昭和40年代のガードマンは、なんであんなにカッコいいの

昭和40年代のガードマンは、なんであんなにカッコいいの

ザ・ガードマン、要するに警備員のことなんですけどね。しかし、昭和40年代にヒットしたテレビドラマの「東京警備指令 ザ・ガードマン」および「ザ・ガードマン」の皆さんは、とってもかっこいいんです。まるで、いけてる刑事かジェームズ・ボンドのようなスパイみたいでした。


警備会社「東京パトロール」

「ザ・ガードマン」は、警備会社「東京パトロール」のある東京を舞台として、繰り広げられるドラマです。犯罪と事件から市民を守る、ガードマンたちの奮闘を描いた内容なのですが、当時はまだしっかりとした姿が見えていなかった警備という業種がテーマとなっています。ドラマが始まった当初は「東京警備指令 ザ・ガードマン」というタイトルでしたが、第48話以降は「東京警備指令」の文字が外れてました。

現在の社会で警備員というと、制服を着用して決まった場所の安全と秩序を守る仕事というイメージですよね。しかし、このドラマに登場する警備員の7人は、ほとんどがスーツ姿。それに行動範囲も広く、潜入捜査などは日常茶飯事で、地方はもちろん海外までもが行動可能範囲。今でいう警備員というより、活動スタイルとしては警察の捜査員に近いものでした。

放送当時は高度経済成長期でもあったことから、当時ではあまりなかった海外ロケも敢行。KLMオランダ航空とタイアップして、ヨーロッパを中心に数多く行われました。最盛期には、視聴率30%を越す人気番組となり、劇場用作品も2本が制作されています。

モデルはセコム

「ザ・ガードマン」に登場する警備会社「東京パトロール」は、日本で初めての警備会社「日本警備保障」がモデルになっています。現在では有名なあのセコム、皆さんよくご存じですよね。番組を制作するにあたり、同社の協力もあったそうです。

番組の制作が始まる際、日本警備保障に出されたタイトルは「東京用心棒」だったとか。これを見た当時の社長・飯田亮は、自分たちは「用心棒」じゃない」と難色を示し、逆に提示されたタイトルが「ザ・ガードマン」だったそうです。

日本警備保障をモデルにするにあたって飯田社長から、番組の脚本に出された条件がありました。それは、「乱暴な言葉づかいをしない」・「女性の絡みはなし」・「お酒は飲まない」の3つだったそうです。

ガードマンは和製英語

この番組で使われるようになった「ガードマン」。実は和製英語で、実際に海外では使われません。「ガードマン」という言葉もしだいに世間に広まっていき、今ではすっかりと定着した言葉になりましたが、セコムでは自社の警備員を「ガードマン」とは呼んでいないそうです。実際に使われているのは「緊急対処員(ビートエンジニア)」なんですよ。

番組絶頂期の撮影では、ホテルの玄関先でロケを敢行して、撮影中はスタッフが宿泊客の出入りをストップしたなどというエピソードも残っています。こんなことができたのも、当時の人気と影響力が大きかったということなのでしょう。この番組で確立されたのが、犯罪に正面から立ち向かう少数精鋭の民間特殊部隊というスタイル。後に放送され人気番組となった「キイハンター」や「プレイガールシリーズ」などにも引き継がれました。

教育上よろしくない?

1967年9月22日、「ザ・ガードマン」の最高視聴率がなんと40.5%を記録したのです。またJNN全国視聴率調査でも、1965年・1966年と2年連続で1位に輝きました。しかし、番組の構成上、犯人や被害者の偽善・詐欺行為・金品強奪・違法薬物絡みの殺害シーン、そして犯人との銃撃戦などといったシーンが多くなるのもしょうがないところ。

それが、子供の教育上悪影響を及ぼすとして、PTAから抗議が殺到するようになったのです。その結果徐々に視聴率も低下が始まり、最終的には制作会社である大映の倒産もあって、1971年末で最終回を迎えたのでした。

いつの世にもおられる、ご本人の責任は棚に上げて批判に明け暮れる教育ママ様。ママ様が熱心に行うのが、様々なところで発する教育上よろしくないの抗議。見なければいいだけだと思うのですが、これで様々な名作がなくなるのも寂しいですね。

関連するキーワード


ザ・ガードマン 1967年

関連する投稿


時には幽霊をも警備する「ザ・ガードマン」

時には幽霊をも警備する「ザ・ガードマン」

警備員の業務を超越していた「ザ・ガードマン」。海外にも飛んで行き、夏には幽霊をもガードする彼らを思い出してみました。


映画「昼顔」をフルで無料視聴できる動画配信サービスを比較!

映画「昼顔」をフルで無料視聴できる動画配信サービスを比較!

『昼顔』は、1967年公開のフランス・イタリア合作映画。ルイス・ブニュエル監督、脚本はルイス・ブニュエルとジャン=クロード・カリエール。カトリーヌ・ドヌーヴ、ジャン・ソレルらが出演したこの作品を無料視聴できる動画配信サービスをご紹介します。


映画「俺たちに明日はない」をフルで無料視聴できる動画配信サービスを比較!

映画「俺たちに明日はない」をフルで無料視聴できる動画配信サービスを比較!

『俺たちに明日はない』は、1967年製作のアメリカ映画。監督アーサー・ペン、脚本デヴィッド・ニューマンとロバート・ベントン。ウォーレン・ベイティ、フェイ・ダナウェイらが出演したこの作品を無料視聴できる動画配信サービスをご紹介します。


【浜美枝】ボンドガールに抜擢された美人女優!ハーフとの噂は?鮮烈なるヌード情報も!

【浜美枝】ボンドガールに抜擢された美人女優!ハーフとの噂は?鮮烈なるヌード情報も!

日本人離れした美貌で、国際的に活躍された女優・浜美枝さん。世界的な人気を誇る映画007シリーズでは、日本人としてボンドガールにも抜擢された女優としても有名です。今回の記事では、そんな浜美枝さんにフォーカスし、全盛期のご活躍ぶりやセクシーショットを集めてみました。


【唐十郎】俳優・作家として活躍した伝説の偉人!プロフィール・代表作品まとめ

【唐十郎】俳優・作家として活躍した伝説の偉人!プロフィール・代表作品まとめ

俳優として名を馳せた唐十郎さん。後年は作家としても活躍され、芥川賞も受賞されました。そんな唐十郎さんの活躍ぶりや洒落にならないエピソードを振り返り、代表作品なども紹介していきたいと思います。ぜひ記事をご覧になり、激動だった昭和の時代に想いを馳せてくださいね。


最新の投稿


『メタルスラッグ』シリーズ30周年記念プロジェクト始動!新作開発や特設サイト、記念映像が一挙公開

『メタルスラッグ』シリーズ30周年記念プロジェクト始動!新作開発や特設サイト、記念映像が一挙公開

アクションゲームの金字塔『メタルスラッグ』が2026年4月19日に誕生30周年を迎えた。株式会社SNKはこれを記念し、シリーズの再燃・リブートを掲げた記念プロジェクトを始動。新作ゲームの開発を含む多彩な企画の推進や、歴史を振り返る記念映像の公開、特設サイトの開設など、世界中のファンへ向けた展開が始まる。


山下達郎ソロ・デビュー50周年記念!JOURNAL STANDARDとコラボした限定Tシャツが発売

山下達郎ソロ・デビュー50周年記念!JOURNAL STANDARDとコラボした限定Tシャツが発売

ソロ・デビュー50周年を迎えた音楽界のレジェンド・山下達郎とJOURNAL STANDARDが特別なコラボレーションを実現。1stアルバム『CIRCUS TOWN』収録の名曲「WINDY LADY」をテーマにしたTEEがリリースされる。音楽史に刻まれた名盤の空気感を纏える、ファン垂涎の記念アイテムが登場だ。


中山美穂の伝説が蘇る!全175曲収録の完全保存版Blu-ray BOXが6月17日発売決定

中山美穂の伝説が蘇る!全175曲収録の完全保存版Blu-ray BOXが6月17日発売決定

中山美穂のコンサート史を凝縮した5枚組Blu-ray BOX『Miho Nakayama Complete Blu-ray BOX~Forever』が2026年6月17日に発売される。1986年の初公演から98年までを網羅し、全編HD・オーディオリマスタリングを敢行。未発表ライブ映像やMVも初収録した、ファン必携の記念碑的作品だ。


俳優・水谷豊の真実に迫る著作『YUTAKA MIZUTANI』発売!監督としての人生と秘められた過去を解禁

俳優・水谷豊の真実に迫る著作『YUTAKA MIZUTANI』発売!監督としての人生と秘められた過去を解禁

俳優・水谷豊の著作『YUTAKA MIZUTANI』が発売される。「傷だらけの天使」や「熱中時代」、そして「相棒」と、各時代でトップを走り続ける彼が、自らの監督作品を通じて「誰も知らない本当の水谷豊」を明かす。サイン本お渡し会や、代表作『青春の殺人者』の50周年記念Tシャツ発売など、ファン必見の情報が満載だ。


楳図かずお生誕90周年!60年代の伝説的「なかよし」付録漫画を完全再現した究極の復刻BOXが登場

楳図かずお生誕90周年!60年代の伝説的「なかよし」付録漫画を完全再現した究極の復刻BOXが登場

ホラー漫画の金字塔、楳図かずお氏の生誕90周年を記念し、1960年代に『なかよし』の付録として人気を博した「なかよしブック」が復刻BOXとして発売される。当時のサイズや色味、さらには広告や読者ページまで可能な限り再現。市場でも滅多に見られない超貴重な少女ホラー傑作5選が、今ここに蘇る。