「たかなシアター六番街」-美少年-

「たかなシアター六番街」-美少年-

たかなシアター六番街、今回お届けするのは「美少年」(団鬼六)です。


梅雨入りしたそうですが、雨が降ったり降らなかったり、ラジバンダリ!(このネタ覚えてる人いる?)



この時期ワタクシは湿気にやられトコトン元気がなくなるので、実に辛い季節とも言えます。



もうおババなもんですから、湿度が高いと肌が乾燥しないことだけがメリット。

あとはデメリットしかありません。湿気でジメジメとした空気は大敵です。



ジメジメ……シトシト……雨を現す言葉たち。



なんだか聞いているだけでエロい単語に聞こえてはきませんか?

(〜※そう思うのはテメーだけだという冷たいコメントは控えましょう※〜)



そこで今回はみんな大好き団鬼六先生!「美少年」を紹介致しましょう。

おっ?可愛いマイメロディのブックカバーだぁ

中を開けてみると……?

美少年(団鬼六)

おッ!官能小説じゃあないかッッッッ

読者をまぁまぁな茶番に付き合わせつつ、無理くり進行する強引さよ。



皆さんは団鬼六先生という小説家・演出家をご存知でしょうか?



有名作品だとやはり、「花と蛇」でしょうか。何度も映像化されており、ゲームやアニメなど幅広い展開を見せています。きっと知っていることは多いでしょう。



小向美奈子さんが映画に出演されていたことも有名ですね!



世に無数の官能小説やピンク映画等を生み出しており、主にSMものを得意としている鬼六先生。

SMに苦手意識を抱く方もいますが、鬼六先生は文章が非常にライト。

ワタクシもぶっちゃけSMに興味はないのですが、この先生が手がける作品はスイスイと読めてしまいます。



さらにいうならワタクシ、文章を書くのは好きなのに読むのはあんまり得意じゃないというアホっぷり。



小説を読むと通常なら秒でねんねしたくなっちゃうのですが、鬼六先生の本は別。

そのくらいスッと頭に入ってきます。

官能小説に抵抗がある方もきっといるでしょう。ちょっとねちっこいイメージがあるし、油ぎったおっさんが熟女を舐め回しているイメージがありますよね。(偏見もいいとこ)



鬼六先生はあまり汚らしいというか、下品な描写は書いていません。どこか常に上品で、時折コミカルな文章を繰り広げています。

でも、美少年ってことは……

はい、この作品はまさかのどノーマルな主人公が男を好きになってしまうというヤホホイな展開



過去の大学時代を振り返るところから始まるのですが、主人公は大学三年生の頃、二人の異性問題に頭を悩ましていました。



異性問題つっても、一人は男性なんだけどネーーーーー☆



主人公には久美子という名の恋人がいました。それなのにふとした事で出会ってしまった美しい少年・風間菊雄に心を奪われてしまうのです。

菊雄は若松流という舞踊界の宗家の御曹司「若松菊香」の芸名を持ち、舞台で踊りを演じていたのです。



その美貌は女性も虜にするほど美しい。それどころか育ちも良く、言葉遣いや仕草から女性を感じるほどの上品さだったとか。



ドノーマルだったはずの主人公が落ちるほどの美貌とは一体……。



だんだんと2人の距離は近付いていきます。



菊雄の恋愛対象は男性、しかし主人公は超ノーマル。だけども遂にお泊りなんてしちゃうのです。これを機に、更に急接近!

ぶっちゃけ2人は開通式(察しろ)まで行わなかったものの、、パクリしちゃう行為は何度か繰り返していました。(は~んw)



菊雄をこんな関係を続けているうちに、主人公は久美子へ腹を立たせていました。



なぜなら菊雄の女性のような心遣い、仕草、恥じらいを見て「菊雄に比べて女の情のなさはどうだ」という思いを彼女に募らせていたのです。



まぁ簡単に言えば久美子とのセックスはつまらん、終わった後裸で寝ちゃうし、です。



男性の描く女性の理想像を形にした人間、それが菊雄なのです。

でも噂になっちゃうの~

菊雄との出会いは大学内でした。彼が若松家の御曹司であることは周知の事実で、あまりの美しさに黄色い声を上げる女生徒もいます。



しかし「同性愛者」ということも一部で知られています。今の時代とは違いますから、「あいつおかまやぞ」とはやしたてる人もいました。



あまり主人公と菊雄が仲良くしているため、あっという間に噂になってしまいます。



ドノーマル主人公は、このことに対して、少し困り果てていました。



さらに恋人の久美子の耳に入り、彼女は怒り心頭。菊雄の元まで押しかけに行ったのです。



でも久美子、菊ちゃんの美しさと誠意に撃ち抜かれてあっさり帰ってくるんだけどね。ダメじゃん!



久美子と菊雄、ハッキリ選べず煮え切らない主人公にムカつくのですが、でも彼はノーマルなんですもの。



選ぶ、選ばない、の領域でないことが読んでいてわかります。きっと本人も不思議な気持ちでいたことに間違いはありません。



これにて一件落着(してないけど)と思いきや、学生ヤ〇ザと呼ばれる恐ろしき男・山田が主人公と菊雄の関係を耳にして姿を現します。

えーと、先に言っておくと山田はいつも愛人のマリ子をはべらせてるくらいなので、完全おホモではありません。



けどどっちもいけるクチらしいです。

主人公は菊雄との噂が大きくなりだしたのを気にしていました。ですが山田の話に乗る気にもなれません。



読んでいて本当にどっちつかずな主人公で、だいぶムカつきます。よくあるラブコメの主人公ばりに煮え切らないのです。



しかし自身を「性の倒錯者ではない」と表現しており、非常に葛藤している様子が、痛い程伝わってくるのです。



それでも菊雄は彼に想いを寄せています。このちょっとしたズレがまた物悲しさを醸し出しているのです。

食わず嫌いせず読んでみよう!

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