独創的な演出が新しかった!堤幸彦さん演出のドラマ

独創的な演出が新しかった!堤幸彦さん演出のドラマ

テレビドラマで脚本家が注目されることはあっても、演出家が注目されるのは珍しいと思います。堤幸彦さんは斬新な演出で注目を集めました。堤幸彦さん演出のドラマをまとめます。


初めはバラエティの演出をしていた!

堤幸彦さんは高校時代からロックに憧れていて上京。大学は法政大学社会学部社会学科に入学しました。学生運動にも参加していたのですが堤さんが3年生の時に収束。よりどころをなくしてしまって中退してしまいます。

その後、公園のベンチに座っていた時に偶然東放学園専門学校の新聞記事を目にします。放送芸術学科に入学し、放送業界に入ることを決意しました。

学生運動がなかったり、収束していなかったら全然別の道を歩いていたのでしょうね。

その後、アシスタントディレクター、ディレクターの仕事に進みます。初めてディレクターを勤めた番組は「EXPOスクランブル」という情報バラエティでした。最初はドラマではなくバラエティだったんですね。

その後,、CMやプロモーションビデオの演出を手掛けたり、秋元康さんと会社を立ち上げたりもしています。

オムニバス映画『バカヤロー! 私、怒ってます』(1988年)の第4話「英語がなんだ」で映画監督デビューしました。ドラマデビューよりも映画デビューの方が先だったんですね。

「ポケベルが鳴らなくて」

堤さんがドラマ演出デビューしたのは1993年。緒形拳さん主演の「ポケベルが鳴らなくて」です。

妻子のあるサラリーマン水谷誠司(緒方さん)が幼い頃に父を亡くし、孤独を感じて育った女性保坂育未(裕木奈江さん)が出会い、不倫関係になっていくことで家庭が崩壊していく様を描いたドラマ。

誠司の娘の梢子(坂井真紀さん)は育未の大学時代の親友でした。育未は親友の父親だとは知らずに不倫関係になってしまうのですが、梢子の父だと知って事の重大さに気が付き、誠司とは別れサイパンで仕事を探すと、誠司の元から去っていくというお話でした。

演出は堤さん1人ではなく、日本テレビの雨宮望さんと一緒に行っていました。それもあってあまり堤節は見られない作品ではないかと思います。企画・原案は当時同じ会社だった秋元康さんです。

翌年の1994年に演出を務めた「そのうち結婚する君へ」も秋元さんの企画・原作で雨宮さんと合同で演出されています。

「金田一少年の事件簿」で注目を集める

1995年には「金田一少年の事件簿」の演出を担当。この作品で注目をされるようになります。「金田一少年の事件簿」は何度もドラマ化されていますが、堂本剛さん主演の初期の作品ですね。連ドラ開始前にパイロット版としてスペシャルドラマが放送されていますがその時から堤さんの演出でした。

当時は、恋愛ドラマやホームドラマが主流だったのですが、少年マガジン原作のドラマで若者向け、さらに男性もターゲットにしたドラマでドラマの可能性を広げた作品ともされています。

堤さんはこの作品で日本テレビの社長賞を受賞しています。堤さんが手がけたのだ堂本剛さんの第1シーズンと第2シーズンのみですが、その後のシーズンにも受け継がれていますし、このドラマの功績は大きいですよね。

「サイコメトラーEIJI」

1997年には「サイコメトラーEIJI」の監督を務めます。

こちらも「金田一少年の事件簿」と同じく、少年マガジンに連載されていた漫画が原作で放送時間帯も同じです。「金田一」からつないだバトンという感じがしますね。

サイコメトリー能力を持つ高校生、明日真 映児(松岡昌宏さん)が、ひょんなことから警視庁捜査一家の美人刑事志摩 亮子(大塚寧々さん)に出会い、事件に巻き込まれたり捜査に協力したりするというストーリー。

こちらのドラマも印象的な演出でした。ドラマは2シーズン放送されていますが堤さんが演出したのは1シーズンのみ。

ちなみに、ドラマ版の「金田一少年の事件簿」と「サイコメトラーEIJI」は同じ世界の出来事という設定になっていたそうです。

「ケイゾク」

1999年には「ケイゾク」を演出。

迷宮入りした事件を担当する警視庁捜査一課弐係、通称「ケイゾク」という架空の部署に配属されたキャリア組の柴田純(中谷美紀さん)とたたき上げの刑事真山徹(渡部篤郎さん)のコンビで事件を解決していくドラマ。

実際の警察とは違う面もあり、今までの刑事ドラマとは違う無機質な演出が印象的でした。本筋はシリアスでありながらコメディ要素も強く、小ネタをちりばめているところも堤節という感じでしたね。

「池袋ウエストゲートパーク」

2000年には「池袋ウエストゲートパーク」の演出を担当。

こちらは石田衣良さんの同名小説を映像化した作品。脚本は宮藤官九郎さんです。原作をベースにしつつも構成を変えていたり、登場人物の性格は大きく変わっていました。原作ファンには賛否両論なところもありますが、人気ドラマになりましたね。

こちらも「ケイゾク」と同じく、本筋はシリアスですが小ネタが多くコメディタッチなドラマでした。

第25回ザテレビジョンドラマアカデミー賞で数々の賞を受賞し、堤さんは監督賞も受賞しています。

「TRICKシリーズ」

2000年には「TRICK」シリーズもスタートしています。こちらは堤さんの代表作ですよね。

仲間由紀恵さん演じる・自称天才マジシャン山田奈緒子と阿部寛さん演じる日本科学技術大学物理学教授・上田次郎が、超常現象や怪奇現象に見せかけた事件のトリックを暴いていくという物語。

こちらもパロディやコメディ要素、バラエティ要素の強いドラマでした。「ケイゾク」や
「池袋ウエストゲートパーク」よりもコメディ色が強いドラマですよね。

セリフだけでなく、視覚的聴覚的に笑わせる演出があるのですが、じつは伏線にいなっているときもあるというのがさすがの演出でした。

トリックは人気シリーズで連続ドラマ、スペシャルドラマ、映画と併せて14年間に渡って放送されていました。

堤さんの作品はやはり演出が印象的ですね。堤さんをリスペクトしたような演出のドラマも増えていて、ドラマ界に与えた影響は大きいなと思いました。

関連する投稿


衝撃のラストを劇場で!『ユージュアル・サスペクツ』公開30周年リバイバル上映

衝撃のラストを劇場で!『ユージュアル・サスペクツ』公開30周年リバイバル上映

90年代の名作を映画館で上映するプロジェクト「Filmarks 90’s」第15弾として、傑作サスペンス『ユージュアル・サスペクツ』が2026年3月6日(金)より全国で2週間限定上映されます。公開30周年を迎える伝説の「どんでん返し」を、ぜひ劇場のスクリーンで体験してください。


昭和の名作ドラマ「中学生日記」が舞台で蘇る!小南光司主演「2025」上演決定

昭和の名作ドラマ「中学生日記」が舞台で蘇る!小南光司主演「2025」上演決定

1972年から2012年までNHKで放送された学園ドラマ「中学生日記」が、昭和100年の節目となる2025年12月に舞台化決定。受験を控えた中学生たちの不器用ながら熱い青春を描いたオリジナル脚本で、主役を小南光司が務める。当時の悩みが令和にどう響くのか、若手からベテランまで総勢25名の俳優陣による熱演に注目が集まります。


抜群のスタイルで💦世の脚光を浴びた『広田恵子』現在は?!

抜群のスタイルで💦世の脚光を浴びた『広田恵子』現在は?!

高校時代からモデル活動を始め1986年に「カネボウ・スイムウエアイメージモデル」として脚光を浴びた広田恵子さん。現在は家族で〇〇を組んで活動している・・・。


「世界・ふしぎ発見!」のミステリーハンターも務めた女優『ジュリー・ドレフュス』!!

「世界・ふしぎ発見!」のミステリーハンターも務めた女優『ジュリー・ドレフュス』!!

1991年3月にミステリーハンターとして登場されると出演回数8回で、出演回数ランキング33位となるジュリー・ドレフュス さん。2013年出演のドラマ「老舗旅館の女将日記」を最後にメディアで見かけなくなり気になりまとめてみました。


「ひとりでできるもん!」の主人公で3代目まいちゃんの『伊倉愛美』現在は?!

「ひとりでできるもん!」の主人公で3代目まいちゃんの『伊倉愛美』現在は?!

2000年4月から『ひとりでできるもん!』に主人公・今田まい(3代目まいちゃん)役としてレギュラー出演した伊倉愛美さん。現在は結婚されお母さんに・・・。


最新の投稿


福岡の食のテーマパーク「直方がんだ びっくり市」が50周年!大盛況で幕を閉じた「半世紀祭」をレポ

福岡の食のテーマパーク「直方がんだ びっくり市」が50周年!大盛況で幕を閉じた「半世紀祭」をレポ

1976年の創業から50周年を迎えた福岡県直方市の「直方がんだ びっくり市」にて、2026年4月17日から19日までアニバーサリーイベント「半世紀祭」が開催された。銘柄牛が50%OFFになる「肉袋」や名物セールの復活、地元ヒーローの参戦など、半世紀の感謝を込めた熱気あふれる3日間の模様を振り返る。


『メタルスラッグ』シリーズ30周年記念プロジェクト始動!新作開発や特設サイト、記念映像が一挙公開

『メタルスラッグ』シリーズ30周年記念プロジェクト始動!新作開発や特設サイト、記念映像が一挙公開

アクションゲームの金字塔『メタルスラッグ』が2026年4月19日に誕生30周年を迎えた。株式会社SNKはこれを記念し、シリーズの再燃・リブートを掲げた記念プロジェクトを始動。新作ゲームの開発を含む多彩な企画の推進や、歴史を振り返る記念映像の公開、特設サイトの開設など、世界中のファンへ向けた展開が始まる。


山下達郎ソロ・デビュー50周年記念!JOURNAL STANDARDとコラボした限定Tシャツが発売

山下達郎ソロ・デビュー50周年記念!JOURNAL STANDARDとコラボした限定Tシャツが発売

ソロ・デビュー50周年を迎えた音楽界のレジェンド・山下達郎とJOURNAL STANDARDが特別なコラボレーションを実現。1stアルバム『CIRCUS TOWN』収録の名曲「WINDY LADY」をテーマにしたTEEがリリースされる。音楽史に刻まれた名盤の空気感を纏える、ファン垂涎の記念アイテムが登場だ。


中山美穂の伝説が蘇る!全175曲収録の完全保存版Blu-ray BOXが6月17日発売決定

中山美穂の伝説が蘇る!全175曲収録の完全保存版Blu-ray BOXが6月17日発売決定

中山美穂のコンサート史を凝縮した5枚組Blu-ray BOX『Miho Nakayama Complete Blu-ray BOX~Forever』が2026年6月17日に発売される。1986年の初公演から98年までを網羅し、全編HD・オーディオリマスタリングを敢行。未発表ライブ映像やMVも初収録した、ファン必携の記念碑的作品だ。


俳優・水谷豊の真実に迫る著作『YUTAKA MIZUTANI』発売!監督としての人生と秘められた過去を解禁

俳優・水谷豊の真実に迫る著作『YUTAKA MIZUTANI』発売!監督としての人生と秘められた過去を解禁

俳優・水谷豊の著作『YUTAKA MIZUTANI』が発売される。「傷だらけの天使」や「熱中時代」、そして「相棒」と、各時代でトップを走り続ける彼が、自らの監督作品を通じて「誰も知らない本当の水谷豊」を明かす。サイン本お渡し会や、代表作『青春の殺人者』の50周年記念Tシャツ発売など、ファン必見の情報が満載だ。