そもそも「MADARA」とは?
wikipedia [ 魍魎戦記MADARA ] より
そもそも漫画原作であることはよくある話なのですが、この「MADARA」シリーズがすごいところは、
「
この摩陀羅壱と呼ばれる漫画を始まりとし、色々なメディアへと展開していき、
著者もメディアもバラバラでそれぞれ独自の設定が用いられるのに、
「登場人物が転生して全て繋がっている」という包括した内容にしている
」
ところです。
そしてこのスーパーファミコン用ソフトである「魍魎戦記MADARA2」もその例に漏れず、時代背景は全く違うものの、かつて存在したマダラ達の生まれ変わりであろう戦士たちが登場し、宿敵ミロク帝へ戦いを挑む、というものです。
SFC用ソフト「魍魎戦記MADARA2」
ゲーム自体はよくあるロールプレイングゲームです。ほぼ全編がファンタジー風のマップですが、雰囲気が原作をイメージしてる為に若干暗めです。
戦闘は、斜め上から見たサイドビュータイプ。コマンドは入れられるものの、基本はオートで、素早い順にキャラクターが素早く動いて敵に近付き攻撃をする、といった感じです。
戦闘のテンポがとても速く、サクサクと進む感じで、よくあるレベル上げが面倒、という印象もなく快適なイメージがあります。
※もちろんロールプレイングゲームである以上、レベルが足りないと苦戦するのは当然ですが。
仲間になるキャラクターの数も10人弱と意外に多く、パーティーから離れたり加わったりするキャラもいますが、中盤はマップの自由度が増し、進められるイベントの順番もプレイヤー次第となるのも面白いです。
好感が持てる主人公で評判が良い
ゲームカタログ@Wiki
上記ストーリーからして、王道のような感じがしますよね。
途中で主人公の感情がぶれることもなく、ヒロインのすばるを探して旅をするという目的も忘れず、途中の街のトラブル(主に怪物に襲われてたり、が多い)も解決していき・・・と、正に正統派主人公の鏡なのです。
途中で加わる仲間たちも、「MADARA」シリーズを知っていると、ニヤッとさせられるキャラクターが多く、思わず「あ!こいつは原作でも強いから入れよう!」となったことは言わずもがな、です。
上記ストーリーの通り、序盤は現代での街の移動がメインです。一軒家が立っていたり、学校があったり、一般の人が歩いていたり・・・そして物語に絡んでくる幽霊屋敷や神社。
そしてオープニングとも呼べる一連のイベントが終わり、ようやく異世界へと旅立つのです。
上記パッケージイラストより、中央左の少年が主人公の「神代斑」、中央右の少女がヒロインの「妹背すばる」です。
二人は、後ろに移っている右側の顔「マダラ」、左側の顔「キリン」の子孫である設定です。
原作(と呼ぶのは若干語弊がありますが)の「摩陀羅壱」では、マダラとキリンは結ばれることなく転生していくお話ですので、二人の子孫という事で、「MADARA」シリーズファンにはちょっと嬉しい話ですね。
当時のCMがとても印象的でした
この動画を見て頂ければわかるとおり、闇夜で燃える家、剣を持った人物、寂しそうな歌と、明るい雰囲気はまったく感じさせないCMで、当時はすごく不思議な印象を受けたのを覚えています。
数あるスーパーファミコンのソフトでも、9,800円という比較的高い値段で、これを買おうと思うのは、ひとえにこの不思議な雰囲気に惹かれたからだと思います。
後年、この歌を歌っているのが、声優としても有名な國府田マリ子さんであることを知りました。
最近はあまりプレイされてませんが、Twitterでは?
やはり近年では、「MADARA」シリーズが終了しているせいか、話題にはあまりあがらないようです。
そして王道らしい終わり方
序盤からのストーリーからぶれることなく、最後の敵はミロク帝です。ミロク帝を倒して、そのままエンディングに入ります。
エンディングでは、現代に戻ってきた神代とすばるのカットと、悠久の時代を生きているサクヤ姫の言葉で幕を閉じます。
特に隠しボスなどもなく、終盤は一本道で進むため、迷うこともないでしょう。
このゲームは、「物理で殴る」という言葉が正に体現されており、とにかくレベルを上げて、物理攻撃で力押しをしていけば何とかなってしまうので、最後のミロク帝も、物理攻撃でガンガン殴っていけば倒せてしまった人も多いのではないでしょうか。
マダラの旅は終わらない・・・
スーパーファミコン用ソフト「魍魎戦記MADARA2」のストーリーはこうして終わります。
しかしゲーム中では、ミロク帝もサクヤ姫も、この物語の核心に迫った発言をしています。
長い長い時間の中で、マダラやミロクは何度も転生し、戦っています。時にはマダラが勝ち、時にはミロクが勝ち・・・そして再び転生し、戦いの輪廻が続いていきます。
そうです。彼らの物語は、この「魍魎戦記MADARA2」だけでは終わらないのです。
小説や漫画、ラジオなど、再び違う世界(メディア)へと転生し、新たな戦いが行われるのです。
この記事をお読み頂き、「MADARA」という壮大な物語に興味をお持ちになったのであれば、是非ともこの果てなき戦いの結末を、貴方自身で目撃してください。