまでのポプコンは、どちらかと言えば、フォークやニューミュージックのアーティストの登竜門として知られていたようです。そこへ、1977年、世良公則&ツイストとして出場した彼は、見事にグランプリを獲得しました。
ロックバンドとしては快挙!
「事件」とまでうたわれたほど!
その時の曲が「あんたのバラード」でした。

解散の覚悟が勝ち取った、「あんたのバラード」のグランプリ(インタビュー)

ちょうど、その頃のことなどを世良公則さんがインタビューで話していらっしゃるので、ぜひ読んでみてください。

【世良公則】解散の覚悟が勝ち取った、「あんたのバラード」のグランプリ | カンパネラ

世良さんのその力強い想いが込められた迫力の「あんたのバラード」は、見事にグランプリを獲得!
それだけでなく、その後に行われた「世界歌謡祭」でも、グランプリを獲得!
そして、「世良公則&ツイスト」はデビューを果たしました。

世良さんのその想いを、世良さんとツイストのメンバー、自らで実現させたのですね!
歌にその想いがこもっているように、「あんたのバラード」は一度聴いたら忘れられないほどの何か熱いものを感じますね!

「ロック御三家」と呼ばれ、ヒット曲を連発

ロック御三家

「闘牛士」より。
「ロック御三家」の一人目はチャー(Char)。

Char

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「原田真二&クライシス ポリドール・イヤーズ完全盤」より。
二人目が原田真二。

原田真二

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デビューして、音楽界に新しい「時代」を吹き込んだツイストです!
ヒット曲も連発していました。
せっかくなので、聴いてみましょう。
迫力のロックです!

宿無し

1978年。

♪おいらは、宿無し、おまえには~♪

宿無し[世良公則&ツイスト][EP盤]

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銃爪 (ひきがね)

1978年。

♪あいそづかしの言葉が~♪

世良公則&Tuistツイスト「 銃爪 /cry」

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性(サガ)

1978年。

♪うぉうお、うぉうお、耐えきれ~ずに、流した涙~♪

性・サガ[ツイスト][EP盤]

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燃えろいい女

1979年。資生堂の 夏キャンペーン イメージソング。

♪燃えろ、いい女、燃えろ、な・つ・こ~♪

燃えろいい女

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まとめ

70年代後半に、骨太で気迫のロックを聴かせてくれた世良公則&ツイストのデビュー作「あんたのバラード」に込められた想いを中心にまとめてみました。
私はこの頃、子供でしたが「かっこいいな」と、何もわからない小学生にも思わせてくれたくらい、とても勢いのあったバンドでした。
またテレビの音楽番組でも「日本のロック」を見ることができるようになって、気軽に見ていましたが、今から思えば「偉業」だったな、子供時代からいい音楽を聴くことができてラッキーだった、とさえ思います。
いい音楽にパフォーマンスをありがとう、ツイスト! 
と伝えたいです。
ここまで読んでくださってありがとうございます。

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