プロ野球オールスターゲーム、記憶に残る名場面といえば?【名シーン10選】

プロ野球オールスターゲーム、記憶に残る名場面といえば?【名シーン10選】

プロ野球の夏の風物詩といえば「オールスターゲーム」。真剣勝負とエンターテインメントがミックスされる舞台では、これまで多くの印象的な名勝負やプレーが生まれてきました。その中から、特に記憶に残る名場面「10選」を振り返ります。


江夏豊の9者連続奪三振(1971年)

1971年7月17日に行われた、日本プロ野球のオールスターゲーム第1戦(西宮球場)における江夏豊が記録した9連続奪三振。

1971年のプロ野球オールスターゲーム第1戦で9連続奪三振の新記録をマークした江夏豊投手

正直なところ、リアルタイムで見た出来事ではなく、“記憶に残る名場面”ではありませんが、日本プロ野球のオールスター史上、トップ・オブ・レジェンドであり続けている記録として、こちらを選ばせて頂きました。

掛布雅之、3打席連続ホームラン(1978年)

1978年、オールスターゲームに出場した掛布雅之は、7月25日の第3戦(後楽園)で大活躍します。

4回に佐伯和司(日本ハム)から、5回に佐藤義則(阪急)から、そして8回に山口高志(阪急)と3打席連続ホームラン。オールスター史上初の記録で、MVPに輝きました。

掛布が“阪神の人気選手”から、“プロ野球を代表するスーパースター”に飛躍する転機となったのが、この試合でした。

江川卓、8者連続奪三振(1984年)

ナゴヤ球場で行なわれたオールスター第3戦。セ・リーグ先発の郭源治(中日)の後を受けて、4回から2番手で登板したのは江川卓(巨人)でした。

この日はストレート、変化球とも抜群のキレをみせました。

シーズン前半戦は肩の痛みと戦いながらの登板を続けていた江川でしたが・・・

福本豊、蓑田浩二、ブーマーの阪急トリオから三振を奪うと、5回も栗橋茂(近鉄)、落合博満(ロッテ)、石毛宏典(西武)を3者連続三振。空振りの三振を喫した落合は、「数字よりも実際の方が速かった。いま日本で一番速い投手」と絶賛するほどのストレートだった。 じつはこの日、江川の予定されていた投球回は2イニングだった。しかし、この日の江川なら1971年に江夏豊が達成した9連続奪三振に並ぶことができると、王貞治監督は続投を決めた。大歓声の中、6回のマウンドに上がった江川は、伊東勤(西武)を変化球で三振に仕留めると、続くクルーズ(日本ハム)にはこの日最速の147キロのストレートで空振り三振。大記録達成まであとひとりと迫った。 そして9人目の打者は大石大二郎(近鉄)。ストレート2球で簡単に追い込んだ江川をみて、誰もが記録達成を確信したに違いない。だが運命の3球目――キャッチャー・中尾孝義(中日)のストレートのサインに首を振った江川が選択したのは、カーブだった。後日談だが、江川はこの時、ボールになるカーブを投げようとしたらしい。しかし江川が投じたカーブは、外角いっぱいのストライクゾーンに入ってしまい、バットの先端に当たった打球は力なくセカンドへと転がった。 この瞬間、球場は大きなため息に包まれたが、ため息は歓声へと変わり、拍手喝采の中、江川は苦笑いを浮かべながらベンチへと戻っていった。入団以来、”ダーティー”“ヒール”のレッテルを貼られていた江川だったが、この日ばかりは正真正銘の”ヒーロー”となった。

http://sportiva.shueisha.co.jp/contents/whattoday/2013/07/24/post_14/

江川卓がオールスターで8連続奪三振|集英社のスポーツ総合雑誌 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva|今日は何の日?

1971年第1戦の江夏豊(阪神)に並ぶ“9者連続奪三振”はなりませんでした。

桑田真澄vs清原和博、プロ初対決(1987年)

桑田真澄(巨人)と清原和博(西武)、この2人の初対決が実現したのもオールスターゲームでした。

読売ジャイアンツ(巨人)に入った投手・桑田真澄と、巨人に入りたかったけれど西武ライオンズに入団した打者・清原和博。PL学園高校の同級生で、ともに甲子園のスーパースターだった桑田真澄と清原和博との初のKK対決は、二人が19歳だったプロ2年目、1987年に実現しました。

7月28日の第3戦、場所は奇しくも二人が高校野球で優勝した甲子園球場でした。

※Sports Graphic Number VIDEO 熱闘日本シリーズ 1987 西武-巨人 [VHS]より

桑田真澄vs清原和博、プロ初対決

勝負は1球目で決着がつきました。清原がレフトスタンドにホームランを放ったのです。
KK思い出の甲子園対決は、清原に軍配が上がりました。

野茂英雄vs落合博満(1990年)

1990年当時、新人ながらもパ・リーグの台風の目となっていた野茂英雄(近鉄)。

野茂英雄と落合博満(中日)、スーパースターの対決は、落合博満の一振りが竜巻を吹き飛ばしたのでした。

関連する投稿


【野球選手から俳優!?】板東、長嶋、イチロー・・・人気ドラマに出演した元プロ野球選手!

【野球選手から俳優!?】板東、長嶋、イチロー・・・人気ドラマに出演した元プロ野球選手!

プロ野球選手が引退後、タレントとして新たな道を歩むケースは数多く見られます。その中には、俳優業にまで進出し、映画やドラマで活躍する人も少なくありません。今回は筆者の独断と偏見に基づき、人気ドラマに出演した元プロ野球選手の中から、特に印象に残っている面々をご紹介します。


【1965年生まれ】2025年還暦を迎えるかつてのトップアスリートたち!

【1965年生まれ】2025年還暦を迎えるかつてのトップアスリートたち!

2025年(令和7年)は、1965年(昭和40年)生まれの人が還暦を迎える年です。ついに、昭和40年代生まれが還暦を迎える時代になりました。今の60歳は若いとはと言っても、数字だけ見るともうすぐ高齢者。今回は、2025年に還暦を迎えるかつてのトップアスリートたちをご紹介します。


緊急刊行!長嶋茂雄さんの追悼特集号『NumberPLUS 長嶋茂雄』(仮)が6月26日に発売決定!!

緊急刊行!長嶋茂雄さんの追悼特集号『NumberPLUS 長嶋茂雄』(仮)が6月26日に発売決定!!

6月3日に長嶋茂雄さんが89歳で死去したのを受け、文藝春秋が刊行するスポーツ総合誌『Sports Graphic Number』より、「ミスタープロ野球」としてファンに愛された国民的スーパースターである長嶋さんの功績をたたえた追悼特集号『NumberPLUS 長嶋茂雄』(仮)の発売が決定しました。


【訃報】巨人軍終身名誉監督・長嶋茂雄さん死去。3月には大谷翔平との“対決”が話題に

【訃報】巨人軍終身名誉監督・長嶋茂雄さん死去。3月には大谷翔平との“対決”が話題に

プロ野球界における伝説的存在“ミスタープロ野球”こと長嶋茂雄(ながしま しげお)さんが3日、肺炎のため東京都内の病院で亡くなっていたことが明らかとなりました。89歳でした。


【藤川球児】広末涼子と同級生!? 火の玉ストレート誕生前の球児の球歴

【藤川球児】広末涼子と同級生!? 火の玉ストレート誕生前の球児の球歴

2025年より阪神タイガースの監督に就任した藤川球児。現役時代は、"火の玉ストレート" と呼ばれる "魔球" で活躍した名投手ですが、魔球誕生以前にもたびたび話題になっていた選手でした。球児という名前、ドラフト1位、広末涼子と同級生など、火の玉ストレート誕生前の藤川球児のエピソードを振り返ります。


最新の投稿


プロレス界の歴史が動く今こそ読むべき一冊! 『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』2025年12月18日(木)発売!

プロレス界の歴史が動く今こそ読むべき一冊! 『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』2025年12月18日(木)発売!

新日本プロレスの“100年に一人の逸材”棚橋弘至氏による著書『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』が2025年12月18日にKADOKAWAより発売されます。引退が迫る棚橋氏が、26年の現役生活で培った視点から、プロレスの魅力、技の奥義、名勝負の裏側を徹底解説。ビギナーの素朴な疑問にも明快に答え、プロレス観戦をさらに面白くする「令和の観戦バイブル」です。


ウルトラふろく200点以上を一挙収録!『学年誌 ウルトラふろく大全』発売

ウルトラふろく200点以上を一挙収録!『学年誌 ウルトラふろく大全』発売

小学館クリエイティブは、ウルトラマンシリーズ60周年、『小学一年生』100周年の節目に『学年誌 ウルトラふろく大全』を11月28日に発売しました。『ウルトラQ』から『ウルトラマン80』までの学年誌・幼児誌のウルトラふろく200点以上を網羅的に掲載。組み立て済み写真や当時の記事も収録し、ふろく全盛時代の熱気を再現します。特典として、1970年の人気ふろく「ウルトラかいじゅう大パノラマ」を復刻し同梱。


伝説のプロレス団体 UWF40周年記念イベント“無限大記念日”開催!

伝説のプロレス団体 UWF40周年記念イベント“無限大記念日”開催!

伝説のプロレス団体『UWF(ユニバーサル・レスリング・フェデレーション)』が、設立40周年を記念し、特別イベント「無限大記念日」を書泉ブックタワー(東京・秋葉原)にて開催します(2025年12月24日~2026年1月12日)。第1次UWFの貴重な試合映像や控室、オフショットなど、4,000枚以上のアーカイブから厳選された写真が展示されます。復刻グッズや開催記念商品も販売され、当時の熱狂が蘇ります。


グラニフ×『幽☆遊☆白書』初コラボ実現!幽助、蔵馬、飛影など全21アイテム登場

グラニフ×『幽☆遊☆白書』初コラボ実現!幽助、蔵馬、飛影など全21アイテム登場

株式会社グラニフは、TVアニメ『幽☆遊☆白書』との初コラボレーションアイテム全21種類を、2025年12月2日(火)より国内店舗および公式オンラインストアで販売開始します。主人公の浦飯幽助をはじめ、桑原、蔵馬、飛影のメインキャラクターに加え、戸愚呂、コエンマなど欠かせないキャラクターをデザイン。11月26日より先行予約も開始され、ファン必見のラインナップです。


全長20cmの迫力!1/18スケール『国産名車コレクション』創刊

全長20cmの迫力!1/18スケール『国産名車コレクション』創刊

アシェット・コレクションズ・ジャパンは、隔週刊『1/18 エクストラスケール 国産名車コレクション』を2026年1月7日に創刊します。全長約20cm、1/18スケールのダイキャスト製で、日本の自動車史を彩る名車を精巧に再現。ボディラインやエンジンルーム、インパネなどの細部ディテールにこだわった「エクストラ」なコレクション体験を提供し、マガジンでは名車の開発秘話や技術を深掘りします。