はじめに
「東京警備指令 ザ・ガードマン」は、1965年4月から1971年12月、毎週金曜夜9時30分から放送されたTBSテレビドラマです。
当時、日本初の警備会社「日本警備保障」(現在のセコム)がモデルとなっているのはご存じでしょう。
高倉隊長(宇津井健)率いるガードマンたちは、東京の「東京パトロール」という警備会社に勤務しています。まだ警備という仕事が世の中に正確に理解されていない時代なので、なんとなく警察要素が強いような気がするのがザ・ガードマンです。改めて観るとツッコミどころ満載ですよ。
東京パトロールのガードマンたち
まるでSPのように、かっこよくスーツを着こなし勤務する東京パトロールのメンバーを紹介します。
高倉隊長(通称:キャップ)
宇津井健演じる高倉隊長は、元警視庁捜査一課の警部且つ日本飛行連盟のクラブ員でもあるベテランパイロットです。警視庁時代に培われた機動力と統率力を活かし隊員たちを束ねています。

高倉隊長こと 宇津井健
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清水隊員
藤巻潤演じる清水隊員は、学生時代に倉庫の守衛を経験しており、また高度な自動車運転技術を持っています。潜入警備ではカースタントチームに潜入したり、歌が得意なためナイトクラブの歌手として潜入したりしています。

清水隊員こと 藤巻潤
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荒木隊員
川津祐介演じる荒木隊員は、気さくな性格です。出演頻度が少ない隊員です。

荒木隊員こと 川津祐介
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杉井隊員
倉石功演じる杉井隊員は、チームの最年少で失敗が多い隊員です。

杉井隊員こと 倉石功
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吉田隊員(班長)
稲葉義男演じる吉田隊員は、元海軍兵曹長でチームの最年長です。高倉隊長よりも年上です。

吉田隊長こと 稲葉義男
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小森隊員
中条静夫演じる小森隊員は、隊の中堅です。

小森隊員こと 中条静夫
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榊隊員
神山繁演じる榊隊員は、もと警視庁の警部で、高倉隊長の警視庁時代の盟友です。
高倉隊長からは、東京パトロールに引き抜かれています。

榊隊員こと 神山繁
神山繁 - Wikipedia
三原チーフ(主任)
清水将夫演じる三原チーフは、作品初期に登場した実動部隊の責任者です。オープニングで彼が電話機の受話器を取り「はい、こちら東京パトロール!」というシーンは、その後の刑事ドラマに多大な影響を与え模倣されています。
恐怖とサスペンス作品
夏が近づくと怪談シリーズと化すザ・ガードマンですが、これはこれで面白いのです。特に人気の高かった怖い話の回がディスク3枚に渡ってセレクトされたDVDがありましたので、収録作品を紹介します。夏以外にも怖い話の回は多く放送されています。
「死神の館」 (1966年12月16日放送 第89話)
ゲストは、 久米明 東恵美子 川口知子 中村是好 細川俊之 小松方正 ほか。
「怪談・殺人鬼ホテル」 (1968年7月19日放送 第172話)
ゲストは、 三条三紀 原知佐子 江見俊太郎 橋爪功 木村玄 ほか。
「現代・牡丹灯籠」 (1967年8月11日放送 第123話)
ゲストは、 露口茂 小池朝雄 佐竹明夫 田島和子 ほか。
「怪談・首の無い幽霊」 (1968年9月13日放送 第180話)
ゲストは、 久保菜穂子 田口計 高原駿雄 蜷川幸男 ほか。
「怪談・」と付く回は、この他に「殺人鬼ホテル」「幽霊の招く館」など21話もあります。
「ざくろの沼の恐怖」 (1967年8月18日放送 第124話)
ゲストは、 田坂都 渡辺文雄 若松和子 山下洵一郎 近石信介 ほか。
「風と火の呪い」 (1968年2月2日放送 第148話)
ゲストは、 松岡きっ子 加藤嘉 中村孝雄 南美江 ほか。
コミカル作品
ザ・ガードマンの怖い話は人気があるのですが、芸達者のゲストを迎え、クスッとホッとする回もあり、それがコミカル篇としてセレクトされたDVDがありますので、収録作品を紹介します。
「大犯罪作戦」(1966年6月10日放送 第62話)
ゲストは、多々良純 塚本信夫 沢たまき 村上不二夫 ほか。
「大泥棒一家」 (1967年7月7日放送 第118話)
ゲストは、多々良純 三崎千恵子 藤木孝 山東昭子 ほか。
「結婚サギ師の多忙な生活」(1967年9月29日放送 第130話)
ゲストは、入川保則 山東昭子 中原早苗 文野朋子 ほか。
結婚サギ師は「責任とってもらいます!」という作品もあります。
「女は一度勝負する」(1967年11月17日放送 第137話)
ゲストは、中村メイコ 園井啓介 穂積隆信 坪内ミキ子 ほか。
「偽ガードマン登場」(1967年12月1日放送 第139話)
ゲストは、玉川良一 内田朝雄 江見俊太郎 名古屋章 ほか。
「帰ってきた偽ガードマン」(1968年4月26日放送 第160話)
ゲストは、玉川良一 西岡慶子 北原義郎 今井健二 ほか。
偽ガードマンは上記2作品のほかに「泣いてくれるなおっ母さん」もあります。
ザ・ガードマンは、ガードマンたちがかっこよく立ち回る作品がメインですが、こういったコミカルなものだったり、怖い話だったりとバラエティーに富んでいるのも長く続いた理由でもあるでしょうね。
おしまいに
1967年9月22日に最高視聴率40.5%を記録し、JNN全国視聴率調査でも1965年、1966年と2年連続1位に輝いた番組ですが、破廉恥なシーンや残虐なシーンも多いことがPTAから「子どもに見せたくない番組」と抗議が殺到するようになり、その結果徐々に視聴率が低下し、1971年末で最終回を迎えることになりました。残念な終わり方です。