【チープ・トリック】『チープ・トリックat武道館』が本国で逆輸入ブレイク!日本が「見つけた」ロックの殿堂バンド。

【チープ・トリック】『チープ・トリックat武道館』が本国で逆輸入ブレイク!日本が「見つけた」ロックの殿堂バンド。

デビュー当時から日本での人気が先行し、『チープ・トリックat武道館』が逆輸入で全米トップ10入りしたことで一躍ビッグ・グループとなったチープ・トリック。2016年にはロックの殿堂入りも果たした彼らの色あせない名曲の数々を全盛期のヒストリーとともに紹介していきたいと思う。


全米アルバム・チャートでは48位止まりでまだまだメジャーといえる存在ではなかったが、日本では前作『蒼ざめたハイウェイ - In Color』のセールスを上回るヒットを記録する。初期のチープ・トリックの傑作のひとつなのは間違いない。

このアルバムのトップを飾るのは、あの名曲「サレンダー - "Surrender" 」だ。

転機となった運命のライヴ・アルバム『チープ・トリックat武道館 - Cheap Trick at Budokan 』(1978) 

チープ・トリックの初来日公演が行われたのは、『天国の罠 - Heaven Tonight』がリリースされた後のことだ。1978年4月25日の福岡市九電記念体育館から始まり、全国5カ所6公演を行っている。
東京公演は4月28日と30日。そう、伝説を作り出すあの日本武道館だ。

当初は日本向けの企画盤として日本限定リリースの予定だった『チープ・トリックat武道館』 。そのため楽曲も日本人好みのものが選ばれていたという。
ところが、日本からの輸入盤レコードが本国アメリカでも評判となり、ファンの声に後押しされる形でアメリカでも正式なリリースが決定する。
そして、結果として『チープ・トリックat武道館』は、全米4位という大ヒットとなるのだ。また、このアルバムからシングル・カットされたライヴ・ヴァージョンの「甘い罠 - "I Want You to Want Me"」は全米7位のヒットを記録。

チープ・トリックは日本からの逆輸入によってアメリカでのブレイクを果たしたのだ。
まさに日本のファンが見つけ出し、日本のファンが世界に送り出したグループと言っても過言ではないだろう。

また、彼らによって「日本武道館」の名も日本のロックの聖地として世界中に広められることになったのだ。

では、伝説の『チープ・トリックat武道館 - Cheap Trick at Budokan 』の映像をたっぷり楽しんでください。
まずは、もちろん「甘い罠 - "I Want You to Want Me"」から!続いて「エイント・ザット・ア・シェイム - "Ain't That a Shame" 」、武道館ヴァージョンの「サレンダー - "Surrender"」です。

勢いはもう止まらない!4thアルバム『ドリーム・ポリス - Dream Police 』(1979) 

スタジオ・レコーディングとしては4枚目のアルバム。チープ・トリックのスタジオ・アルバムとしては最高位の全米6位、日本のオリコンチャートでも4位を記録した。
楽曲のPOPさにもますます磨きがかかってきている。

5thアルバム『オール・シュック・アップ - All Shook Up 』(1980)とトム・ピーターソンの脱退

1980年になるとリックとトムが音楽的な衝突を繰り返し、夏にはトムの正式な脱退が発表される。ビートルズで知られるジョージ・マーティンがプロデュースした5作目のスタジオ・アルバム『オール・シュック・アップ - All Shook Up 』はすでにレコーディングが終わっていたものの、トムの脱退によってバンドは急速に勢いを失っていく。人気もみるみる下降線を描いていった。

その後、チープ・トリックの迷走の時代が始まる。

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