1作目「高橋名人の冒険島」を振り返ってみる
1.「高橋名人の冒険島」とは
1983年にファミリーコンピュータが発売され、世の中にはファミコンブームが吹き荒れていました。老いも若きもファミコンに夢中になり、色んなタイトルが発売されていきます。
そんな中で1986年に発売されたのが1作目にあたる「高橋名人の冒険島」でした。
森や海などを舞台に主役の高橋名人がキュラ大王にさらわれた恋人ティナを助けに行く、というアクションゲームです。

高橋名人の冒険島
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2.そもそも高橋名人ってどんな人?
高橋名人はゲーム会社「ハドソン」に所属されていた方で、80年代後半のファミコンブームにおいてファミコン名人として一躍有名になった方です。一秒間にボタンを16連射する技は当時のゲーマーの憧れでもあり、「ゲームは一日一時間まで」の言葉でも有名です。
現在の活躍はオフィシャルサイト( http://16shot.jp/ )や、ブログ「高橋名人16連射のつぶやき」( http://ameblo.jp/meijin16shot/ ) 等で伺い知る事ができます。

高橋名人
高橋名人 / 画像一覧 - MusicHubz
3.難易度がかなり高かったゲーム性
原始人に扮する高橋名人が色んなステージをクリアして最終面に辿り着くというゲーム内容ですが、実はかなり難しいものでした。基本的に石斧で敵を攻撃していくのですが、これが卵の中から出るにもかかわらず卵が出てこないステージがあったり、出てきてもボスの直前であったり。特に後半になるにつれて、その難易度はかなりあがっていきます。
ほのぼのとしたBGMとは裏腹に、実際はかなり手に汗を握るゲームでした。
1992年「高橋名人の大冒険島」発売!
1.「高橋名人の大冒険島」に至るまで
1986年に「高橋名人の冒険島」が発売されましたが、2作目の「高橋名人の大冒険島」販売に至るまでに実は2つの作品が発売されていました。
一つ目は1987年にファミコンソフトとして発売された「高橋名人のBUGってハニー」、そして1989年にPCエンジンソフトとして発売された「高橋名人の新冒険島」です。
ファミコン作品での内容を含めての正統な後継という意味では、1992年の「高橋名人の大冒険島」を2作目とみなしていいでしょう。

高橋名人のBUGってハニー
高橋名人のバグってハニーとは アクションでは無く、ブロック崩し? - モノノフ的ゲーム紹介

高橋名人の新冒険島
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2.ダウンタウンを起用してのTVコマーシャル
「高橋名人の大冒険島」を販売するにあたり、ハドソンはTVコマーシャルにダウンタウンを起用しました。
当時ダウンタウンは1991年から放送開始した「ダウンタウンのごっつええ感じ」等の番組の効果もあり、世間ではかなりの人気を博した売れっ子タレントでした。
彼らを起用した事により本作品はかなりの注目を集めます。
「高橋名人の大冒険島」はどう変わったか?
1.前作との変更点
恋人や敵の名前は変わってますが(前作から6年経つ間に恋人が変わった?)、「恋人を救うために敵を倒す」というゲームのストーリーはほぼ前作と同じです。
・恋人の名前がティナからジーナに、敵の名前がキュラ大王からダーキーに
・主役の高橋名人の動きに「しゃがむ」「ハイジャンプ」が追加
・武器である石斧を卵から割るのではなく、ラウンドを開始する前に用意する事が可能に
・武器として新たにブーメランの追加
・クジラのお腹の中を進むステージなどの追加(ステージ総数は前作より減少)
このあたりが変更点になります。

「高橋名人の大冒険島」
高橋名人の大冒険島|クソゲー レビュー 動画 攻略|ハドソン アクション スーパーファミコン
2.楽しみやすくなったゲーム性
前作では自力で探さなくてはいけなかった石斧ですが、今回は最初から用意されているという点が素晴らしい改善点です。新しい武器のブーメランも使いやすく(むしろブーメラン主体になっています)、新アクションである「しゃがむ」や「ハイジャンプ」もかなり使い勝手がよく、最初のうちは難なくゲームを進める事ができます。
ステージ数こそ前作より減っているものの、新しいステージが用意され更に敵の攻撃も多様化しました。
今作には残念ながらセーブ機能がなく、敵の攻撃を一度でもくらうとゲームオーバーなので緊張感は変わらず維持されています。
3.魅力溢れるBGM!
本作品を語る上で見逃せないのが、そのBGMの素晴らしさです。今聞いても色褪せない楽曲は、当時のスーパーファミコンのソフトのBGMの中でも一際輝いていました。ついつい口ずさんでしまうという人も多かったものです。
そんなクオリティの高いBGMの作曲を手がけたのは古代祐三さんという方です。
古代さんは「イース」「アクトレイザー」「世界樹の迷宮」をはじめ、数々のゲームのBGMを担当されてきた方なのですが、その彼が携わってると聞くとなるほど納得の出来です。
今作品BGMは、サントラも発売されました。

高橋名人の大冒険島/古代祐三
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「高橋名人の大冒険島」をプレイしてみよう!
1.ゲームの進め方概要
さて、早速実戦してみましょう!
高橋名人には前作同様バイタリティゲージというものがあり、障害物に接触したり、時間が経つと目盛りが少しずつ減ってしまいます。このゲージが0になったり、穴や海などに落ちればミスとなって残数が1つ減り、今いるラウンドの始めから再スタートになってしまいます。
残数が無くなってしまうとゲームオーバーですので、まずはバイタリティゲージが0にならないよう、しっかりと注意をしつつステージを進めていきます。
敵からの攻撃を一度でも受けるとアウトになりますので、その点も要注意です。
道中にあるバナナやパイナップルなどの果物のアイテムを取ればゲージは少し復活しますので、積極的に採取していきましょう。太陽や星などのアイテムはゲージの完全回復! 見過ごさないようにしたい所ですね。
3面のボスとの戦いがちょっと癖があり、ラスボス戦までの最大の難所と言われる程なので、注意をはらって進めていきます。無事最終ステージのボスまで辿り着いたら後は倒すだけ!
趣向をこらしたステージも多いので、試行回数を増やしながら敵の行動パターンやアイテム・障害物の場所を覚えていくのが全クリアへの近道です。

バイタリティゲージ
高橋名人の大冒険島 [SFC] 恋人を助けるため、高橋名人が大冒険する横スクロールアクション - Video Game Memorandum
2.攻略の参考に
「攻略本やサイトなんて見ない!」「自力でクリアしたい!」という方も多いとは思いますが、難易度は下がったとはいえやはり初見でのクリアは難しいこのゲーム。いや、初見どころか何回か試行錯誤を重ねないとなかなかクリアできない可能性もあります。
何度かチャレンジして行き詰ったときに参考にしてみるといいかもしれませんね。
新年初の懐ゲー実況、「高橋名人の大冒険島」に挑戦!:フルントのブロマガ - ブロマガ
3.裏技紹介!
ファミコンやスーパーファミコンのソフトというと制作会社が作った裏技が仕込まれているものも多く、本作品にも裏技は存在しました。とはいえ、その数は多くなく一つだけ。
それは、「タイトル画面が出た後にデモ場面でXを連打→画面左下に高橋名人の顔が表示されるので、更にそれを連打→顔を10個表示させる→ボーナスステージのみを続けてプレイできるようになる」というものです。
「時間がないけどクリアしたい!」とか、「普通のステージは飽きたからボーナスステージだけプレイしたい!」という時にはいいかもしれませんね。

タイトル画面
高橋名人の大冒険島
4.世間での評価は?
前作よりもゲームを進めやすくなったし、難易度は低くなっている気がするがそれでもやはり難しいゲーム、という評判が多かった「高橋名人の大冒険島」。Twitterを通じて色んな意見をみてみましょう。
ゲーム自体は難易度は高いもののやりこみ要素も高く、前作に比べると初心者から上級者まで万人が楽しめるゲームに変わった、と言えるようですね。
懐古ゲームブームの今だからこそ、もう一度!
さて、一通り本作品について紹介させて頂きました。当時プレイされた方、当時は知らないけど興味が沸いた方、BGMを堪能してみたい方、色々いらっしゃるかもしれません。
今でもまだ入手可能なゲームですので、是非遊んでみませんか? 難しいと感じる方も多いかもしれませんが、それだけやりがいもあり、クリアした時の感動が大きいと思います。
20年以上前のゲームですが今でも十分楽しめますよ。
でも・・・「ゲームは一日一時間まで!」ですよ!(笑)