1973年11月にファーストアルバム『ひこうき雲』を発売、TBSラジオの深夜放送番組『パックインミュージック』金曜日第2部を担当していたパーソナリティの林美雄の絶大な支持を受けて知名度が上がり、翌1974年より本格的にステージ活動を開始することになります。
ユーミンの『ひこうき雲』は、若くして亡くなった彼女の友人を悼み、その命をひこうき雲になぞらえて歌った曲です。歌詞では人の死をとりあげながらも、重々しくないメロディーとアレンジが印象的です。当時の彼女は純粋に、真剣に自分の人生や将来を見つめていた。だからこそ命をテーマにしたあの曲を書いたんじゃないでしょうか。
第一次荒井由実ブーム~あの日にかえりたい
1975年10月発売のシングル『あの日にかえりたい』(TBSドラマ『家庭の秘密』主題歌)が、初のオリコンチャート1位を獲得、1976年のシングル年間ランキング第10位のヒットとなり、第一次荒井由実ブームを迎えます。
実は『あの日にかえりたい』は、ドラマの内容に合わせなければいけないということで、歌詞を変えてくれとTBSに頼まれました。それで負けん気の強いユーミンでしたが歌詞の書き直しに応じ、書き直しました。
当時のユーミンには「そろそろ売れなきゃ」という思いがあったそうです。
あの日にかえりたい
荒井由実時代のアーティストへの曲提供
アグネス・チャンや沢田研二、松島トモ子などにも提供しています。バンバンに提供した『いちご白書』をもう一度』は、オリコン1位も獲得しています。
荒井由実時代のシングル
1 1972年7月5日 返事はいらない/空と海の輝きに向けて
2 1973年11月5日 きっと言える/ひこうき雲
3 1974年4月20日 やさしさに包まれたなら/魔法の鏡
4 1974年10月5日 12月の雨/瞳を閉じて
5 1975年2月20日 ルージュの伝言/何もきかないで
6 1975年10月5日 あの日にかえりたい/少しだけ片想い
7 1976年3月5日 翳りゆく部屋