ビビッドカラーなシューティングゲ-ム!閃光の『アローフラッシュ』

ビビッドカラーなシューティングゲ-ム!閃光の『アローフラッシュ』

セガのメガドライブオリジナルシューティングゲーム「第2弾」として登場した。当時としても、パッケージのイラストが独り歩きし、ゲーム内容が置き去りにされていた印象を受けた本作。ゲームとしての『アローフラッシュ』を攻略しながら「まとめ」てみたいと思います。


1990年12月20日「セガ」からリリースされた

パッケージのイラストに"女の子"を使用したのが印象的なタイトル。その一方で、ゲーム内容が記憶に薄く"パッケージ買い"のイメージが強く記憶に残る。
ステージ1の「宇宙ステーション」が地球に墜ちて雲が引く演出など、「おっ!」と思わせるシーンがあったりと見どころもあるが、粒(ツブ)ぞろいのツブが上手く合わさってない感じ。一部ステージやキャラクターに「他のシューティングゲーム」や「アニメ」を参考にした跡が随所に見受けられた。決して駄作じゃなく"遊べるゲーム"であることに間違いはないと思います。

ストーリー

宇宙海賊グレートゴリモス・・・全宇宙にその名をとどろかす、破壊集団のボス。亜空間を自由に出入りできる巨大な海賊船をあやつり、さまざまな惑星を襲撃して破壊と略奪のかぎりをつくす彼らのうわさは、30世紀末の地球にも届いていた。だが、まさか彼らの次のターゲットが地球になろうとはだれも予想していなかった。

連邦政府軍士官学校で戦闘機のテストパイロットとして訓練を受けているスターナ・オーバルは、その日、世界的科学者であり、自分の祖父でもある、アイザック・オーバル博士の危篤の知らせを受けて、彼のもとにかけつけた。博士は、研究所で宇宙海賊の攻撃にあい、重傷を負ったのだ。幼くして両親を失ったスターナにとって、博士は唯一の家族だった。心配する彼女に向かって瀕死の状態の博士が言った。「スターナ、よく聞きなさい・・・今、この地球を荒らし回っている宇宙海賊たちは、私が呼び寄せてしまったのだ。亜空間通信の実験中に事故があり、強力な電磁波が生じて、彼らに地球の存在を知らしめてしまった・・・」そして博士は1枚のキーカードをスターナに手渡した。「スターナ、これで地球を守ってくれ・・・!」「おじいさまっ!!」スターナの呼びかけもむなしく博士はそのまま息をひきとった。

博士がスターナに託したのは新型可変戦闘機兵ERXー75通称「ルシフォン」。亜空間での戦闘を可能にし、戦闘機からロボットへ変形することによって、より多様な敵に対抗できる人類史上最強の兵器である。本来なら、同時に作られた量産型の「バルダー」とあわせて、地球連邦軍の主力部隊になるはずだったが、量産工場を敵に奪われ、オリジナルの「ルシフォン」だけが残されたのだ。

「おじいさま、スターナは行きます・・・!」スターナは飛び立った。祖父の死を悲しむ暇もなく、彼女はただ1人の「ルシフォン」パイロットとして、巡洋艦G3とともに、強大な宇宙海賊軍に挑んでいったのである。

イラストを担当したのは『赤石沢貴士』氏。後に『それゆけ! 宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ』の作者が、秋葉原の某ショップに並んでいた「アローフラッシュ」のパッケージを見て、その作品のイラストを赤石沢氏に担当してもらったのは有名な話である。

取扱説明書のイラスト

ロボゲスキー 第8回 『アローフラッシュ』 : 送り狼の『やぶさかでない。』

"オープニングアニメーション"

"宇宙海賊グレートゴリモス"のターゲットになってしまった「地球」

狙われる"地球"

それは、まったくの偶然であり、不可抗力の事故だった。だが、運命の歯車は確実に回りだし、1人の少女を戦場へといざなったのであった。

「おじいさま、スターナは行きます・・・!」

新型可変戦闘機兵"ERX-75「ルシフォン」"発進

ルシフォン起動!

"ゲームスタート"

ビビッドカラーの"ロゴタイトル"にビックリ!

タイトル画面

【LEVEL】ゲームレベルを変更します
【PLAYER】プレイヤー機数を変更します
【SOUND TEST】BGMを聴くことができます
【CONTROL】操作方法を6通りから選択
【RAPID】連射の「ON」「OFF」を選択
【ARROW FLASH】アローフラッシュを「ストック」or「チャージ」から選択
【EXIT】セレクト画面に戻ります

オプション画面

ステージ1「地球大気圏」

オプションで【RAPID】連射の「ON」を選択したので快適にプレイできます!

ちなみに、雲の上空で戦闘しています。しばらく進むと画面上に「OUT OF DANGER」の文字が・・・。

ステージ1(前半)

スクロールが止まり、地球に宇宙ステーションが墜ちてきます。雲が引いて、その下から海面が姿を現す演出がよくできています!今後の展開が楽しみにです!

地球に墜ちる宇宙ステーション・・・

ステージ1BOSS「アックス」

プレイヤー機は「戦闘機形態」と「ロボット形態」の2つのタイプに、Aボタンを押すことで"変形(トランスフォーム)"します。

画像は「アローフラッシュ」を撃った瞬間のグラフィック(1)です。

"必殺技"アローフラッシュ

画像は「アローフラッシュ」を撃った瞬間のグラフィック(2)です。

プレイヤー機後方から弓状の光が放たれ、光の矢「アローフラッシュ」となって敵に大ダメージを与えます!

ボスは上下に移動しながら"火炎砲"を撃って攻撃してきます・・・が、画像位置の横軸にいれば攻撃を当ててくれません。
心優しい"ボス「アックス」"しかし、お前を倒さないと次ステージへのフラグが立たないので、涙を呑んで戦います。

今回はオプションで【ARROW FLASH】アローフラッシュを「チャージ」で選択してプレイしています。
ロボット形態のアローフラッシュは"一時的に無敵状態"になるので「敵に体当たり」や「障害物の緊急回避」にも使用できます。その特性を考慮すると「アローフラッシュ」は「ストック」でプレイしたほうがいいと思います(※「チャージ」ではCボタンを押して"AFゲージ"を溜めないと発動できないので、緊急を有するときに不便です)

"ロボット形態"のアローフラッシュ

ステージ2「宇宙ガス惑星空間」

抱えたミサイルを投げる敵「タソナK6」
カワイイ容姿そのままで、プレイヤー機と横軸をずらして攻撃する為"ミサイルが全く当たらない"憎めない奴!
アローフラッシュのキャラクターは全て"SDサイズ"のチビキャラなので(※ボスを除く)緊迫感を全く感じません。

ステージ2BOSS「ブラスト」

宇宙海賊軍4大司令官の1人で機械生命体

突き出した腕の部分を破壊した後の「レーザー攻撃」と「突進」に注意しよう。

ステージ3「亜空間水晶惑星」

画面が非常に見えにくいステージ。油断すると画面が遅くなるほどの敵がでてくる場面もある。パワーアップした状態なら、敵の姿を見ることなく撃墜できてしまうほど強いプレイヤー機・・・逆をとれば、プレイヤー機が撃墜されると"その場からリスタート"するので難易度がグッと上がってしまう。

ステージ3(前半)

アイテムの『E』で「エネルギーシールド(敵弾を3発まで防ぐ)」を装備しても、障害物に当たる、一部敵キャラの攻撃に当たる、と一撃で倒されてしまう。よく分からないシールドの性能に戸惑う場面も多々あります。
ロボット形態のアローフラッシュで"障害物の緊急回避"をしよう!

ステージ3(後半)

ステージ3BOSS「アッザム」

宇宙海賊軍4大司令官の1人で機械生命体

尻尾の先端からビームを撃ってくる、そこが弱点でもある!

ステージ4「生物惑星空間」

ステージ3の「水晶惑星」の隣に位置する、もうひとつの惑星で海賊の前衛基地。

下にゆっくりと強制スクロールする。大気圏突入している模様!?

ステージ4(前半)

ステージ4BOSS「ランドール」

宇宙海賊軍4大司令官の1人で機械生命体
次ステージボス「キングランドール」の弟分

ランドールは本体(※首の付根が弱点)を破壊すると「頭」と「尾の先端」が合体して"ロボット形態"になります。

ロボット形態のボスの攻撃"3WAYショット"に注意!画面を素早く飛び回るボスとの接触にも注意!!

画像はアイテムの『F』で「ファイアークロー(2個まで装備できるオプション)」を"敵に接触させて攻撃"しているところです。
「ファイアークロー」が接触するだけでもボスにダメージをあたえる事ができます。

ランドールの"ロボット形態"

ステージ5

油断していると"ロボット形態"のアローフラッシュを使用してくる敵に、あっさりやられてしまいます。

そういえば、ステージ3に"戦闘機形態"のアローフラッシュを使用してくる敵がいたような?

量産型バルダー?

ステージ5BOSS「キングランドール」

宇宙海賊軍4大司令官の1人で機械生命体
前ステージボス「ランドール」の兄貴分

ボスの登場から上下のパーツが分かれていく"しかし、勝負はもう始まっている!アローフラッシュで先手必勝!!

画像の位置が安全地帯です。

2体に"分離"するボス

仲間にも容赦のない"宇宙海賊グレートゴリモス"

ボスを倒すと円盤部分が逃げていく。画面端から放たれたレーザ-が、一瞬でキングランドールを破壊する!2発目のレーザーを間一髪かわすプレイヤー機!!

いったい何処からレーザーが・・・!

待ち構えるように口を開いた"謎の生物"その内部に入っていく"スターナ・オーバル"

姿をあらわす"謎の生物?"

ステージ6OSS「グレートゴリモス」

今回はオプションで【LEVEL】ゲームレベルを「EASY」に変更しています。

"プレイヤー機が初期状態"でも簡単に倒せるラスボス。注意すべきは画像のレーザーのみ!ホーミング弾はノーマルショットでも数発撃てば消滅するので問題なし!弱点は中央の核(コア)

「ファイアークロー」による、敵への接触ダメージでも攻略は可能です!
画像を参考に「ファイアークロー」をボスの弱点に重ねます。1つは核(コア)接触ダメージ担当、1つは核(コア)から発射される弾丸の防御担当にします。あとは待つだけ!勝手にボスはあの世行きです。
画像は、アイテム『S』の「スピードアップ」で速度がMAXの6段階目まで上がっています。プレイヤー機のスピードが上がる程に「ファイアークロー」間の距離が長くなります!

ファイアークローのトラップ

エンディング

亜空間を通って「地球」に帰還する"ERX-75「ルシフォン」"

スタッフロール

こうして"スターナ・オーバル"の戦いは幕を閉じた。

青い地球が見える

まとめ

短い間隔でリピートされる"オープニング"や、左右の音域をちゃんと分けて表現している"ステレオサウンド"など、こだわって開発された部分は素晴らしく好感がもてる。
シューティングゲームとしての完成度はあと一歩と感じました。随所に見て取れる『昭和』のアニメからの影響などは必見です!

"ゲームギア"のゲーム「サイキック・ワールド」

アローフラッシュのイラストを担当した"赤石沢貴士"氏。ほかにもセガのゲームイラストを担当されています。このイラストは、ゲームギア専用ゲーム「サイキック・ワールド」のイラスト!

主人公(ヒロイン)の「ルシア」

フワッとした"女の子"を描くのが上手な絵師さんですね。

パッケージイラスト

ゲームギア

アローフラッシュの「DEMO動画」

関連する投稿


レトロゲーム配信サービス「プロジェクトEGG」より『トラぶるCHASER 第1話』『3Dテニス』が配信スタート!!

レトロゲーム配信サービス「プロジェクトEGG」より『トラぶるCHASER 第1話』『3Dテニス』が配信スタート!!

レトロゲーム関連の復刻・配信ビジネスなどを行うD4エンタープライズが運営するレトロゲーム配信サービス「プロジェクトEGG」にて、新規コンテンツ『トラぶるCHASER 第1話 トラブルは空から未来から(PC-9801版)』『3Dテニス(MSX版)』の配信がスタートしました。


『オホーツクに消ゆ』と北海道紋別市がコラボ!ゲームに登場するシーンを使用したアクリルジオラマが「ふるさと納税返礼品」に!

『オホーツクに消ゆ』と北海道紋別市がコラボ!ゲームに登場するシーンを使用したアクリルジオラマが「ふるさと納税返礼品」に!

ジー・モードより、推理アドベンチャーゲーム『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ ~追憶の流氷・涙のニポポ人形~』の世界観を再現したオリジナルグッズが、北海道紋別市のふるさと納税返礼品として提供されます。


X68000 Z専用ソフト『ソル・フィース・夢幻戦士ヴァリスⅡPACK』が好評発売中!!

X68000 Z専用ソフト『ソル・フィース・夢幻戦士ヴァリスⅡPACK』が好評発売中!!

株式会社エディアより、1989年から1990年にかけて発売されたX68000用ゲーム「ソル・フィース」「夢幻戦士ヴァリスⅡ」を収録したX68000 Z専用ソフト『ソル・フィース・夢幻戦士ヴァリスⅡPACK』が現在好評発売中となっています。


レトロゲーム配信サービス「プロジェクトEGG」より『ハイドライド3SV』『アークスロード』が配信スタート!!

レトロゲーム配信サービス「プロジェクトEGG」より『ハイドライド3SV』『アークスロード』が配信スタート!!

レトロゲーム関連の復刻・配信ビジネスなどを行うD4エンタープライズが運営するレトロゲーム配信サービス「プロジェクトEGG」にて、新規コンテンツ『ハイドライド3SV(X68000・Windows11対応版)』『アークスロード(PC-8801版)』の配信がスタートしました。


レトロゲーム配信サービス「プロジェクトEGG」より『殺人倶楽部』『アスレチックボール』が配信スタート!!

レトロゲーム配信サービス「プロジェクトEGG」より『殺人倶楽部』『アスレチックボール』が配信スタート!!

レトロゲーム関連の復刻・配信ビジネスなどを行うD4エンタープライズが運営するレトロゲーム配信サービス「プロジェクトEGG」にて、新規コンテンツ『殺人倶楽部(PC-9801・Windows11対応版)』『アスレチックボール(MSX版)』の配信がスタートしました。


最新の投稿


ギタリスト 鈴木茂「BAND WAGON」発売50周年記念ライブを東阪ビルボードで開催!

ギタリスト 鈴木茂「BAND WAGON」発売50周年記念ライブを東阪ビルボードで開催!

ギタリスト 鈴木茂が、『鈴木茂「BAND WAGON」発売50周年記念ライブ~Autumn Season~』を11月13日にビルボードライブ大阪、16日にビルボードライブ東京にて開催する。今回は、1975年にリリースされた1stソロアルバム「BAND WAGON」の発売50周年を記念したプレミアム公演となる。


【1965年生まれ】2025年還暦を迎える意外な海外アーティストたち!

【1965年生まれ】2025年還暦を迎える意外な海外アーティストたち!

2025年(令和7年)は、1965年(昭和40年)生まれの人が還暦を迎える年です。ついに、昭和40年代生まれが還暦を迎える時代になりました。今の60歳は若いとはと言っても、数字だけ見るともうすぐ高齢者。今回は、2025年に還暦を迎える7名の人気海外アーティストをご紹介します。


吉田沙保里  強すぎてモテない霊長類最強の肉食系女子の霊長類最強のタックル その奥義は「勇気」

吉田沙保里 強すぎてモテない霊長類最強の肉食系女子の霊長類最強のタックル その奥義は「勇気」

公式戦333勝15敗。その中には206連勝を含み、勝率95%。 世界選手権13回優勝、オリンピック金メダル3コ(3連覇)+銀メダル1コ、ギネス世界記録認定、国民栄誉賞、強すぎてモテない霊長類最強の肉食系女子。


消えた回転寿司チェーンの記憶──昭和・平成を彩ったあの店はいまどこに?

消えた回転寿司チェーンの記憶──昭和・平成を彩ったあの店はいまどこに?

昭和から平成にかけて、全国各地で親しまれていた回転寿司チェーンの数々。家族の外食、旅先の楽しみ、地元の定番──いつしか姿を消したあの寿司屋は、なぜ消え、どこへ行ったのか。本記事では、現在は閉店・消滅した地域密着型の回転寿司チェーンを、当時の特徴やSNSの証言とともに記録として振り返る。


【歌謡曲】ありえないシチュエーション!歌詞がおもしろくて笑ってしまう歌謡曲5選!

【歌謡曲】ありえないシチュエーション!歌詞がおもしろくて笑ってしまう歌謡曲5選!

昭和の歌謡曲には、現代ではお蔵入りしてもおかしくないほど、ありえないシチュエーションを描いた詞が数多くあります。その中には、残酷な人物像や露骨な情景描写もあり、思わず笑ってしまうような歌詞もありました。今回は、筆者の独断と偏見で、歌詞がおもしろくて笑ってしまう歌謡曲を5曲ご紹介します。