はじめに
平成のウィンターソングも良いのですが、子どもの頃、そして青春時代に口ずさんだあの曲・この曲を思い出し紹介したいと思います。ウィンターソングは、心がキュンとなる歌詞が多くて、なぜか人をセンチメンタルにさせてしまいます。
演歌や歌謡曲などから、よく歌ったなぁと思うものを選びました。
サイレントイブ 辛島美登里

「サイレント・イヴ」は、1990年11月7日リリースの辛島美登里のシングル曲です。
TBS系ドラマ「クリスマス・イブ」の主題歌となり、辛島の最大のヒット曲となりました。「真っ白な♪ 粉雪♪ 人は立ち止まり~♪」と始まる歌詞としっとりとした辛島の声とがドラマにピッタリでした。
ドラマ「クリスマス・イヴ」は、恋人からのプロポーズを待ちながらも、同僚や上司たちとの複雑な恋模様の中で、心が揺れ動く女性たちを描かれています。出演は仙道敦子、吉田栄作です。

白いクリスマス JUN SKY WARKER(S)
「白いクリスマス」は、1989年11月21日リリースされたJUN SKY WARKER(S)のサードシングルです。松下電器(Panasonic)「CDラジカセ」のCMソングになっていました。
彼らは、東京都東久留米市にある自由学園の学生だった宮田和弥(Vo)、森純太(G)、伊藤毅(B)、小林雅之(Dr)、吉田太郎(Key)の5人によって結成されたバンドです。ホコ天で人気を得て1988年5月21日に「全部このままで」でメジャーデビューしました。デビュー時のメンバーは、ベースの伊藤が脱退し、寺岡呼人が加入しています。
この曲の「白いクリスマス 透きとおる♪ 今日はクリスマス どしゃぶりの♪ 雨もそうさ白いクリスマス♪」とうサビの歌詞が印象的です。

津軽海峡・冬景色 石川さゆり
「津軽海峡・冬景色」は、1977年1月1日にリリースされた、石川さゆりの15枚目のシングルです。この曲の大ヒットにより、石川は同年末の第19回日本レコード大賞歌唱賞、第6回FNS歌謡祭グランプリ・最優秀歌唱賞などの音楽賞を獲得しています。
当時、この曲は大人も子どもも口ずさんでいたように思います。難しい歌ですが、上手かろうが下手だろうが気持ちよく歌える歌です。また、紅白歌合戦の石川の曲と言えば、「天城越え」とこの曲ですね。どうやらこの2曲を交互に歌っているようです。
「上野発の 夜行列車 降りた時から~♪ 青森駅は 雪の中~♪」という歌詞の冒頭から、石川節に引き込まれます。

北の宿から 都はるみ
「北の宿から」は、1975年12月1日にリリースされた、都はるみの67枚目のシングルです。1964年(16歳)にデビューし、「アンコ椿は恋の花」がミリオンセラーになりました。この「北の宿から」では、第18回日本レコード大賞と第9回日本有線大賞を受賞し、両賞のダブル受賞は史上初となっています。
近年では、2021年9月より放送の「日清のどん兵衛」CM「心にしみるWだし 篇」にて、この曲が使用されています。「あなた変わりはないですか~♪ 日ごと寒さがつのります~♪ 着てはもらえぬセーターを♪ 寒さこらえて編んでます~♪」という歌詞に合わせて、どんぎつねさんが、かつお節削っていましたね。

冬のリヴィエラ 森進一
「冬のリヴィエラ」は、1982年11月21日にリリースされた、森進一の56枚目のシングルです。タイトルにある「リヴィエラ」とは、イタリア語で「海岸」を意味しています。森進一と言えば、よくものまねされる「おふくろさんよ~♪」とこぶしをきかせたザ・演歌ですが、この曲はポップス風に仕上げられています。「サントリー・ウインターギフト」のテーマソングになっていました。
CM曲となっていたからか、サビの「冬のリヴィエラ~♪ 男って奴は 港を出ていく~♪ 船のようだね 哀しければ 哀しいほど 黙り込むもんだね~♪」ばかりが思い出されます。

冬のオペラグラス 新田恵利
「冬のオペラグラス」は、1986年1月1日リリースされた、おニャン子クラブ会員番号4番の新田恵利のソロデビュー・シングルです。作詞を担当した秋元康が「番組内で新田が、時々非常に切ない顔をしたり、その日によってちょっと寂しそうな顔をしたり、あの顔がすごい思春期の女の子の揺れ動く様を表していていいなと思いまして。それを歌にした」と語っています。
完成されていないアイドルというか、視聴者の身近に感じるアイドルというか、そういう感じがあり、歌唱力があると言えばそうでもないけれど愛されるところがおニャン子クラブの良さなのかなと思います。
語尾を跳ね上げながら歌う歌詞「冬の♪ オペラ♪ グラスで~♪ 夜の♪ 街を♪ のぞけば~♪」というのが、とても耳に残っている曲です。

雪の帰り道 渡辺美奈代
「雪の帰り道」は、1986年10月15日にリリースされた、渡辺美奈代のセカンドシングルです。こちらも新田恵利同様におニャン子クラブからのシングルリリースです。
当時、おニャン子クラブはフジテレビの専属タレントのような立場でしたが、同局の「夜のヒットスタジオ」になかなか出演できませんでした。しかし、この「雪の帰り道」で1986年11月5日放送のフジテレビ「夜のヒットスタジオDELUXE」に初登場しました。ヒット曲を出しているにもかかわらず、おニャン子クラブが出演できない理由には、はっきりした理由はないものの、当時、素人集団のおニャン子クラブが実力派の歌手たちと肩を並べることを好まない人たちがいたようです。

恋人はサンタクロース 松任谷由実

「恋人はサンタクロース」は、1980年12月1日にリリースされた松任谷由実の10枚目のオリジナルアルバム「SURF&SNOW」に収録されていて、映画「私をスキーに連れてって」の挿入歌になっています。作詞・作曲は松任谷由実、編曲は松任谷正隆です。
1987年11月21日に公開された映画「私をスキーに連れてって」は、原田知世主演の映画で、当時この映画を観た若者は、こぞってスキーへ行ったものです。現在でも白いゲレンデを見ると、この映画と「恋人はサンタクロ~ス♪ 本当はサンタクロ~ス♪」と曲が頭に浮かんできます。

恋人達のペイヴメント THE ALFEE
「恋人達のペイヴメント」は、1984年10月17日にリリースされたTHE ALFEEの19枚目のシングルで、シングルの中で初めてオリコンチャート1位を獲得した曲です。また初の高見沢俊彦によるリードボーカル曲でもあります。
「ペイヴメント」とは、舗装された道という意味で、歌詞の中にも「さあそばにおいで 木枯らしの舗道(ペイヴメント)♪」や「もう一度ここから 二人だけで歩き出す舗道(ペイヴメント)♪」とあります。イメージは、江東区の「辰巳の森緑道公園」の並木道などかなと思うのですが。
この曲は、江崎グリコ「グリコアーモンドチョコレート」のCMソングとして使用されたため、競合他社がスポンサーだった「夜のヒットスタジオ」では歌われることは無かったそうです。

悲しみは雪のように 浜田省吾

「悲しみは雪のように」は、1981年11月21日にリリースされた、浜田省吾の14枚目のシングルです。この曲は、1992年にフジテレビ系テレビドラマ「愛という名のもとに」に主題歌として使用されたのを機に、1992年2月1日に23枚目のシングルとして再リリースされています。
この曲は、浜田の母親が意識不明の重体になった際、「深い悲しみと絶望に暮れながらも、ふと人に対して優しい気持ちになれた」というエピソードを基にして書かれているそうです。
ドラマ「愛という名のもとに」には、主演は鈴木保奈美で、唐沢寿明や江口洋介が出演しています。大学のボート部で青春時代を共に過ごした男女7人が、卒業から3年後にボート部の監督の葬儀をきっかけに再開し、学生時代と現実の違いで心を揺らしていきます。そんなドラマの映像が「誰もが~♪ Wow~♪」のあたりを耳にするだけでふっと浮かんでくるほどです。

おわりに
ドラマで印象づいた曲もあれば、幅広い年齢層から長年歌われた曲などを紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。紹介した曲以外にも槇原敬之の「冬がはじまるよ」やglobeの「DEPARTURES」とか森昌子の「越冬つばめ」などたくさんあります。冬は寒くて解放てきではない季節だからこそ、歌の歌詞がじーんと心に染みるのかもしれませんね。