ファミコンと共に「家庭用ゲーム機」が本格的に登場した1980年代
この時代をリアルタイムに生きた私たちは、家庭用ゲーム進化の歴史を丸ごと目撃してきた世代でもあります。
そんな1980年代を、ファミコンが生まれた1983年から1年ごとに振り返っていこうと思います。
本記事では1985年のテレビゲームについて振り返ります。
【1980年代の家庭用ゲーム機】コンピュータゲーム黄金期だった1980年代を年表形式で懐かしく振り返ってみる。 - Middle Edge(ミドルエッジ)
【1984年のテレビゲーム】コンピュータゲームが大きく発展した1980年代を、ファミコンを中心に1年ごとに丁寧に振り返る。 - Middle Edge(ミドルエッジ)
1985年のテレビゲームを振り返ろう
ファミコン黄金期、いくつものサードパーティー(ソフト供給会社)が新たに参戦!
1983年7月の登場から1年半にして「遊び」の風景を変えてしまったファミコン。
この年には「一家に一台」とまで言われるほど、日本列島をファミコン旋風が駆け巡ったといっても過言ではありません。
前年いち早く参入したハドソン、ナムコがそれぞれにいきなりミリオンヒットを飛ばすなか、1985年には参入順にジャレコ、タイトー、コナミ、デービーソフト、アイレム、エニックス、サン電子、アスキー、セタ、バンダイ、ポニーキャニオン、東芝EMI、ソフトプロ、カプコン、ケムコ、スクウェア、徳間書店と、実に17社ものサードパーティーが新たにファミコンソフトの供給を開始しました。
私たちがいまだに名前を知っているような有名なゲーム会社の多くは、この年にファミコン市場へ打って出たのです。
いまとなっては各社の参入第一弾タイトルを振り返るだけでも面白い、まさに本格的な家庭用ゲーム時代の夜明けでした。
これにより83年には9本、84年には19本だったファミコン向けゲームソフトのリリース本数が85年には68本にまで急増することに。
はるか後年になって、モバゲーやGreeがケータイゲームのサードパーティー誘致合戦を展開したのは、この80年代のファミコン経済圏による成功例があったからでしょう。
【ファミコン】任天堂、ナムコ、コナミ、バンダイ、カプコン、エニックス、スクウェア…錚々たるゲームメーカーたちのファミコンゲーム参入第一弾を振り返る。 - Middle Edge(ミドルエッジ)
任天堂が編み出した十字キーの操作感に加えて「ボタン」の存在感も!
ハイパーオリンピックやスターフォースのように、ゲームなのに汗をかきそうな激しいゲームも登場。
連射の概念もこの年に誕生し、ハドソンからは有名な高橋名人などが登場しました。
9月には任天堂のスゴさが凝縮された「スーパーマリオブラザーズ」が世に放たれます
当時の子供たちの度肝を抜いたといってもいい「スーパーマリオブラザーズ」の素晴らしい出来栄え。
世界観、プレイヤーの操作感、画面の配色のどれをとっても非の打ちどころがありませんでした。
王者・任天堂に巻き返しを図るセガは「セガ・マークⅢ」を投入
一方、83年7月15日のファミコン発売日と同日にゲーム機「SG-1000」を投入しながらもハードスペックの差から劣勢を強いられていたセガは、この年の10月に新たなゲーム機「セガ・マークⅢ」をリリース。
こちらはサードパーティーの参加もないまま、セガは自社の豊富なアーケードゲームの資産を活かしつつ次々と「セガ・マークⅢ」向けにゲームをリリースしていきました。
【8bitゲーム機戦争を戦ったセガ・エンタープライゼス】1983年7月15日、奇しくもあのファミコンと同日に発売されたSG-1000に始まったセガの戦い! - Middle Edge(ミドルエッジ)
1985年のミリオンヒットゲーム
リリースされるゲーム数が一挙に増えメガヒットが生まれにくくなった状況にも関わらず、圧倒的だった「スーパーマリオ」の販売本数。
新たにファミコンを購入した人の多くが「スーパーマリオ」とセットで購入したことでしょう。
そんななか、この年にサードパーティーとして参加したバンダイの「キン肉マン」はミリオンヒットを達成しました。
第1位 スーパーマリオブラザーズ(任天堂) 681万本

スーパーマリオブラザーズ
第2位 サッカー(任天堂) 153万本

サッカー
第3位 スパルタンX(任天堂) 142万本

スパルタンX
第4位 キン肉マン マッスルタッグマッチ(バンダイ) 105万本

キン肉マン マッスルタッグマッチ
【あの時代のミリオンセラー・1980年代のゲーム】あの時代に売れまくったミリオンセラー!誰もが知っているミリオンセラー達を振り返る。 - Middle Edge(ミドルエッジ)
1985年にリリースされたゲームタイトル

1/22 バルーンファイト(任天堂) FC
【バルーンファイト】2人協力プレイは、いつしか手に汗握る対戦プレイに!ファミコン史上にその名を残す、対戦型アクションゲーム「バルーンファイト」!! - Middle Edge(ミドルエッジ)

1/30 アイスクライマー(任天堂) FC
【アイスクライマー】叩いて砕いて登り詰めろ「アイスクライマー」!2人同時プレイで協力する?対戦しちゃう? - Middle Edge(ミドルエッジ)

2/11 エクセリオン(ジャレコ) FC

2/15 ギャラガ(ナムコ) FC
ギャラクシアン・ギャラガはナムコ初期の名作!シューティングゲームの先駆け!今プレイしても面白い! - Middle Edge(ミドルエッジ)

2/22 バンゲリングベイ(ハドソン) FC
皆騙された!?伝説の詐欺ゲー「バンゲリングベイ」 - Middle Edge(ミドルエッジ)

4/4 フォーメーションZ(ジャレコ) FC
1985年、ジャレコが発売したファミコンゲーム「フォーメーションZ」はロボット↔飛行機の変身形態が斬新だった!! - Middle Edge(ミドルエッジ)

4/9 サッカー(任天堂) FC
ファミコン初期時代のサッカーゲーム - Middle Edge(ミドルエッジ)

4/17 スペースインベーダー(タイトー) FC
ゲームメーカー「タイトー」の歴史!全てはインベーダーから始まった。 - Middle Edge(ミドルエッジ)

4/17 チャンピオンシップロードランナー(ハドソン) FC
【ロードランナー】迷宮で金塊集めながら鬼ごっこ! - Middle Edge(ミドルエッジ)

4/22 イー・アル・カンフー(コナミ) FC
ファミコンの懐かしい格闘ゲーム「イー・アル・カンフー」をふりかえろう - Middle Edge(ミドルエッジ)

4/22 けっきょく南極大冒険(コナミ) FC

5/10 忍者くん 魔城の冒険(ジャレコ) FC

5/24 ちゃっくんぽっぷ(タイトー) FC

6/4 ディグダグ(ナムコ) FC
「ナムコ初期の名作・ディグダグ!穴掘りゲーム?頭も使うアクションゲームの決定版!!」 - Middle Edge(ミドルエッジ)

6/14 フラッピー(デービーソフト) FC

6/18 レッキングクルー(任天堂) FC

6/21 スパルタンX(任天堂) FC
【スパルタンX】「アチョー」「ヤー」「ワッハッハ」などの擬音が新鮮だったファミコン初期の名作!! - Middle Edge(ミドルエッジ)

6/21 ハイパーオリンピック(コナミ) FC
【ハイパーオリンピック】連打!連打!そしてタイミング!指の爪でボタンをこすりつけたり必死でした~!! - Middle Edge(ミドルエッジ)

6/25 スターフォース(ハドソン) FC
【スターフォース】アーケードからパソコン、ファミコンまで。「連射」を生み出し、ゼビウスと共にシューティングゲームブームの一角を担った「スターフォース」について。 - Middle Edge(ミドルエッジ)

6/28 エレベーターアクション(タイトー) FC
みんなハマった!名作≪エレベーター・アクション≫ - Middle Edge(ミドルエッジ)

7/9 フィールドコンバット(ジャレコ) FC

7/11 ロードファイター(コナミ) FC

7/18 ジッピーレース(アイレム) FC
【ジッピーレース】ファミコンで最初にハマったレースゲームでした~。 - Middle Edge(ミドルエッジ)

7/18 ドアドア(エニックス) FC
シンプルながら、見た目ほど簡単じゃない!パズル要素もあるアクションゲーム「ドアドア」 - Middle Edge(ミドルエッジ)

7/23 ワープマン(ナムコ) FC

7/25 スーパーアラビアン(サン電子) FC

7/26 ブロックセット(ロボット)(任天堂) FC

8/1 フロントライン(タイトー) FC
「超リアル戦争ゲーム」と書いてあるものの、実際はコミカルな感じ?「フロントライン」 - Middle Edge(ミドルエッジ)

8/6 ドルアーガの塔(ナムコ) FC
【ドルアーガの塔】アクションロールプレイングゲームの草分け!開発裏話とファミコン版の特徴!! - Middle Edge(ミドルエッジ)

8/9 アストロロボ・SASA(アスキー) FC

8/10 本将棋内藤九段将棋秘伝(セタ) FC

8/13 ジャイロセット(ロボット)(任天堂) FC

8/28 ゲイモス(アスキー) FC

8/30 10ヤードファイト(アイレム) FC

9/9 バトルシティー(ナムコ) FC

9/13 スーパーマリオブラザーズ(任天堂) FC
【スーパーマリオ】みんなハマったスーパーマリオの最速クリア、裏技や数々のネタ達 - Middle Edge(ミドルエッジ)

9/20 プーヤン(ハドソン) FC

9/27 シティコネクション(ジャレコ) FC

9/27 ハイパースポーツ(コナミ) FC
指が痛い!ボタンが壊れる!?熱中度120%のハイパースポーツ・ハイパーオリンピックを懐かしむ! - Middle Edge(ミドルエッジ)

10/4 ルート16ターボ(サン電子) FC

10/15 チャレンジャー(ハドソン) FC
【ファミコン】チャレンジャー【難易度高すぎ】 - Middle Edge(ミドルエッジ)

10/20 テディボーイブルース(セガ) MkⅢ

10/20 ハングオン(セガ) MkⅢ

10/27 グレートサッカー(セガ) MkⅢ

11/8 キン肉マンマッスルタッグマッチ(バンダイ) FC
【ファミコン】みんなでブロッケンJr.を取り合った「キン肉マン マッスルタッグマッチ」 - Middle Edge(ミドルエッジ)

11/14 スカイデストロイヤー(タイトー) FC

11/15 忍者じゃじゃ丸くん(ジャレコ) FC
【忍者じゃじゃ丸くん】ファミコンの名作ゲームが2015年9月に映画で上映されるそうですよ~ - Middle Edge(ミドルエッジ)

11/21 おにゃんこTOWN(ポニーキャニオン) FC

11/21 パチコン(東芝EMI) FC

11/21 パックランド(ナムコ) FC
ナムコの人気キャラクターパックマンが大冒険をするアクションゲーム『パックランド』 - Middle Edge(ミドルエッジ)

11/21 マッハライダー(任天堂) FC
悪の軍団の妨害を躱して、希望の光を見つけ出せ! You are ”MACH RIDER(マッハライダー)”! - Middle Edge(ミドルエッジ)

11/27 バーガータイム(ナムコ) FC

11/28 いっき(サン電子) FC
【いっき】「一揆は一人や二人でするものではない=クソゲー」「一揆なのに戦う相手が忍者である=クソゲー」そんな微笑ましくもコミカルなアクションゲーム「いっき」 - Middle Edge(ミドルエッジ)

11/29 ポートピア連続殺人事件(エニックス) FC
名作ファミコン探偵ゲームBEST5 - Middle Edge(ミドルエッジ)

12/5 カラテカ(ソフトプロ) FC
【ファミコンクソゲー探訪】クソゲーだけど1週回って楽しめるゲームたち Part2 - Middle Edge(ミドルエッジ)

12/5 ルナーボール(ポニーキャニオン) FC

12/6 スターラスター(ナムコ) FC

12/7 ヴォルガードⅡ(デービーソフト) FC

12/7 スぺランカー(アイレム) FC
「スぺランカー?いっき??」ファミコン世代には懐かしい、俺たちのクソゲー - Middle Edge(ミドルエッジ)

12/10 超時空要塞マクロス(バンダイ) FC

12/11 1942(カプコン) FC

12/11 ダウボーイ(ケムコ) FC
【ファミコン】ダウボーイ【クソゲー】 - Middle Edge(ミドルエッジ)

12/14 ボコスカウォーズ(アスキー) FC
【クソゲー特別編】「ボコスカウォーズ」について語ってみる - Middle Edge(ミドルエッジ)

12/14 頭脳戦艦ガル(デービーソフト) FC

12/14 不思議のお城ピットポット(セガ) MkⅢ

12/15 グレートベースボール(セガ) MkⅢ

12/16 オバケのQ太郎ワンワンパニック(バンダイ) FC
難易度高めの懐かしいファミコンソフト『オバケのQ太郎ワンワンパニック』 - Middle Edge(ミドルエッジ)

12/19 テグザー(スクウェア) FC
【テグザー】飛行機形態に変形可能なロボット「テグザー」!高速8方向スクロールと秀逸なゲームサウンド(BGM)も話題の人気アクションシューティングでした!! - Middle Edge(ミドルエッジ)

12/19 バイナリティランド(ハドソン) FC

12/19 ボンバーマン(ハドソン) FC
実は「ロードランナー」のスピンオフ作品だった『ボンバーマン』!! - Middle Edge(ミドルエッジ)

12/20 サテライト7(セガ) MkⅢ

12/21 エグゼドエグゼス(徳間書店) FC

12/21 ロットロット(徳間書店) FC

12/22 アストロフラッシュ(セガ) MkⅢ

12/22 グレートテニス(セガ) MkⅢ

12/22 F-16ファイティングファルコン(NEXA) MkⅢ

12/25 ぺんぎんくんWARS(アスキー) FC
1年を通して振り返ると、11月~12月にかけて各社のリリースラッシュが目立ちます。年末のクリスマス商戦を意識してのリリーススケジュールだったのかもしれません。
1985年の年末、新聞の折込チラシで目にしたおもちゃ屋さんの広告は、これまでの超合金やボードゲームから、ファミコンのゲームソフト中心に大きく様変わりしていたことでしょう。
また、とくにバンダイの参入を機にテレビの人気者たちが続々とファミコンゲームに登場したことで、後々まで「版権モノ」とされるゲームの巨大な一ジャンルが切り拓かれた一年となりました。
圧倒的だったスーパーマリオのみならず、とくにアクションやシューティングの名作が続々登場した1985年。
この流れが続くかと思われましたが、翌年には新たにロールプレイングゲームのジャンルを切り開いたアノ作品が登場しました。