UKパンクの最重要バンドにして世界最高峰のビートバンド、ザ・ジャムの魅力はライブにあり!

UKパンクの最重要バンドにして世界最高峰のビートバンド、ザ・ジャムの魅力はライブにあり!

パンク・バンドとしてデビューしながらも、幅広い音楽性を取り入れUKロックの歴史を塗り変えてしまったザ・ジャム。その最大の魅力はライブ!ザ・ジャムのデビューから解散までを音と映像でリアルに追体験できる「ファイヤー・アンド・スキル」と「アバウト・ザ・ヤング・アイデア+ライヴ・アット・ロックパラスト 1980」をご紹介します。


The Jam

出身地:イングランド
ジャンル:パンク・ロック、ネオ・モッズ、パワー・ポップ、ポップ・パンク、ニュー・ウェイヴ 
活動期間:1977年~1982年

ザ・ジャム

セックス・ピストルズ、ザ・クラッシュと並び70年代後半にイギリス中を席巻したパンク・ムーブメントの最重要バンドにして世界最高のビートバンド、それがザ・ジャムです。

メンバーはボーカル・ギターのポール・ウェラーを中心に、ベースのブルース・フォクストン 、ドラムスのリック・バックラーの3人。
このたった3人で生み出すビートは非常にスタイリッシュなもので、当時はパンクバンドとしてくくられていたものの、音楽的には60年代のモッズバンドといった趣です。

活動期間は僅か5年と短いものの、解散後も本国イギリスに留まらず、日本においても影響力は大きく、現在でも多くのファンやミュージシャンからリスペクトされています。

出生名:John William Weller 
生誕:1958年5月25日
出身地:イングランド サリー 
担当楽器:ギター、ボーカル
活動期間:1977年~現在

ポール・ウェラー

ザ・ジャムの魅力は、何と言っても、殆どの楽曲を手掛けているフロントマンであるポール・ウェラーの存在抜きに語ることはできません。音楽的な才能は言うに及ばず、ビジュアル的にも美少年そのもので多くのファンを獲得しましたが、ファッション的にもロンズデールやフレッドペリーといったイギリスのスポーツ・ブランドが日本で浸透したのはポール・ウェラーの影響が大きかったと思います。現代のモッズ・ファッションのパイオニアですね。

それともうひとつ、ポール・ウェラーが使っていたギター、リッケンバッカー。当時はあまり目にする機会が少なかったギターメーカーですが、多くのギター小僧を虜にしたものです。
60年代にザ・ビートルズのジョン・レノンやジョージ・ハリスン、ザ・フーのピート・タウンゼントなどイギリスを代表するバンドが使用している楽器ということで、リッケンバッカーはイギリスのメーカーのような印象がありますが、これはアメリカのメーカーです。

今となっては、モッズ・バンドの定番となっているギター・メーカーですね。

ブルース・フォクストン&リック・バックラー

ザ・ジャムの魅力は、ポール・ウェラーであると言ったものの、ブルース・フォクストンとリック・バックラーの存在なしにザ・ジャムを語ることなどできません。

ザ・ジャムの素晴らしいところは、カリスマ性を持ったフロントマンが居るにも関わらず、ポール・ウェラーとそのバック・バンドとならなかったところです。
あくまでもひとつのバンドとして成り立っているところが素晴らしく、それが難しくなったからこそ人気絶頂時であったにも関わらずきっぱりと解散したのでしょう。

聴けば分かるとはまさにこのことで、ザ・ジャムの楽曲はブルース・フォクストンとリック・バックラーのリズムなくしては成り立ちません。

Fire & Skill

ザ・ジャム、デビュー30周年を記念して2007年に「From The Jam」と名乗って再結成ツアーが行われました。とは言え常に「再結成はしない」と断言していたポール・ウェラーは参加していません。
しかし、2010年になると、ポール・ウェラーのソロ・アルバム「ウェイク・アップ・ザ・ネイション」にブルース・フォクストンが参加し多くのファンを喜ばせてくれました。ザ・ジャム解散から実に28年ぶりの共演です。

解散後も何かと話題を提供しているザ・ジャムですが、2015年に嬉しいニュースが飛び込んできました。それは、「Fire & Skill: the Jam Live」というCDのボックス・セットのリリースです。

Disc 1:Live at the 100 Club (100クラブ公演) ー 1977年9月11日

Disc 2:Live at the Music Machine (ミュージック・マシーン公演) ー1978年3月2日

Disc 3:Live at Reading University (レディング大学公演) ー 1979年2月16日

Disc 4:Live at Newcastle City Hall (ニューキャッスル・シティ・ホール公演)ー 1980年10月28日

Disc 5:Live at Hammersmith Palais(ハマースミス・パレス公演)ー 1981年12月14日

Disc 6:Live at Wembley Arena (ウェンブリー・アリーナ公演)ー 1982年12月2日

ファイヤー・アンド・スキル

ザ・ジャムを楽しむには何と言ってもライブが一番です。CDで6枚組という「ファイヤー・アンド・スキル」には、メジャー・デビューした1977年から解散した1982年まで、1年ごとにライブが収まっています。しかも既発曲は11曲のみで、他は全て未発売音源という内容ですから初心者からマニアまで楽しめるないようとなっています。
1977年の「100クラブ」という今や伝説となっているライブハウスから、1982年のロンドンを代表するアリーナである「ウェンブリー・アリーナ」まで、成長していくバンドの軌跡を楽しむことができます。

■生産限定盤
■アビイ・ロード・スタジオでの最新リマスター音源
■当時の写真を掲載したカラー76ページの豪華ハードカヴァー・ブック付
■ポストカード5枚同梱
■個々のディスクはオリジナルのテープ・ボックスを模した見開きのジャケットに収納
■既発売は11曲のみ、他は全て未発売音源
■オリジナル長文ライナーノーツ翻訳付
■歌詞・対訳付

Fire & Skill the Jam Live Box set

素晴らしい内容のボックス・セットなのですが、残念なことに初回限定生産のため現在ではなかなか入手が難しくなっています。

ABOUT The YOUNG IDEA

2015年には「ザ・ジャム - アバウト・ザ・ヤング・アイデア+ライヴ・アット・ロックパラスト 1980」のリリースのという嬉しいニュースがもうひとつありました。

内容がこれまた素晴らしく、待ちに待ったというか、今までありそうでなかったザ・ジャムの映像ドキュメント!プラス、絶頂期である1980年のライブ映像です。

ディスク1『ザ・ジャムアバウト・ザ・ヤング・アイデア』
収録時間:本編約89分 / ボーナス映像 約35分

ディスク2『ライヴ・アット・ロックパラスト1980』
収録時間:約76分収録

ザ・ジャム - アバウト・ザ・ヤング・アイデア+ライヴ・アット・ロックパラスト 1980

ザ・ジャムのファンであれば、バンド結成から解散までが記録されたこのドキュメント映像は宝物でしょう。勿論はじめてザ・ジャムに接する方にとってもサクセス・ストーリーとして楽しむことができます。
しかし、ザ・ジャムの素晴らしさを体感できるのは何と言ってもライブ!もう1枚のディスクに収められた「ライヴ・アット・ロックパラスト1980」は、ファンであろうとなかろうと、ロック好きであれば誰しも文句なしに楽しむことができます。
ザ・ジャムの人気、実力共に最高潮の時のライブであり、ヒット曲、代表曲満載の内容には文句の付けようがありません。
これぞ、ザ・ジャム!これぞ、ロック!!ってなもんです。

【ライヴ・アット・ロックパラスト 1980 収録曲】
1.ドリーム・タイム
2.シック・アズ・シーヴズ
3.ボーイ・アバウト・タウン
4.ゴーイング・アンダーグラウンド
5.プリティー・グリーン
6.マン・イン・ザ・コーナー・ショップ
7.セット・ザ・ハウス・アブレイズ
8.プライヴェイト・ヘル
9.リザ・ラドリー
10.ドリームズ・オブ・チルドレン
11.ザ・モダン・ワールド
12.リトル・ボーイ・ソルジャーズ
13.バット・アイム・ディファレント・ナウ
14.スタート
15.スクレイプ・アウェイ
16.ストレンジ・タウン
17.ホェン・ユー・アー・ヤング
18.イン・ザ・シティ
19.トゥー・ビー・サムワン
20.デイヴィッド・ワッツ
21.ジ・イートン・ライフルズ
22.ダウン・イン・ザ・チューブ・ステーション・アット・ミッドナイト

関連する投稿


伝説のライブを劇場で!『リアム・ギャラガー:ライブ・アット・ネブワース 2022』の日本初上映が決定!!

伝説のライブを劇場で!『リアム・ギャラガー:ライブ・アット・ネブワース 2022』の日本初上映が決定!!

WOWOWの配給で、映画『リアム・ギャラガー:ライブ・アット・ネブワース 2022』が10月17日(金)より日本初上映されることが決定しました。


杉山清貴&オメガトライブがドラマー・廣石恵一さんの追悼ライブを日比谷野音で開催!追悼全国ツアーの開催も決定!!

杉山清貴&オメガトライブがドラマー・廣石恵一さんの追悼ライブを日比谷野音で開催!追悼全国ツアーの開催も決定!!

7月19日、杉山清貴&オメガトライブが東京・日比谷野外大音楽堂で、2025年3月に死去したドラマー・廣石恵一さんの追悼ライブ「お〜い、ヒロイシ!」を開催しました。


ケビン・コスナー主演の父と子の絆を描いた奇跡の物語!『フィールド・オブ・ドリームス』in コンサートが開催決定!!

ケビン・コスナー主演の父と子の絆を描いた奇跡の物語!『フィールド・オブ・ドリームス』in コンサートが開催決定!!

東京国際フォーラムホールA(東京・有楽町)にて、1989年公開の映画「フィールド・オブ・ドリームス」を題材としたスクリーンと音楽で体感するシネマ・オーケストラ・コンサート(シネオケ)「フィールド・オブ・ドリームス』in コンサート」の開催が決定しました。


東京パフォーマンスドールではライブメンバー(2軍)だった女優『岩名美紗子』現在は?!

東京パフォーマンスドールではライブメンバー(2軍)だった女優『岩名美紗子』現在は?!

多人数でスタイリッシュに歌って踊る女性アイドルグループ「東京パフォーマンスドール」ではライブメンバーを務め桜っ子クラブさくら組のメンバーとしても活躍した岩名美紗子さん。懐かしく思いまとめてみました。


伝説のライブ映画『ピンク・フロイド・アット・ポンペイ』が全世界で大ヒット!大好評につき日本国内での追加上映が決定!!

伝説のライブ映画『ピンク・フロイド・アット・ポンペイ』が全世界で大ヒット!大好評につき日本国内での追加上映が決定!!

4月24日に公開された、伝説のロックバンド「ピンク・フロイド」のライブ映画『ピンク・フロイド・アット・ポンペイ』の限定上映が全世界で大ヒットし、日本でもその熱狂を受け追加上映が決定しました。5月9日以降、全国の劇場で随時上映がスタートします。


最新の投稿


プロレス界の歴史が動く今こそ読むべき一冊! 『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』2025年12月18日(木)発売!

プロレス界の歴史が動く今こそ読むべき一冊! 『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』2025年12月18日(木)発売!

新日本プロレスの“100年に一人の逸材”棚橋弘至氏による著書『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』が2025年12月18日にKADOKAWAより発売されます。引退が迫る棚橋氏が、26年の現役生活で培った視点から、プロレスの魅力、技の奥義、名勝負の裏側を徹底解説。ビギナーの素朴な疑問にも明快に答え、プロレス観戦をさらに面白くする「令和の観戦バイブル」です。


ウルトラふろく200点以上を一挙収録!『学年誌 ウルトラふろく大全』発売

ウルトラふろく200点以上を一挙収録!『学年誌 ウルトラふろく大全』発売

小学館クリエイティブは、ウルトラマンシリーズ60周年、『小学一年生』100周年の節目に『学年誌 ウルトラふろく大全』を11月28日に発売しました。『ウルトラQ』から『ウルトラマン80』までの学年誌・幼児誌のウルトラふろく200点以上を網羅的に掲載。組み立て済み写真や当時の記事も収録し、ふろく全盛時代の熱気を再現します。特典として、1970年の人気ふろく「ウルトラかいじゅう大パノラマ」を復刻し同梱。


伝説のプロレス団体 UWF40周年記念イベント“無限大記念日”開催!

伝説のプロレス団体 UWF40周年記念イベント“無限大記念日”開催!

伝説のプロレス団体『UWF(ユニバーサル・レスリング・フェデレーション)』が、設立40周年を記念し、特別イベント「無限大記念日」を書泉ブックタワー(東京・秋葉原)にて開催します(2025年12月24日~2026年1月12日)。第1次UWFの貴重な試合映像や控室、オフショットなど、4,000枚以上のアーカイブから厳選された写真が展示されます。復刻グッズや開催記念商品も販売され、当時の熱狂が蘇ります。


グラニフ×『幽☆遊☆白書』初コラボ実現!幽助、蔵馬、飛影など全21アイテム登場

グラニフ×『幽☆遊☆白書』初コラボ実現!幽助、蔵馬、飛影など全21アイテム登場

株式会社グラニフは、TVアニメ『幽☆遊☆白書』との初コラボレーションアイテム全21種類を、2025年12月2日(火)より国内店舗および公式オンラインストアで販売開始します。主人公の浦飯幽助をはじめ、桑原、蔵馬、飛影のメインキャラクターに加え、戸愚呂、コエンマなど欠かせないキャラクターをデザイン。11月26日より先行予約も開始され、ファン必見のラインナップです。


全長20cmの迫力!1/18スケール『国産名車コレクション』創刊

全長20cmの迫力!1/18スケール『国産名車コレクション』創刊

アシェット・コレクションズ・ジャパンは、隔週刊『1/18 エクストラスケール 国産名車コレクション』を2026年1月7日に創刊します。全長約20cm、1/18スケールのダイキャスト製で、日本の自動車史を彩る名車を精巧に再現。ボディラインやエンジンルーム、インパネなどの細部ディテールにこだわった「エクストラ」なコレクション体験を提供し、マガジンでは名車の開発秘話や技術を深掘りします。