事故に遭ったのは、72歳のクラウスという老人。死亡した老人の兄クリスチャン・ゼル博士は、知らせを受け、暗殺かと疑う。なぜ、暗殺かと疑うか。それはクリスチャンが元ナチスだったからだ。
そこから、話は展開していく。ベーブは、恋人エルザと一緒にいる時に、2人組の暴漢に襲われる。ベーブの兄でアメリカ諜報員のドクは、元ナチスたちの自分への警告だと考える。ドクはその後、クリスチャンに会う機会を得るが、隠しナイフのようなもので刺されてしまう。瀕死の状態でベーブの部屋までたどり着くドク。
だが、ドクは、そこで絶命するのだった・・・。
失意のベーブは、さらに事件に巻き込まれていく。数々の裏切りの中で、クリスチャンとの最後の対決にのぞむのだ。
そこに希望はあるのか。
サスペンス映画としての味わい・・・
主人公ベーブについて言えることは、いくつかの不幸が重なっていて、それが気の毒だな、と。一つは事故を目撃したこと、そして兄貴がアメリカの諜報機関の人間だったということ。そんなこんなで、主人公が十分に理不尽な目に遭いそうなサスペンス的なお膳立てはできている。
そして、登場人物たちのさまざまな思惑や複雑な背景を織り込みながら、ハードボイルドな展開も小気味よく、重要人物の裏切り具合もなかなか良い感じで、サスペンスフルに物語は進む。
釈然としない部分はああるものの、まま流しつつ、ダスティン・ホフマンの力強さとローレンス・オリヴィエの狡猾さと乱暴者ぶりを見ながらラストへ。
で、もって、そんな結末!?と思いながらも、まあ、なくはないかなあと考え直す余韻を残し、マラソンが趣味の男のサスペンス映画は終了するのだ。
<キャスト>
ベーブ(トーマス・リービ)・・・ダスティン・ホフマン
クリスチャン・ゼル博士・・・ローレンス・オリヴィエ
ドク(ヘンリー・リービ)・・・ロイ・シャイダー
ジーンウェイ・・・ウィリアム・ディヴェイン
エルザ・オペル・・・マルト・ケラー
<スタッフ>
監督 ジョン・シュレシンジャー
脚本 ウィリアム・ゴールドマン
原作 ウィリアム・ゴールドマン
製作 ロバート・エヴァンス シドニー・ベッカーマン
音楽 マイケル・スモール
撮影 コンラッド・L・ホール
編集 ジム・クラーク
ダスティン・ホフマンを横なめする
いわゆる名優。やはり、初期の作品のインパクトが強い。個人的には好きな俳優だが、近年は主演作が少ないのが寂しい。まあ、年齢的なものもあって仕方ないのかもしれないが、ロバート・デ・ニーロが今でも主役、脇役で縦横無人の活躍を見せているので、負けずに頑張ってほしい(まあ、デ・ニーロは別格か)。
では、ダスティン・ホフマンの主要映画6本を動画でどうぞ。