Talking Heads
ニューヨーク・パンクの代表的なバンドのひとつとしてスタートしたトーキング・ヘッズ。しかし、そのサウンドはパンクにとどまらず幅広い音楽性を持っています。
メンバーは、
デヴィッド・バーン(ボーカル、ギター)
クリス・フランツ(ドラム、バック・ボーカル)
ティナ・ウェイマス(ベース、バック・ボーカル)
ジェリー・ハリスン(キーボード、ギター、バック・ボーカル)の4人です。
トーキング・ヘッズ
バンドは1974年に結成され1991年まで活動を続けます。この間、各方面に大きな影響を与え続けたトーキング・ヘッズの絶頂期を記録したライブ映像「ストップ・メイキング・センス」をご紹介します。
「ストップ・メイキング・センス」はアルバム「「スピーキング・イン・タンズ」のツアーとして行われた1983年12月のライブの模様を収めたもので、1984年にライブ・アルバムとして発表されました。
アルバム「「スピーキング・イン・タンズ」からの曲が中心となっているとはいえ、それまでの代表曲がちりばめられており集大成的な内容となっています。
ストップ・メイキング・センス
しかし、何といっても素晴らしいのは楽曲や演奏力は勿論なのですが、ステージ構成です。非常に視覚的なこともあり「ストップ・メイキング・センス」を楽しむにはアルバムと同時に劇場公開されたライブ映像に尽きます。
Stop Making Sense
コンサート・ドキュメンタリー映画「ストップ・メイキング・センス」の監督を務めたのはジョナサン・デミです。ジョナサン・デミ監督といえば、のちに「羊たちの沈黙」でアカデミー監督賞を受賞する名監督ですね。
「ストップ・メイキング・センス」は、そのジョナサン・デミ監督が熱望して実現した企画だったそうです。
オープニングでラジカセとギターを持って1人ステージに登場するデヴィッド・バーン。それから1曲ごとにメンバーが増えていき、ステージセットも組みあがっていくという素晴らしい演出はパブロ・フェロのアイデアによるもので、彼はスタンリー・キューブリックの「博士の異常な愛情」などを手掛けたことでも知られています。
ストップ・メイキング・センス [Blu-ray]
「史上最高のロック映画のひとつだ」と最大の賛辞を贈ったのは映画評論家のレナード・マルティンです。
あらゆる年代、時代を問わず、いまだに本作を超える作品はなく、史上最高のコンサート映画として認識されています。
それでは、映像に沿ってトーキング・ヘッズの素晴らしい演奏をご紹介します。
Psycho Killer
何もないステージから始まる「ストップ・メイキング・センス」。意表を突いたオープニングですね。そこで歌われるのは、ファーストアルバムに収められている人気曲「サイコ・キラー」です。
サイコ・キラー'77
heaven~Thank You for Sending me an Angel
2曲目はベースのティナ・ウェイマスが加わり「ヘブン」が演奏されます。3曲目に演奏されるのは、セカンド・アルバムのオープニングを飾った「天使をありがとう」です。ステージには更にドラムスのクリス・フランツが加わります。
このステージのヒントになったのは日本の歌舞伎だそうです。スタッフは黒子といった感じですもんね。
そして次の「Found A Job」でキーボード、ギターを担当するジェリー・ハリスンが加わり、メンバーが出揃います。
面白いのは演奏中に黒子(スタッフ)が動き回ってステージを組み立てていくところが撮影されている点です。
Speaking in Tongues
5曲目に出てくるのが「Slippery People」。この時点での最新アルバム「スピーキング・イン・タンズ」からの曲です。
コーラスにパーカッションが加わりますが、多様なリズムからなる「スピーキング・イン・タンズ」からの演奏に期待が高まります。