バラドル四天王
バラエティーアイドル、略してバラドル。現在では死語となっているようですが、この言葉が誕生したのは1980年代の後半と言われています。
その先駆けとなったのは「おニャン子クラブ」でした。

おニャン子クラブ
それまでのアイドルと言えば二枚目といいますか、正に正統派と呼ぶにふさわしいお姫様のような存在で、セリフも台本どうりにしかしゃべらないのが普通でした。
ところが、時代でしょう。お笑いの要素が求められるようになってきたんですね。
正統派のアイドル歌手を目指してデビューしたものの、ヒット曲に恵まれなかったのですがお笑いのセンスがあったアイドル崩れの女性たちが台頭しバラドルという新ジャンルが出来上がるのです。
中でも森口博子、井森美幸、山瀬まみ、松本明子の4人はバラドル四天王と呼ばれブレイクを果たすことになります。
森口博子
歌いたかった。歌手に憧れた。アイドルになりたかった。しかし、若くして夢破れた彼女たち。音楽業界は甘くない。それでも夢をあきらめたくはなかったのですね。
当時、アイドルと言えば音楽番組への出演が主だったのですが、バラエティ番組に活路を見出したわけです。
森口博子もその一人です。

森口博子
デビューは1985年。デビュー曲「水の星へ愛をこめて」はアニメ「機動戦士Ζガンダム」のテーマ曲となり、オリコンで16位とまずまずの結果を残しています。
同期には、中山美穂、本田美奈子、斉藤由貴、南野陽子、浅香唯、大西結花と正統派アイドルが豊作の年だったんですね。井森美幸、松本典子とも同期というところがイタイ感じもしますが、いや、まさに豊作。だからこそ激戦となりバラドルへの道を歩むことになったのでしょうが。。。

森口博子
今更ですが、バラドルとはいえ元々正統派のアイドルを目指していたのですから基本美形なんですよね。それでいてお笑いのセンスがあるわけですから、そりゃ最高でしょう。
なんと言っても明るいというのがイイですよね。身近というか彼女にしたいという感覚、よく分かります。
井森美幸
井森美幸。これまた美人ですわ。最近では美魔女の仲間入りということで、またまた注目されています。アラフィフですからね。いや、美しい。スリーサイズは80-58-85のCカップと推定されているようです。身長が160ですから理想的ですね。

井森美幸
「井森美幸16歳、まだ誰のものでもありません」というキャッチフレーズでデビューしたのが1985年。デビュー曲は「瞳の誓い」でした。

井森美幸
まだあどけないというか、なんか、ボーっとしてますね。まぁ、言ってみれば売れそうにない。しかし、そこは大手プロダクションのホリプロ。プッシュにプッシュしまくります。デビュー曲はライオンのCMとタイアップ。デビュー2年目にはテレビドラマ「遊びじゃないのよ、この恋は」の主役に大抜擢と大手芸能プロダクションの力を見せつけます。
それでも残念ながらアイドルとしては芽が出ることはありませんでした。が、明るいキャラクターが重宝されるんですね。
「お口クチュクチュ、モンダミン」。こんなセリフも美人が言うとカワイイ。親しみやすい美人なんですね、バラドルってね。
山瀬まみ
森口博子にしろ井森美幸にしろ親しみやすい美人。バラドルは親しみやすい美人というイメージ、ありますよね?では、山瀬まみ はどうか?!え、どうなんだ!と迫られると答えに窮する感じあります。

山瀬まみ
変わらんな、このヒトは。童顔。それでもって長身。そこに意外性がありますね。
それはともかく、デビューは1986年3月発売の「メロンのためいき」。作曲はユーミンです。売る気満々ですな。

山瀬まみ
1986年から「テレビ探偵団」にレギュラー出演することになり、以降バラエティ番組に活躍の場を移すことに。
そんな中、圧倒的な存在感を示したのがキンチョウリキッドのCMでしょう。
カワイイ。ここまでくると、もう、カワイイ。これぞバラドルの真骨頂か?!いや、そうでもないか。ご意見は様々でしょう。しかし、まぁ、突き抜けてますよね。アイドルには出来ません。
松本明子
松本明子もまた黙ってりゃ美人の典型ですね。彼女は1982年、本田美奈子、徳永英明などが失格となった第44回「スター誕生!」決戦大会に合格してアイドルへの道を切り開きました。

松本明子
大手の渡辺プロダクションに所属が決まり、翌年に「♂×♀×Kiss(オス・メス・キス)」でアイドル歌手としてデビューしました。まさに有望新人だったんです。

松本明子
しかし、ヒット曲には恵まれず、四文字言葉事件として語られる四文字の禁止用語をテレビで発言したことで暫くの間テレビには出られなくなってしまいます。
結局2年ほど仕事がない状態が続いたそうですが、契機となったのがABブラザーズとして脚光を浴びていた中山秀征からのバラエティ番組への誘いでした。
松本明子はバラエティ番組への移行が功を奏し、バラドル四天王として人気を博すことになったというわけです。
しかし、まぁ、バラドルって、もともとアイドルを目指していただけあって皆カワイイですね。そして、アイドルとしては挫折したものの、その世界が大好きだという情熱を感じます。デビューから30年以上が過ぎても現役で活躍しているのも大いに頷けます。