70年代のロッド・スチュワートの心に残る名曲、名唱の数々

70年代のロッド・スチュワートの心に残る名曲、名唱の数々

ジェフ・ベック・グループ、フェイセズ、そしてソロと60年代から稀代のボーカリストとして今なお活躍しているロッド・スチュワート。全キャリアを通して最も勢いがあった70年代のロッド・スチュワートを探ってみます。


アトランティック・クロッシング

1975年リリース
全米アルバムチャート:第9位
全英アルバムチャート:第1位

Atlantic Crossing

ジャケットが示すように、このアルバムからロッド・スチュワートは活動の拠点をアメリカに移します。
しかし、それよりも、何よりも、このアルバムは「セイリング」ですね。
この曲が聞きたいがためにアルバムを買ったヒト多数!

【収録曲】
1.スリー・タイム・ルーザー - "Three Time Loser" (Rod Stewart)
2.オールライト・フォー・アン・アワー - "Alright for an Hour" (R. Stewart, Jesse Ed Davis)
3.オール・イン・ザ・ネーム・オブ・ロックン・ロール - "All in the Name of Rock & Roll" (R. Stewart)
4.明日なきさすらい - "Drift Away" (Mentor Williams)
5.ストーン・コールド・ソウバー - "Stone Cold Sober" (R. Stewart, Steve Cropper)
6.もう話したくない - "I Don't Want to Talk About It" (Danny Whitten)
7.イッツ・ノット・ザ・スポットライト - "It's Not the Spotlight" (Barry Goldberg, Gerry Goffin)
8.ジス・オールド・ハート・オブ・マイン - "This Old Heart of Mine" (Sylvia Moy, Holland-Dozier-Holland, )
9.スティル・ラヴ・ユー - "Still Love You" (R. Stewart)
10.セイリング - "Sailing" (Gavin Sutherland)

ナイト・オン・ザ・タウン

1976年リリース
全米アルバムチャート:第2位
全英アルバムチャート:第1位

A Night on the Town

本作からは、「今夜きめよう」(全英5位・全米1位)、「キリング・オブ・ジョージー」(全英2位)、「さびしき丘」(全英1位・全米21位)の3枚のシングル・ヒットが生まれました。

【収録曲】
1.今夜きめよう - "Tonight's the Night (Gonna Be Alright)" (Rod Stewart)
2.さびしき丘"The First Cut Is the Deepest" (Cat Stevens)
3.君に首ったけ - "Fool for You" (R. Stewart)
4.キリング・オブ・ジョージー - "The Killing of Georgie (Part I and II)" (R. Stewart)
5.ボールトラップ - "The Balltrap" (R. Stewart)
6.プリティ・フラミンゴ - "Pretty Flamingo" (Mark Barkan)
7.ビッグ・バイユー - "Big Bayou" (Floyd Gilbeau)
8.人生の荒波 - "The Wild Side of Life" (Arlie Carter, Wayne Walker)
9.貿易風 - "Trade Winds" (Ralph MacDonald, William Salter)

このタイプの曲を歌うとロッド・スチュワートって、本当に素晴らしいですね。
うっとりしてしまいます。

明日へのキック・オフ

1977年リリース
全米アルバムチャート:第2位
全英アルバムチャート:第3位

Foot Loose & Fancy Free

60年代の終わり頃、ギタリストのジェフ・ベックは、ティム・ボガート、カーマイン・アピスにロッド・スチュワートを加えて新バンド結成を考えていたのですが、ロッド・スチュワートが断ったという経緯があります。
実現していたらと思うと、胸が高鳴るラインナップですね。

本作発売当時は、そのカーマイン・アピスを中心としたレギュラー・バンドを組んでいて、録音にも参加しています。なかなか興味深いですね。

【収録曲】
1.ホット・レッグス - "Hot Legs" (Rod Stewart)
2.ユアー・インセイン - "You're Insane" (R. Stewart, Phil Chen)
3.胸につのる想い - "You're In My Heart (The Final Acclaim)" (R. Stewart)
4.ボーン・ルース - "Born Loose" (R. Stewart, Jim Cregan, Gary Grainger)
5.キープ・ミー・ハンギン・オン - "You Keep Me Hangin' On" (Brian Holland, Lamont Dozier, Eddie Holland)
6.イフ・ラヴィング・ユー・イズ・ロング - "(If Loving You Is Wrong) I Don't Want to Be Right" (Homer Banks, Carl Hampton, Raymond Jackson)
7.ユー・ガット・ア・ナーヴ - "You Got A Nerve" (R. Stewart, G. Grainger)
8.ただのジョークさ - "I Was Only Joking" (R. Stewart, G. Grainger)

77年発表の8作目。ビリー・ピーク(g)、ジム・クリーガン(g)、ゲイリー・グレインジャー(g)、フィリップ・チェン(b)、ジョン・ジャーヴィス(k)、カーマイン・アピス(dr) の6人からなるロッド・スチュワート・バンドを結成して製作されたアルバム。他にゲストとしてニッキー・ホプキンズ(k)、リチャード・グリーン(vln)、ジョン・メイオール(ha)、スティーヴ・クロッパー(g)、他豪華なメンバーが参加している。アピスも参加していたヴァニラ・ファッジでも有名な5.ではそのヴォーカリストだったマーク・スタインをバック・コーラスに配しているが、さすがにこれはちょっと調子にのり過ぎでは?とも思うものの、それが許されるほど当時の彼は絶好調だった。当初は2枚組の予定で製作され、そこから一枚に絞ったというだけあって前作、前々作に匹敵する (もしくはそれ以上) 作品に仕上がっている。1.は彼らしいルーズなロックンロール・ナンバー。3.はボサノヴァではないが、そんな雰囲気の佳曲。8.は自伝的な内容のバラードの名作。感動的な必殺の一曲である。

https://www.amazon.co.jp/Foot-Loose-Fancy-Free-Stewart/dp/B00004Y6O2/ref=sr_1_19?s=music&ie=UTF8&qid=1467185506&sr=1-19&keywords=%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%89%E3%82%B9%E3%83%81%E3%83%A5%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%88

Amazon.co.jp: Rod Stewart : Foot Loose & Fancy Free - ミュージック

スーパースターはブロンドがお好き

1978年リリース
全米アルバムチャート:第1位
全英アルバムチャート:第3位

Blondes Have More Fun

日本でも爆発的に売れた「スーパースターはブロンドがお好き」ですが、実際ロッド・スチュワートはブロンド好きを公言しているとはいえ、このタイトルは凄いですね。
日本での人気を決定付けたアルバムでもあります。

【収録曲】
1.アイム・セクシー - "Da Ya Think I'm Sexy?" (Rod Stewart, Carmine Appice, Duane Hitchings)
2.ダーティ・ウィークエンド - "Dirty Weekend" (R. Stewart, Gary Grainger)
3.あばずれ女のバラード - "Ain't Love a Bitch" (R. Stewart, G. Grainger)
4.青春の思い出 - "The Best Days of My Life" (R. Stewart, Jim Cregan)
5.愛の代償 - "Is That The Thanks I Get?" (R. Stewart, J. Cregan)
6.求む、いい女 - "Attractive Female Wanted" (R. Stewart, G. Grainger)
7.スーパースターはブロンドがお好き - "Blondes (Have More Fun)" (R. Stewart, J. Cregan)
8.ラスト・サマー - "Last Summer" (R. Stewart, Phil Chen)
9.シャドウズ・オブ・ラヴ - "Standin' in the Shadows of Love" (Brian Holland, Lamont Dozier, Eddie Holland)
10.うちひしがれて - "Scarred and Scared" (R. Stewart, G. Grainger)

以上が70年代に発表されたロッド・スチュワートのソロ・アルバムですが、どのアルバム、どの曲も素晴らしいロッド・スチュワートの声を聴くことができます。

つくづくボーカリストなんだなぁという思いを強くしますが、いつまでも、あの独特なハスキー・ボイスで魅了してほしいものです。

Rod Stewart

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