あらすじだけを見てると一見シリアス映画にも見受けられますが、実際には全編いたる所にお笑いの要素が散りばめられています。
ギャグや駄洒落だけではなく、「ジョーズ」や「燃えよドラゴン」、「007」、「スパイ大作戦」等、様々な映画のパロディーも織り込まれていますので、それを探すのも楽しいかもしれません。
吹き替え版での名台詞を紹介しているサイトがありましたので、ご紹介させて頂きます。
でもやはり映画そのものを見ないと面白さはわかりづらいかもしれませんね。
ミスター・ブー | Pastime Paradise - 楽天ブログ
人気の秘密は日本語吹き替え版!
「Mr.Boo!ミスター・ブー」は1979年に劇場公開された後、1981年4月に日本語吹き替え版がフジテレビ「ゴールデン洋画劇場」で放映されます。
この吹き替え版では、マイケルを広川太一郎、サミュエルをビートたけし、リッキーをビートきよしが担当するという豪華なキャスティングでもあったのですが、何よりこの映画の人気を決定付けたのが広川氏による吹き替え。
広川氏は三代目ジェームズ・ボンドのロジャー・ムーア、TVシリーズ『バットマン』のバットマン役アダム・ウェスト、『600万ドルの男』のリー・メジャース、エルビス・プレスリーやビートルズのジョン・レノンなど、その落ち着いた魅力のある低い声で様々な俳優の吹き替えを担当し、人気を博した声優でした。
そんな二枚目役を演じる一方、コメディ映画などでは独自解釈でアドリブのギャグや駄洒落、持ち前の口調などを織り込みまくり、オリジナル映画以上の面白さを作り出す面も持ち合わせていました(「モンティ・パイソン」や「おかしなおかしな石器人」等)。
この「Mr.Boo!ミスター・ブー」ではその彼の魅力が余す事なく発揮されており、映画のコミカルさとあいまって放映翌日は物真似をする子供たちの姿が数多く見受けられました。
Mr.Boo!というと、広川氏を想像する人も数多くいるかと思います。
もしまだこの映画をご覧になった事がない方がいらっしゃいましたら、吹き替え版での視聴を断然お勧めいたします!
広川太一郎氏
広川太一郎 : 【代表作記載】声優の訃報まとめ - NAVER まとめ
Booになる心得
日本での劇場公開時、パンフレットに「Booになる心得」というものが記載されていました。
「BOO」とは変なところで真面目なんだけどちょっと抜けてて、お調子者な三枚目だけど憎めない、そんな人物像のようですね。
お笑いだけではなく、カンフーも見所!
「Mr.Boo!ミスター・ブー」というとお笑い映画のイメージですが、当時の香港映画らしくもちろんアクションシーンもしっかりとあります。
この作品で武術を指導したのは、ブルース・リー亡き後にジャッキー・チェンとともに香港アクション映画を代表する人物となるサモ・ハン・キンポーです。
ぽっちゃりした体型なのに素早い動きをする彼は「動けるデブ」と称され、武術指導だけではなく俳優や監督業など、数多くの作品に携わってきました。
そんな彼が武術指導を担当していたのだから、見応えのあるアクションシーンが作り出せたのでしょう。
ちなみに本作品でチンピラ役として出演もしています。
サモ・ハン・キンポー
わたなべりんたろうの日記 サモ・ハン・キンポー出演の黒烏龍茶のCMが嬉しい! - webDICE
他にもこんな有名人が!
マイケル・ホイが監督・主演を努め、サモ・ハン・キンポーが武術指導を担当した「Mr.Boo!ミスター・ブー」。
実はそれだけでなく、プロダクション・マネージャーになんとジョン・ウーの名前が!
ジョン・ウーというと、「男たちの挽歌(1986年) 」「フェイス/オフ(1997年) 」「ミッション:インポッシブル2(2000年) 」等の数々の大ヒット映画を手がけた香港出身の有名監督ですが、そんな彼が携わっていたと聞くと、なるほど納得の完成度です。
ジョン・ウー
ジョン・ウー監督のおすすめ映画5選! | Ciatr[シアター]
Mr.Boo!シリーズ化!
Mr.Boo!の歴史
1976年に香港で封切られた「Mr.Boo!ミスター・ブー」は、その後シリーズ化して数多くの作品が生まれています。その歴史をみてみましょう。
・Mr.Boo!天才とおバカ (日本未公開)
・Mr.Boo!インベーダー作戦 (日本公開1979年)
・Mr.Boo!ギャンブル大将 (日本公開1979年)
・新Mr.Boo!アヒルの警備保障 (日本公開1982年)
・新Mr.Boo!鉄板焼 (日本公開1985年)
・帰ってきたMr.Boo!ニッポン勇み足 (日本未公開)
・新Mr.Boo!香港チョココップ (日本未公開)
・新Mr.Boo!お熱いのがお好き (日本未公開)
・新Mr. Boo!香港グワグワコケコッコ戦争 (日本未公開)
・新世紀Mr.Boo! ホイさま カミさま ホトケさま (日本未公開)
・Mr.Boo!花嫁の父(2004年大阪アジアン映画祭2006で「Mr.BOO! 愛憎バトル」の邦題で上映)
※上記において「日本未公開」とは、劇場上映について
初代が日本で公開された1979年には他にも2作公開されていたり、日本での劇場上映がなかったもののDVDやBlu-ray化された作品が多かったりと、改めてMr.Boo!の人気の凄さに驚かされます。