この曲を歌う堀江美都子さんは1973年の「山ねずみロッキーチャック」のあとワイドショーのアシスタントをしていて、アニソンのお仕事はブランクがあったのですが、それを感じさせないパワフルな歌唱ですよね。
堀江さんは保富先生とはちびっこのどじまんのころからのお知り合いですが彼女のよさが充分でている歌詞になっています。
この作品は半年前、春休み東映まんがまつりで上映された「宇宙円盤大戦争」がパイロット版だと言われています。「宇宙円盤大戦争」のOP曲は「グレンダイザー」ではED曲になりました。
双方とも作詞は保富先生です。ここではその曲をご紹介しました。
他にも「ラ・セーヌの星」「ドカベン」「大空魔竜ガイキング」「キャプテンハーロック」と有名どころの作品が多いですが、保富先生といえば筆者のオススメは「アローエンブレム グランプリの鷹」です。
保富先生は前年の1976年に同じ東映動画の「マシンハヤブサ」も作詞されていますが、ハヤブサは望月三起也先生の原作です。
もともと保富先生は車がお好きなのですが、この「グランプリの鷹」は原作と監修も務められています。
歌謡曲、そして「おふくろさん」問題…
保富先生は歌謡曲の作詞もされています。
代表的なものに森進一さんの「うさぎ」をお聴きください。
お母さんをテーマにした歌詞、そして作曲は猪俣公章先生、というとなんとなく森さんの名曲「おふくろさん」を彷彿としますが、「おふくろさん」騒動は記憶に新しいですよね。
この冒頭のつけたし部分が原歌詞の川内康範先生の逆鱗に触れ、以来森さんと川内先生は絶縁状態になりましたが、実はこのつけたしの歌詞は保富先生が書かれたのです。
事務所サイドのみで話がすすみ、川内先生に伝わっていなかったことが元凶です。
このとき、すでに保富先生は亡くなっていたので森さんは攻撃の矢面にたったことになります。
最近になってやっと解禁になったようですね。
人間のうた、心のうた
1979年に徳間書店から発行された「アニメソングヒット全集」には、保富先生の「やさしい作詞家入門」が掲載されています。
「アニメ・ソング・ヒット全集」徳間書店 1979年
ここに先生は
“アニメソングは「人間のうた」であるべきた。きみたちがいくつになっても「心の支え」にゆるような、そんな詩を書くこと…それはぼく自身にとってもとてもすばらしいことなのだ!”
と冒頭に書かれています。
保富先生の作品はまさに「人間のうた」なのですね!
最後に、筆者の好きな保富先生の作品をご紹介してこの記事を締めたいと思います。
実は、「星空のガイキング」が一番すきなのですが、それは拙文「名前は知らなくても曲は絶対一度は耳にしてる「菊池俊輔」の音楽!」の文末でご紹介してしまいましたので…
名前は知らなくても曲は絶対一度は耳にしてる「菊池俊輔」の音楽! (page 3) - Middle Edge(ミドルエッジ)
1979年「バトルフィーバーJ」の挿入歌「バトルフィーバー讃歌」をお聴きください。
バトルフィーバー讃歌 ‐ ニコニコ動画:GINZA