「うっせぇババアだな!」「あんたが来てから、怒りすぎて顎がおかしくなっちゃったわよ!」といった日常の口喧嘩や小競り合いの積み重ねと、お互いの思いが爆発して引き起こされた大喧嘩!
思い切り喧嘩できるのも、憎しみではなくお互いを信じ信頼しているから。
22歳の亮子
「薬師丸ひろ子」という女優さんが、人気を不動のものにした数々の少女役・女子大生役を経て本格的な大人の女性役への一歩目!のような作品です。
主人公の亮子は22歳。少女から大人へ、嫌でも変化をしていく時期です。自由奔放な性格で、「他人の目なんて気にしない!私は私!」と息巻いていますが、心のどこかでは年齢によって生じる変化を、頭のどこかでは萌子の言う事・生き方に学ばねばならないことをわかっている亮子。
その葛藤を薬師丸ひろ子がパワフル・豪快に演じ、桃井かおりという大女優が、コメディタッチでありながらも、とうてい理解できない感性の持ち主である姪との共同生活から生じる自身の感情の変化を、
都会で必死に生きるキャリアウーマンの悲哀さえ感じさせる素晴らしい演技で締めています。
桃井かおりのキャリアウーマン
肩パットの入ったジャケット(亮子いわく、鎧)にタイトスカート。ゴールドの指輪にイヤリング。今観るとすご~く時代を感じるくらいダサいんですけど、映画の公開当時は「カッケ~♡」とため息をつくような大人スタイルでした。ちなみに、パジャマは花柄♡のギャップが面白い。