初挑戦! GⅠマイルチャンピオンシップ
2000mのクィーンステークスでの勝利し中距離路線でも手ごたえを感じた陣営は、この秋の最大目標をジャパンカップ(東京競馬場 芝2400mGⅠ)に定めました。
ところがその前哨戦となった富士ステークス(東京競馬場 芝1800m)で、勝利こそしたがそのレース展開をみて藤沢調教師は2400mは距離が持たないと判断し、目標レースを連闘となるマイルチャンピオンシップ(京都競馬場 芝1600mGⅠ)へと切り替えました。
そうして挑んだ大一番のマイルチャンピオンシップですが、シンコウラブリイは鞍上岡部騎手&ここまで4連勝&4歳牝馬53キロの軽ハンデということもあり、1番人気に支持されました。
マイルチャンピオンS|1992年11月22日 | 競馬データベース - netkeiba.com
レースはイクノディクタスが逃げを打つ中、シンコウラブリイは好位から得意の展開で競馬をすすめるも、4コーナーで不利をうけ、前年度の覇者でもあるダイタクヘリオスを捉えきれず1馬身半差の2着、結果、歴戦の雄ダイタクヘリオスの貫録勝ちでした。
6戦4勝うち重賞3勝で4歳を終え、翌年の安田記念を春の最大目標に休養に入ったシンコウラブリイ。
古馬と激戦を繰り広げたマイルチャンピオンシップの疲れは癒えたかに思えましたが、その反動は思いのほか尾をひき、春の初戦となった京王杯スプリングカップ(東京競馬場 芝1400mGⅡ)でヤマニンゼファーの後塵を拝し2着に終わります。
春の最大目標 安田記念
一度叩いてむかえた春の最大の目標、安田記念(東京競馬場 芝1600mGⅠ)ですが、この年から外国馬の参加が解禁となり、国際レースとなりました。シンコウラブリイの人気は同世代のライバル・ニシノフラワー、前走敗れたヤマニンゼファーに次ぐ3番人気に甘んじます。
レースは淀みない展開からヤマニンゼファーが抜け出しそのまま府中の長い直線を駆け抜け見事に優勝。
シンコウラブリイはイクノディクタスにかわされ3着に終わりました。
安田記念|1993年05月16日 | 競馬データベース - netkeiba.com
春競馬を2着、3着に終わったシンコウラブリイですが、激戦の疲れは重く、次走の札幌日経オープン(札幌競馬場 芝1800m)でもなんとか勝利はしましたが、そのまま休養に入りました。
充実の5歳・秋~そして引退へ
5歳の秋を迎え、精神的にもたくましく成長したシンコウラブリイは、この秋の最大の目標レースを前年苦杯をなめたマイルチャンピオンシップに定め、初戦の毎日王冠(東京競馬場 芝1800mGⅡ)へ出走しました。
結果はセキテイリュウオー、ナイスネイチャらを抑え見事に勝利。
続くスワンステークス(京都競馬場 芝1400mGⅡ)でも、迫るステージヒーローを封じて勝利し、自身初のGⅠ制覇に向け弾みをつけました。
マイルチャンピオンシップでGⅠ初制覇
マイルチャンピオンS|1993年11月21日 | 競馬データベース - netkeiba.com
そして迎えたマイルチャンピオンシップ。前年の悔しさを晴らすとともに、この一年で大きく成長した自身の力を最大限に発揮し集大成とするべく挑んだレースでした。
レース当日は激しい豪雨となり、馬場は最悪のコンディションの不良馬場。
このレースでも堂々の1番人気に押されたシンコウラブリイは、泥濘などまったく苦にもせず、持てる力を全て発揮して見事にGⅠを制覇。自らの有終の美を優勝で締めくくりました。
