1983年に行われたトーキング・ヘッズのライブは、いまだに誰も超えることの出来ないとてもユニークなものでした

1983年に行われたトーキング・ヘッズのライブは、いまだに誰も超えることの出来ないとてもユニークなものでした

トーキング・ヘッズの5枚目のアルバム「スピーキング・イン・タンズ」のツアーは、何もないステージで1人でギターを弾きながら歌うところから始まります。ステージが進むにつれてメンバーが1人ずつ増えていき、同時にステージセットが組み上がっていくというそれまでにない、とてもユニークなものでした。その模様を収録したのが「ストップ・メイキング・センス」というアルバムであり映画です。いまだかつてない、この画期的なこのステージをご紹介します!


Talking Heads

ニューヨーク・パンクの代表的なバンドのひとつとしてスタートしたトーキング・ヘッズ。しかし、そのサウンドはパンクにとどまらず幅広い音楽性を持っています。

メンバーは、
デヴィッド・バーン(ボーカル、ギター)
クリス・フランツ(ドラム、バック・ボーカル)
ティナ・ウェイマス(ベース、バック・ボーカル)
ジェリー・ハリスン(キーボード、ギター、バック・ボーカル)の4人です。

出身地:ニューヨーク
ジャンル:ニュー・ウェイヴ、ポストパンク
活動期間:1974年~1991年

トーキング・ヘッズ

バンドは1974年に結成され1991年まで活動を続けます。この間、各方面に大きな影響を与え続けたトーキング・ヘッズの絶頂期を記録したライブ映像「ストップ・メイキング・センス」をご紹介します。
「ストップ・メイキング・センス」はアルバム「「スピーキング・イン・タンズ」のツアーとして行われた1983年12月のライブの模様を収めたもので、1984年にライブ・アルバムとして発表されました。

アルバム「「スピーキング・イン・タンズ」からの曲が中心となっているとはいえ、それまでの代表曲がちりばめられており集大成的な内容となっています。

  1. Psycho Killer
  2. Swamp
  3. Slippery People
  4. Burning Down the House
  5. Girlfriend Is Better
  6. Once in a Lifetime
  7. What A Day That Was
  8. Life During Wartime
  9. Take Me To The River

ストップ・メイキング・センス

しかし、何といっても素晴らしいのは楽曲や演奏力は勿論なのですが、ステージ構成です。非常に視覚的なこともあり「ストップ・メイキング・センス」を楽しむにはアルバムと同時に劇場公開されたライブ映像に尽きます。

Stop Making Sense

コンサート・ドキュメンタリー映画「ストップ・メイキング・センス」の監督を務めたのはジョナサン・デミです。ジョナサン・デミ監督といえば、のちに「羊たちの沈黙」でアカデミー監督賞を受賞する名監督ですね。
「ストップ・メイキング・センス」は、そのジョナサン・デミ監督が熱望して実現した企画だったそうです。

オープニングでラジカセとギターを持って1人ステージに登場するデヴィッド・バーン。それから1曲ごとにメンバーが増えていき、ステージセットも組みあがっていくという素晴らしい演出はパブロ・フェロのアイデアによるもので、彼はスタンリー・キューブリックの「博士の異常な愛情」などを手掛けたことでも知られています。

1. Psycho Killer 
2. Heaven 
3. Thank You For Sending Me An Angel 
4. Found A Job 
5. Slippery People 
6. Burning Down The House 
7. Life During Wartime 
8. Making Flippy Floppy 
9. Swamp 
10. What A Day That Was 
11. This Must Be The Place (Naive Melody) 
12. Once In A Lifetime 
13. Genius Of Love 
14. Girlfriend Is Better 
15. Take Me To The River 
16. Crosseyed And Painless

ストップ・メイキング・センス [Blu-ray]

「史上最高のロック映画のひとつだ」と最大の賛辞を贈ったのは映画評論家のレナード・マルティンです。
あらゆる年代、時代を問わず、いまだに本作を超える作品はなく、史上最高のコンサート映画として認識されています。


それでは、映像に沿ってトーキング・ヘッズの素晴らしい演奏をご紹介します。

Psycho Killer

何もないステージから始まる「ストップ・メイキング・センス」。意表を突いたオープニングですね。そこで歌われるのは、ファーストアルバムに収められている人気曲「サイコ・キラー」です。

Side A
ラヴ・カムズ・トゥ・タウン (2:48)
ニュー・フィーリング (3:09)
テンタティヴ・デシジョンズ (3:04)
ハッピー・デイ (3:55)
フー・イズ・イット?  (1:41)
ノー・コンパッション (4:47)
Side B
この本について (4:06)
心配無用のガヴァメント(3:00)
ファースト・ウィーク/ラスト・ウィーク (3:19)
サイコ・キラー(4:19)
プルド・アップ(4:29)

サイコ・キラー'77

heaven~Thank You for Sending me an Angel

2曲目はベースのティナ・ウェイマスが加わり「ヘブン」が演奏されます。3曲目に演奏されるのは、セカンド・アルバムのオープニングを飾った「天使をありがとう」です。ステージには更にドラムスのクリス・フランツが加わります。

このステージのヒントになったのは日本の歌舞伎だそうです。スタッフは黒子といった感じですもんね。

そして次の「Found A Job」でキーボード、ギターを担当するジェリー・ハリスンが加わり、メンバーが出揃います。

面白いのは演奏中に黒子(スタッフ)が動き回ってステージを組み立てていくところが撮影されている点です。

Speaking in Tongues

5曲目に出てくるのが「Slippery People」。この時点での最新アルバム「スピーキング・イン・タンズ」からの曲です。
コーラスにパーカッションが加わりますが、多様なリズムからなる「スピーキング・イン・タンズ」からの演奏に期待が高まります。

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