+『エース』かそれとも『ボトム』か。リアルロボットゲーム「重装騎兵ヴァルケン」

+『エース』かそれとも『ボトム』か。リアルロボットゲーム「重装騎兵ヴァルケン」

ウルフファングや精霊戦士スプリガン等、激戦区となっていた「ロボットアクションシューティング」の中で異色を放った「重装騎兵レイノス」。そのシリーズから派生したヴァルケン、前作の複雑さを簡略化しているが、質そして「パイロット気分を味わえる」感は損なわれず、むしろ昇華した作品と言える。


自動追尾型の装備。ステージ2でWアイテムを取得で装備できる。
残弾概念のある唯一の装備。残弾がなくなった場合、撃墜されるかステージをクリアされるまで補充されない。
高火力、追尾機能を搭載した装備だが、追尾AIが賢くない上速度が無い為、高機動の敵兵器に対してはイマイチ。弾幕を張る固定砲台や的が大きい敵には有効。
Pアイテムによる強化で、追尾性能の上昇、速射性能が上昇する。

ミサイル

貫通性能がある装備。ステージ5でWアイテムを取得で装備できる。
火力が高い、一発で多数の敵を撃破出来るなど、レベルマックスまで上がれば、他の武器なしでも攻略できるほど。
壁は貫通できないが、一列になった敵なら一掃できる高火力を持っているが、エネルギーチャージが必要な為、撃ち尽くしてしまうと一定時間攻撃不可能となる。
Pアイテムによる強化で、火力の上昇、レーザーの効果範囲が拡大する。

レーザー

広範囲高火力高レートが特徴の装備。隠し武器であり、ステージ1をボスのみ撃破で装備できる。
隠し武器なだけあって能力はもはやチートに近い。ミサイルから追尾と残弾概念を無くし、火力と範囲を向上させた装備。火力はゲーム内最強。
一応、ステージ2もボスのみ撃破でレベル3まで上がるが取得は難しい上、初期段階でも十分性能が頭2つ以上抜きん出ているのでレベルを上げる必要性はない。

ナパーム

各ステージ

強襲艦「バージス」にて敵性工業コロニーに突入し、最深部にあるエネルギーユニットの撃破でクリアとなる。
難易度は高くなく、ここで操作性や装備等になれておくチュートリアル的位置となっている。
ボスは「エネルギーユニット」、周りには移動砲台があり、ユニットが内部の戦艦に接続されるとゲームオーバーになってしまう。

ステージ1「コロニー強襲」

敵の大型兵器製造元になっている鉱石加工工場を襲撃し、製造された大型兵器撃破でクリアとなる。
ステージ最初は追加ブースターで突入する為、強制横スクロールとなっており、基地に近づくとパージし無重力空間での戦闘となる。宇宙空間では慣性がきき、操作しづらい上に基地内部は固定砲台、地雷等が密集しており、ボスの大型機動兵器ガロイシュも自動砲台や岩石での攻撃を行ってくる。

ステージ2「軌道の巣窟」

敵の軌道上勢力の中枢要塞「アーク・ノバ」を攻略し、地球への落下を阻止が目標となっている。
敵の要塞攻略となり、防衛システムを破壊し進めていくと敵は要塞を地球へ落下させる暴挙に出る為、外部のノズルを破壊することでクリアとなる。
外部に出たところで、ゲルツ将軍の乗るグランビアが待ち受けるが、目標はノズルな上時間制限もある為、撃破しなくても攻略は可能である。また時間制限を超えてしまうと要塞は地球へと降下し、エンディングが変化する。

ステージ3「アーク・ノバ陥落」

大気圏突入し、強襲艦「バージス」に帰還し接近する敵機を撃退すればクリアとなる。
前回のステージから要塞から脱出が間に合わず、そのまま大気圏突入する所から始まる。ライバルとなる赤いシュメルツに乗ったアルフ・ベルダークが敵国AS部隊で現れる。
地球降下後に同僚のハーマンが撃墜され、ベルダークが再度現れ、一定時間か一定数のダメージを与えるベルダークは撤退しクリアとなる。

ステージ4「大気圏突入」

地球降下地域近くにあるシャトル基地から宇宙戦力を補うために主力部隊を搭載したシャトルが発射されようとしており、発射を阻止する事が目的となっている。
最初は強襲艦「バージス」から発進し追加ブーストによる強制横スクロールから始まり、パージ後に山岳地帯から基地へ向かう。ここから敵兵器の耐久値や火力が上がってきている。基地を進んでいくと陸戦用機動兵器「ツヴァイバイニヒ」が現れる。「ツヴァイバイニヒ」撃破後シャトル発射場所へ向かうも間に合わず、ヴァルケンに再度追加ブースターを装着し、衛星軌道上へ向かうシャトルの追撃を行う。
制限時間内にシャトルの左右にある補助ロケット及びシャトル本体を破壊しクリアとなる。
こちらもシャトルを阻止できなかった場合でもクリアとなるが、エンディングが変わる。

ステージ5「黄昏の追撃」

アルプス山脈中腹に敵対空陣地の高射砲を破壊するとクリアとなる。
最初は例に漏れず強制横スクロールで雪原を踏破し、対空陣地へ繋がる空洞へ侵入する。洞窟内は光源が無い為、フラッシュライトを点灯させつつ進む為、パンチが使用不可となる。空洞内ではムカデ型の工作兵器「サーペント」が現れる。サーペントの攻撃はガード不可な上坑道内は狭く手こずる。撃破し坑道へ抜けると対空陣地へ突入後、機動兵器「シュネーブルッヒ」が現れる。
制限時間内に対空陣地を破壊すればクリアとなるが、シュネーブルッヒの妨害が激しいので先に撃破してしまう方が楽である。

ステージ6「銃火山脈」

アルプス山脈を越え、敵本国へ侵攻した強襲艦バージス。敵国の首都及び議事堂を制圧するのが目的となっている。
満身創痍となり戦線を維持できなくなった「バージス」から発進後、市街地へ突入するが敵本国も戦力の総動員を掛ける為、配備中のAS、戦車、砲台、試作段階の兵器、生身の人間まで投入される。「バージス」との連絡が途絶え、市街地を抜け議事堂へと突入すると、ライバルであるベルダークが新型高機動AS「ゾアフレム」で現れる。撃破後に大統領に会うが、覚悟を決めた大統領は自殺し、戦争は終戦を迎える。が、敵国の残存兵士達は試作機ヴォルカ-ノと生き残ったベルダークを前面に押し出し徹底抗戦の意志を表示する。
ヴォルカーノを撃破しエンディングとなり、大爆発を起こす地下製造工場から脱出しクレアと再会するグッドエンディング、脱出した先で大破し撃沈された「バージス」と戦死したクレアとの再会となるバッドエンディングが存在する。

ステージ7「兵士達の終幕」

ヴァルケンの魅力、演出、BGM、そして

ヴァルケンの魅力の一つは演出のこだわり。
コンセプトはリアルロボットと謳っているだけあってその細かなこだわりの数々はガンダムやボトムズ等リアルロボット好きには堪らないものである。
決して俊敏とは言えない鈍重な動き、それを補助するローラーダッシュやブースト、装備は前方180度方位に攻撃できる等、操作性はロボットを操作している感じが出ている。
また、高所からの着地の際の体躯を沈めるアクション、ローラーダッシュやブースト時の機体制御など機体の演出にもスタッフのこだわりが感じられる。
ステージ上の演出も細かく整地された地面や壁を撃つと凹む、ブーストを使うと煙が巻き上がる、無重力であれば薬莢が浮かぶ、撃破した敵機から敵のパイロットが脱出してくるなど操作するロボットの演出と相まって、まさにリアルロボットの世界の主人公になった気分になれる。

そして最大の魅力は重厚なストーリーである。
特色のない兵士が専用機では無く、一般の量産機を使用している事や敵が人型兵器だけでなく、戦車、輸送車、ジープ、飛行機、そして生身の人間が出てくる等装甲騎兵ボトムズの色が濃く出ている。
また、赤いライバル機、宇宙要塞の降下阻止、大気圏突入を巡る攻防、味方の戦死、巨大兵器のボス等ロボット好きには納得のいくステージの数々、戦闘中に度々入る敵味方の通信等パイロットになった気分をこれでもかと味わえる事、そして分厚い攻略本の半分以上が世界や機体の解説などこのゲーム一つに押し込められなかったスタッフ達の熱意が作った凝りに凝った設定の数々が、未だにSFC時代のロボットアクションの逸材と言われる所以と言える。

1/35「ASS-117A ヴァルケン(ジェイク機)」-PLUM(プラム)ホームページ/株式会社ピーエムオフィスエー PMOA

今尚根強いファンの多い作品「重装機兵ヴァルケン」より、「ASS-117A ヴァルケン(ジェイク機)」が遂に登場致します。 全体的なフォルムはゲームソフトのパッケージイラストを踏襲しつつ、「重装機兵」シリーズという同じ世界観の中で活躍する機体として 「レイノス」とも共通するミリタリーメカ的なディテールを大幅に追加しております。 更にファンならニヤリとする腕部パンチギミック「ハードナックル」も再現しております。 プラモデル化されている。出来る事ならばアニメーション化もお願いしたい程である。

如何だっただろうか?
漢なら是非ともやってほしい作品であるが、決してPS2版ヴァルケンはプレイしないで欲しい。
あまりの改悪に発売された1992年から20年以上経ったにも係わらず、未だにクソゲーの名前を欲しいままにし、制作会社の悪行としてファンに専用のホームページを創らせるまでになっているのである。
どうしてもSFCが手に入らないのであれば、WiiUのバーチャルコンソール版が出ており、そちらは既存のシステムのままなので、このリアルロボット好きには堪らない作品を丁寧なグラフィックで楽しめるのである。
プレイするであろう、もしくはしたであろう貴方は真の「エース」になれるだろうか?それとも惨めな「ボトム」となってしまうだろうか?それは全て貴方次第なのである。

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