All Shook Up (Cheap Trick album) - Wikipedia, the free encyclopedia
天才リック・ニールセンについて
このあたりでバンドの要でもあるギターのリック・ニールセンについて少し触れておこう。
お笑い系の立ち位置でありながら、奇抜でトリッキーなヴィジュアルを貫き通し、自身のスタイルとしている。
ちょっと変、でもどこかカワイイ(笑)。
キャップとチェック柄がトレードマークだ。
チープ・トリックの楽曲のほぼすべてを書いている天才ソングライターであり、2000本のギターを所有するギター・コレクターとしても有名だ。特にヴィンテージギターと変形ギターのコレクションは世界屈指のものだと言う。ポール・マッカートニーが持っている、世界に3本しかない左利き用のレスポールもリックがポールにあげたものだという。
最近、自身のコレクションの一部を販売するオフィシャル・オンライン・ショップもスタートさせたという。
ビートルズとの「縁」
70年代に結成されたロック・バンドは大なり小なりビートルズの影響を受けているのは確かであろう。チープ。トリックももちろんしかりだ。しかし、彼らほどビートルズとの不思議な「縁」に導かれていったグループも珍しいのではないだろうか?
1)さきほども触れたが、リック・ニールセンは1stアルバム『チープ・トリック - Cheap Trick』のプロデュースをジョン・レノンに依頼していたが実現しなかった。
2)1980年、ロビン以外の3人のメンバーは、ジョン・レノンの『ダブル・ファンタジー』レコーディング時に「アイム・ルージング・ユー」のレコーディング・セッションに参加している。結局、アルバムには収録されなかったが、チープ・トリックが参加したヴァージョンは、後にボックス・セット『ジョン・レノン・アンソロジー』に収録され発表されている。
この時のセッション音源をベースにしたミュージック・ビデオが制作されているのでご覧いただきたい。ベースはキング・クリムゾン等で活躍したトニー・レヴィンだ。
3)その流れなのだろうか?その後に制作した5thアルバム『オール・シュック・アップ - All Shook Up 』ではビートルズのプロデューサーとしてあまりにも有名で「5人目のビートルズ」とまで言われたジョージ・マーティンがプロデュースを担当している。
4)そして、2009年には、ビートルズの名盤「サージャント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド 」をフルオーケストラとともに全曲再現演奏するショー「Sgt. Pepper Live」をラスベガスで行っている。
後年、リック・ニールセンは、「もしジョン・レノンが生きていたらチープ・トリックは彼のバックバンドをやっていただろう」とジョークを言っている。
トムのバンド復帰と初の全米ナンバーワン・シングル!
7年の時を経て、1987年トム・ピーターソンがバンドに復帰する。
そして、その翌年には、アルバム『永遠の愛の炎 - Lap Of Luxury』 (1988) を発表。アルバムは全米16位のヒットに。そして、シングル・カットされた「永遠の愛の炎 - "The Flame"」は、チープ・トリックにとって初の全米ナンバーワン・シングルとなり、鮮やかな復活を印象づけた。