角川映画
1976年より製作が開始された「角川映画」。当初は角川書店による書籍と映画のメディアミックス戦略で、角川春樹の号令の下「角川商法」とも呼ばれ映画は大ヒットしました。
角川映画
映画不況と言われていた70年代に突如として現れ、大ヒット作を連発した角川映画の70年代を振り返ります。
まぁ、どれもこれも懐かしい思い出深い作品ですよ。
犬神家の一族
記念すべき角川映画の一作目は、1976年 10月公開の「犬神家の一族」です。これがいきなりの大ヒットとなりました。
全国の書店で原作者である横溝正史のキャンペーンを大々的に行い、当時はあまり行われていなかったテレビCMをバンバン流したのです。
犬神家の一族
横溝正史の作品は何度も映像化されていますが、探偵の金田一耕助を原作通りの着物姿で登場させたのはこの映画が初めてです。しかし何と言ってもインパクトがあったのは、不気味なマスク姿の佐清でしょう。
犬神家の一族(1976年版)
人気はあったもののヒット作には恵まれていなかった石坂浩二にとって初めての大ヒット作であり、金田一耕助は当たり役となりました。
しかし、その金田一耕助も佐清の前では影が薄く見えます。
人間の証明
15億6000万円の配給収入を記録した「犬神家の一族 」でしたが、1977年10月に公開された「人間の証明」、これもまた大ヒットしました。
人間の証明
今となっては松田優作は勿論のこと、シリアスなハナ肇を観れるのは嬉しい限りです。しかし、しかしです。この映画がヒットした要因はテーマ曲でしょう。
やっぱりいい曲ですね。
この曲は、フラワー・トラベリン・バンドのボーカリストとして実力はあるものの、知る人ぞ知るという存在だったジョー山中を一躍メジャーにしました。
映画の方も配給収入22.5億円と前作を上回る成功を収めています。
野性の証明
角川映画3作目は、前作に続き森村誠一の小説を原作とした「野性の証明」が1978年に公開されています。
野性の証明