70年代の代表的なドラマシリーズといえば、それはもう「赤いシリーズ」でしょうよ。

70年代の代表的なドラマシリーズといえば、それはもう「赤いシリーズ」でしょうよ。

70年代のテレビドラマに、忘れようにも忘れられないシリーズがあります。通称「赤いシリーズ」。山口百恵を主演させ、山口百恵と三浦友和を共演させ、山口百恵と三浦友和を結婚させた、あのドラマシリーズですよ。


赤いシリーズ

「赤いシリーズ」は、1974年から1980年にかけてテレビスペシャル1作品を含め計10作品制作された人気ドラマ。どの作品にもタイトルに「赤い」が付いていたことからこう呼ばれています。
このシリーズで思い出すのは、何と言っても山口百恵ですよね。

愛に走って

山口百恵

山口百恵と言えば、「赤いシリーズ」。「赤いシリーズ」と言えば山口百恵。「赤いシリーズ」が山口百恵を国民的なアイドルにしたという印象さえありますが、改めて観てみるとそうでもないんですよね。そもそもこのシリーズに出演した時に山口百恵は、既に人気絶頂のアイドルだったんですよ。

赤い迷路~赤い疑惑~赤い運命

記念すべき第1作は1974年10月4日~1975年3月28日まで放送された「赤い迷路」です。山口百恵、出てます。確かに出てます。が、主演ではありません。
主演は宇津井健なんですよ。

プロデューサー:春日千春・野木小四郎(大映テレビ)、山本典助(TBS)
脚本:佐々木守、ジェームス三木、池上金男、長野洋、山本邦彦
監督:山本邦彦、恩地日出夫、富本壮吉、降旗康男、今井雄五郎、大槻義一、帯盛迪彦
音楽:木下忠司
製作:大映テレビ、TBS

赤い迷路

山口百恵は主演でないばかりか、主題歌も歌っていません。では、誰が歌ってたのか?といえば、実は誰も歌ってないんですよ。主題歌は「赤い迷路」のテーマといってインストなんです。インスト?!何故?!なにゆえ百恵ちゃんに歌わせないんだ!と不思議な感じがしますね。不自然と言ってもいいような感じですよ、これは。言うなれば赤い疑惑ですね。

で、2作目が「赤い疑惑」なわけで、1975年10月3日~1976年4月16日まで放送されました。

出演:宇津井健、岸恵子、山口百恵、三浦友和

赤い疑惑

これが後に実生活で夫婦となる百恵ちゃんと三浦友和とのドラマ初共演です。ですが、主演は山口百恵ではありません。宇津井健なんですよ。

ビデオやDVDのパッケージには百恵、友和コンビの写真が大々的に使われてはいますが、主演はあくまでも宇津井健。ただ百恵ちゃんは主題歌(ありがとう あなた)を歌ってます。スタッフも反省したのでしょうか?それとも人気アイドルは使わにゃ損とでも思ったのでしょうか?いえ、百恵ちゃんは歌手としても女優としても素晴らしい才能を発揮してましたからね。誰も無視できなくなったのでしょう。

そして、1976年4月23日~10月29日「赤い運命」がシリーズ3作目として放送されました。

脚本:長野洋、佐々木守
監督:降旗康男 他
出演者:宇津井健、山口百恵、岸田今日子、前田吟、志村喬、有馬稲子、三國連太郎

赤い運命

歌手に女優にと眩いばかりの活躍をする百恵ちゃん。ですが、もうお判りでしょう。そう「赤い運命」の主演は宇津井健その人です。
そうなんですよ。「赤いシリーズ」に山口百恵は出ていますが、宇津井健を主人公として制作されていたんです。

赤い衝撃

シリーズ4作目にして初めて山口百恵が主演を務めた「赤い衝撃」。放送は1976年11月5日~1977年5月27日でした。
相手役は三浦友和。今となっては実生活での結果が分かっているだけに「お似合いだなぁ」程度の感想ですが、当時は「三浦、許さん!」と思った男性ファンは多かったでしょうね。

脚本:安本莞二ほか
監督:降旗康男ほか
出演者:山口百恵、三浦友和、中条静夫、草笛光子、原知佐子、南田洋子、田村高廣 ほか
ナレーター:中江真司
オープニング:山口百恵「赤い衝撃」

赤い衝撃

「赤い迷路」平均視聴率 18.9%、最高視聴率 22.7%。
「赤い疑惑」平均視聴率 23.4%、最高視聴率 30.9%。
「赤い運命」平均視聴率 23.6%、最高視聴率 27.7%。
と、順調に視聴率を稼いできた「赤いシリーズ」。「赤い衝撃」はどうだったかと言えば、平均視聴率 27.0%、最高視聴率 32.6%という更に高視聴率を叩き出しました!

ところで、宇津井健はどうなったかといいますと、出てます。ちゃんと出てます。しかも、オープニングのクレジットでは、監督の前に「宇津井健(特別出演)」としっかりと書かれています。
特別扱いではないか!と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、宇津井健はシリーズを制作していた大映テレビに当時籍を置いていたんです。で、それまでの実績も功績もある。ということで、特別扱い上等なわけなんですよ。

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