70年代前半にアルバムが7作連続で全米首位に輝いた男、エルトン・ジョン

70年代前半にアルバムが7作連続で全米首位に輝いた男、エルトン・ジョン

70年代のエルトン・ジョンは凄かった!人気、作品の質、そして量と全てが桁違いです。奇跡ともいえる栄光の7枚のアルバムを紐解いてみます。


エルトン・ジョン

Elton John

エルトン・ジョンは、1969年にソロ・デビューし、コンスタントにヒット曲を出し続けています。現在までのアルバム総売上枚数は全世界で3億枚を超えており、世界で最も成功したミュージシャンの一人です。

人気としては1970年代前半が全盛期で、アルバムでいうと1972年の「ホンキー・シャトー」、「ピアニストを撃つな!」(1973年)、「黄昏のレンガ路」(1973年)、「カリブ」(1974年)、「グレイテスト・ヒッツ」(1974年)、「キャプテン・ファンタスティック」(1975年)、「ロック・オブ・ザ・ウェスティーズ」(1975年)が7作連続全米首位になるという偉業を成し遂げています。

この時期のエルトン・ジョンといえば、派手な衣装に派手なメガネがなんとも印象的です!

僕の歌は君の歌

まず、何と言ってもエルトン・ジョンの快進撃は、1970年に発表されたシングル「僕の歌は君の歌」から始まったといっていいでしょう。
当初は「パイロットにつれていって」のB面として発売されていたこの曲は、全米チャートの8位にまで上がるヒットとなりました。

それでは、エルトン・ジョンの奇跡の7作品を紐解いていきましょう。

ホンキー・シャトー

1972年5月リリース

Honky Château

そして、本作が大ブレーク!
シンセイサイザーを用いた軽快なポップサウンドの本作よりエルトン・ジョンの快進撃がはじまります。

【収録曲】
1.ホンキー・キャット - Honky Cat
2.メロウ - Mellow
3.自殺の予感 - I Think I'm Going to Kill Myself
4.スージィ - Susie(Dramas)
5.ロケット・マン - Rocket Man(I Think It's Going to Be a Long Long Time)
6.サルヴェイション - Salvation
7.スレイヴ - Slave
8.エイミー - Amy
9.モナ・リザ・アンド・マッド・ハッター - Mona Lisas and Mad Hatters
10.ハーキュリーズ - Hercules

ピアニストを撃つな!

1973年1月リリース

Don't Shoot Me I'm Only the Piano Player

アルバムタイトルとジャケット・デザインは、フランソワ・トリュフォー監督の映画「ピアニストを撃て」のパロディ(?)になっています。
シングル・ヒットした「クロコダイル・ロック」、「ダニエル」以外の曲もとてもポップで楽しいアルバムです。

【収録曲】
1.ダニエル - Daniel
2.僕には先生が必要 - Teacher I Need You
3.にわとこのワイン - Elderberry Wine
4.ベイビーと僕のためのブルース - Blues for My Baby and Me
5.ミッドナイト・クリーパー - Midnight Creeper
6.罪人にあわれみを - Have Mercy on the Criminal
7.ティーン・エイジャーのアイドル - I'm Going to Be a Teenage Idol
8.テキサスのラヴ・ソング - Texan Love Song
9.クロコダイル・ロック - Crocodile Rock
10.ハイ・フライング・バード - High-Flying Bird

黄昏のレンガ路

1973年10月リリース

Goodbye Yellow Brick Road

本作をエルトン・ジョンの最高傑作とするファン多数の名盤中の名盤です。
レコードでは2枚組の大作でもありました。

タイトルにあるイエローとは黄金のことで、「イエロー・ブリック・ロード」は黄金で出来た芸能界への道。すなわち出世街道を意味しています。

【収録曲】
1.葬送〜血まみれの恋はおしまい(メドレー) - Funeral for a Friend(Love Lies Bleeding)
2.風の中の火のように(孤独な歌手、ノーマ・ジーン) - Candle in the Wind 
3.ベニーとジェッツ(やつらの演奏は最高) - Bennie and the Jets
4.グッバイ・イエロー・ブリック・ロード - Goodbye Yellow Brick Road
5.こんな歌にタイトルはいらない - This Song Has No Title
6.グレイ・シール - Grey Seal
7.碧の海ジャマイカにおいで - Jamaica Jerk-Off
8.僕もあの映画をみている - I've Seen That Movie Too
9.スィート・ペインテッド・レディ - Sweet Painted Lady 
10.ダニー・ベイリーのバラード(ケンタッキーの英雄の死) - The Ballad of Danny Bailey(1909-34)
11.ダーティ・リトル・ガール - Dirty Little Girl
12.女の子、みんなアリスに首ったけ - All the Girls Love Alice 
13.ツイストは踊れない - Your Sister Can't Twist(But She Can Rock‘n Roll)
14.土曜の夜は僕の生きがい - Saturday Night's Alright for Fighting
15.歌うカウボーイ、ロイ・ロジャース - Roy Rogers
16.こんな僕こそ病気の典型 - Social Disease
17.ハーモニー - Harmony

この時期のエルトンはド派手なファッションに身を包み明るくポップなロックスターというイメージが強いが、エルトン作品の根底にあるものはノスタルジックな哀愁感だ。軽快で楽しいロックナンバーや心を洗われる美しいバラードの中にも叙情的なセンチメンタリズムが潜んでいる。彼はただの天才アーティストではなく人間の悲哀を表現することができる選ばれた音楽家である。例のあの眼鏡、あの帽子、あのファッションで登場し聴く者を泣かせることができるのはエルトンだけだろう。  このアルバムは絶頂期の中の絶頂点と言えるものだ。個人的にエルトン・ジョンの絶頂期は最初にレコーディング及びツアーのメンバーが固定された第一期エルトン・ジョン・バンド時代だと思っている。アルバムでいうと「ホンキー・シャトー」から「キャプテン・ファンタスティック」までの5枚を制作した期間である。  この5タイトル(ホンキー・シャトー、ピアニストを撃つな、グッバイ・イエロー・ブリック・ロード、カリブ、キャプテン・ファンタスティック)はバンド・サウンドが炸裂している。スタジオ・ミュージシャンやゲスト・ミュージシャンが集まってレコーディングした普通のソロ・アーティストの作品ではないのだ。明らかにロック・バンドの音作りでコーラス・アレンジやリズム隊のグルーブ感もたまらなく格好いい。

https://www.amazon.co.jp/GOODBYE-YELLOW-BRICK-ROAD-ELTON/dp/B00I480SGG/ref=sr_1_5?s=music&ie=UTF8&qid=1466489379&sr=1-5&keywords=%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3

Amazon.co.jp: ELTON JOHN : GOODBYE YELLOW BRICK ROAD - ミュージック

カリブ

1974年6月リリース

Caribou

本作は、アメリカ・コロラド州ボルダー郡にある「カリブー・ランチ」というスタジオで制作され、アルバムタイトルはここからとられています。

【収録曲】
1.あばずれさんのお帰り - The Bitch Is Back 
2.ピンキー - Pinky
3.グリムズビー(美しき故郷) - Grimsby
4.ディキシー・リリー(ショーボートが川を行く) - Dixie Lily 
5.ソラー・プレステッジ・ア・ガモン(ぎらぎら太陽マークの特上ハム) - Solar Prestige A Gammon
6.ニューヨークの尻軽女 - You're So Static 
7.空飛ぶ円盤 - I've Seen The Saucers 
8.スティンカー(虫けらのような男) - Stinker 
9.僕の瞳に小さな太陽 - Don't Let The Sun Go Down On Me  
10.ティッキング(母さんの言葉) - Ticking

グレイテスト・ヒッツ

1974年11月リリース

Greatest Hits

エルトン・ジョン最大のセールスを記録しているアルバムです。

【収録曲】
1.僕の歌は君の歌 - Your Song
2.ダニエル - Daniel
3.ホンキー・キャット - Honky Cat
4.グッバイ・イエロー・ブリック・ロード - Goodbye Yellow Brick Road
5.土曜の夜は僕の生きがい - Saturday Night's Alright for Fighting
6.ロケット・マン - Rocket Man (I Think It's Going to Be a Long, Long Time)
7.風の中の火のように - Candle in the Wind
8.僕の瞳に小さな太陽 - Don't Let the Sun Go Down on Me
9.人生の壁 - Border Song
10.クロコダイル・ロック - Crocodile Rock

キャプテン・ファンタスティック

1975年5月リリース

Captain Fantastic & the Brown Dirt Cowboy

デビューするまでの思い出をモチーフにしたコンセプトアルバムです。
史上初のビルボード・アルバムチャートで、初登場1位に輝いたアルバムでもあります。
前作がベスト・アルバムだったので、新作が待ち望まれていたのでしょうね。

【収録曲】
1.キャプテン・ファンタスティックとブラウン・ダート・カウボーイ(エルトン、バーニーの華麗な夢) - Captain Fantastic and the Brown Dirt Cowboy
2.バベルの塔 - Tower of Babel
3.苦しみの指先 - Bitter Fingers
4.汽笛が鳴ったらおしえて - Tell Me When the Whistle Blows
5.僕を救ったプリマドンナ - Someone Saved My Life Tonight
6.ミール・チケット - (Gotta Get A)Meal Ticket
7.僕に迫る自殺の誘惑 - Better Off Dead
8.ライティング(歓びの歌をつくる時) - Writting
9.幼き恋の日々 - We All Fall in Love Sometimes
10.ベールの中の遠い想い出 - Curtains

ロック・オブ・ザ・ウェスティーズ

1975年10月リリース

Rock of the Westies

前作からわずか5ヵ月後に発売されました。

【収録曲】
1.メドレー(助けて!~水曜の晩じゃないといい~厄介女) - Medley(Yell Help, Wednesday Night, Ugly)
2.ダン・デア(未来のパイロット) - Dan Dare(Pilot Of The Future)
3.アイランド・ガール - Island Girl 
4.今夜は怖いぜ!(国境の町酒場) - Grow Some Funk Of Your Own
5.さすらいの弾丸(ロバート・フォードの拳銃) - I Feel Like A Bullet(In The Gun Of Robert Ford)
6.ストリート・キッド - Street Kids
7.ハード・ラック・ストーリー - Hard Luck Story
8.なぐさめを僕に - Feed Me 
9.ビリー・ボーンズと白い鳥(船が沈む、食い止めろ!) - Billy Bones And The White Bird

余りにもハイペースでアルバムを発表し、並行してライブ活動を行うエルトン・ジョンは、精神的にも肉体的にも徐々に追い込まれていったようで、次作「蒼い肖像」発売後、引退を表明し一旦音楽活動を休止してしまいます。

世界で活躍するというのは本当に大変なことですね。
しかし、そうした中から生み出された楽曲は今尚私たちの心を捉えて離しません。

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