伝説の料理番組「料理の鉄人」!出演したシェフたちを振り返ってみよう!

伝説の料理番組「料理の鉄人」!出演したシェフたちを振り返ってみよう!

料理番組といえば料理の作り方を紹介する番組ばかりだったころ、グルメ漫画のような料理対決を実践する番組として登場した「料理の鉄人」始まってすぐに話題になりましたよね。「料理の鉄人」に出演していたシェフたちを紹介していきます。


「鉄人」をつとめたシェフたち

「料理の鉄人」は毎回、メイン食材が決められていて、「鉄人」と呼ばれるレギュラーシェフと、「挑戦者」と呼ばれるゲストシェフがその食材を使って料理を作り、対決するという番組でした。料理対決番組というのはなかなか画期的で、漫画の世界から飛び出してきたような感じでしたよね。普段料理番組を見ない人にも愛される番組になりました。

まずは「鉄人」として出演されていたシェフを見ていきましょう。

「和」の鉄人

「和食」の初代鉄人は当時銀座「ろくさん亭」だった道場六三郎さん。じつは、和食の鉄人として最初にオファーをしたのは道場さんではなく、のちに2代目和食の鉄人となる中村孝明さんや福井幸雄さんでした。スケジュールが合わないとのことで辞退され、道場さんに話が行ったそうです。ちょっと意外ですね。

道場さんは最初1年間だけの予定で引き受けたのですが、ちょうど1年経った頃に挑戦者に敗北したこともあり考えが変わり、結局1993年10月 - 1996年1月まで鉄人を務めました。現役時代の対戦成績は27勝3敗1分と圧倒的な強さを誇る鉄人。

和食ですがジャンルにとらわれない斬新な料理で業界からは「日本料理界の異端児」といわれていたそうですが、番組にはマッチしていましたね。制限時間のある料理中に毎回「お品書き」を書く姿も印象的でした。コスチュームカラーは青でした。

2代目和食の鉄人は中村孝明さん。当時は「なだ万」理事・料理本部長(総料理長)で鉄人の中で唯一オーナーシェフではありませんでした(その後、「孝明 ARIAKE」のオーナーシェフに)。

最初にオファーが来たときは断ったのですが、人気番組になったことで「なだ万」からの後押しもあり、また引退する道場さんからの薦めもあったことで鉄人に就任。1996年3月 - 1998年2月まで鉄人を務めました。コスチュームカラーは紫です。

3代目の鉄人は森本正治さん。「NOBU」総料理長でした。「ニューヨーク仕込みの和食」でまた2人は違った斬新な料理でした。

森本さんが鉄人として在籍中、新旧鉄人対決として仲村さんが登場したこともあります。商社は中村さんでした。在任期間は1998年2月 - 2002年1月。コスチュームはシルバーに赤線でした。

「中華」の鉄人

中華の鉄人は陳健一さん。番組開始当初から最後まで鉄人を務めた唯一の人です。在任期間は1993年10月 - 2002年1月と歴代最長でした。

当時は「赤坂四川飯店」総料理長兼「四川飯店グループ(民権企業株式会社)」代表取締役でした。四川料理を日本に広めたといわれる陳健民の息子でもあることで注目されていました。鉄人には、審査員である岸朝子さんが推薦したそうです。

番組開始当初は最年少ということもあり、番組で初めて黒星をつけた鉄人は陳さんで、負け回数も他の鉄人に比べて多かったです。ですが月日の経過とともに勝率を挙げていき、1994年11月から1996年1月まで19連勝を記録。1995年は負けなしで全鉄人の中でも年間で敗戦が1度もなかったのは陳さんだけでした。こうして強い鉄人になっていきました。

コスチュームカラーは黄色でした。番組終了後も「今日の料理」の講師としてTV出演するなどメディアに登場することが多かったです。

2023年3月に間質性肺炎のため67歳の若さで亡くなりました。

「フレンチ」の鉄人

フレンチの初代鉄人は石鍋裕さん。在籍期間は1993年10月 - 1994年1月と最も短かったです。

「クイーンアリス迎賓館」オーナーシェフだったのですが、店の経営と両立できないというのと1度の敗戦したというのがネックになったそうです。ただし、オファー当初から忙しく「3カ月だけでも」ということで引き受けていて、本当に3カ月で辞めてしまったというわけです。

コスチュームカラーは緑でした。

2代目フレンチの鉄人は坂井宏行さん。渋谷「ラ・ロシェル」オーナーシェフで石鍋さんとも仲が良かったそうです。KIHACHIの熊谷喜八シェフの推薦で鉄人になったのですが、最初は4月には番組が終わると聞いていて「数回の出演だろう」と引き受けたそうです。

ですが番組は2002年まで続き、坂井さんは1994年2月 - 2002年1月まで鉄人を務めました。陳さんに次いで長く鉄人として在籍されていたんですよ。全鉄人中最多勝利数を持ち、安定感のある料理を見せてくれていました。

コスチュームカラーは赤でした。

「イタリアン」の鉄人

1997年からはイタリアンの鉄人も登場。番組の設定としては元々キッチンアカデミーに在籍していたが、遊び人で破門同然でイタリア修行に行き、改心して戻ってきたという設定になっていました。

そんなシェフを務めたのは神戸勝彦さん。最年少だった陳さんよりもぐっと若くまだ20代での鉄人就任になりました。鉄人採用時はフリーのシェフと色々と異例でしたね。

神戸さん本人も挑戦者として出演する者だと思っていたら鉄人のオファーでびっくりされたそうです。在籍期間は1997年6月 - 2002年1月。コスチュームカラーは赤白緑のイタリア国旗の色でした。

番組終了後は「リストランテ MASSA」のオーナーシェフとして活躍されていましたが2019年に不慮の事故で亡くなっています。49歳でした。一番若い鉄人と二番目に若い鉄人がなくなってしまったんですね。

挑戦者として出演した料理人

挑戦者としても有名シェフが出演されていました。

挑戦者として一番印象に残っているのは神田川俊郎さんではないでしょうか。複数回出演し複数の鉄人と対戦されていましたね。「関西料理界のドン」ということで鉄人とはまた違う迫力がありました。

神田川さんは2021年4月に新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなっています。

中華界のドンであった周富徳酸も挑戦者として出演。友人でもある道場さんと2度対決し、1勝1敗でした。周さんは2014年に誤嚥性肺炎のため亡くなっています。

他には小林カツ代さん、田崎真也さん、脇屋友詞さんなども出演し鉄人相手に勝利を収めています。

たくさんの有名シェフが出演されていて豪華ですね。今は昔よりもいろいろな業界のシェフがテレビに出ていることが多いので、新しいメンバーで料理の鉄人をやってくれたら面白いなと思いました。

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