ドリー・パートン
ドリー・パートンは、アメリカ合衆国テネシー州出身のカントリーシンガーで、1967年にメジャーデビュー。カントリー界の大御所で、全米カントリーチャートでは、これまで25曲がナンバーワンに輝いています。代表曲は、『ジョリーン』(1973年)や『オールウェイズ・ラヴ・ユー』(1974年)など。前者はオリビア・ニュートン=ジョン、後者はホイットニー・ヒューストンがカバーしたことでも有名です。また、カントリー界の夢のデュエット、ケニー・ロジャースとの『アイランド・イン・ザ・ストリーム』(1983年)は、全米シングルチャートで、2週連続ナンバーワンを獲得しています。
映画の初主演は、1980年のコメディ映画『9時から5時まで』。ジェーン・フォンダ、リリー・トムリンと共演し、お色気秘書を演じました。同名の主題歌もナンバーワンを獲得しています。
その後も、シルヴェスタ・スタローンと共演した1984年のミュージカル映画『クラブ・ラインストーン/今夜は最高!』、1989年のコメディ映画『マグノリアの花たち』、2012年のミュージカル映画『ジョイフル・ノイズ』などに出演。現在も女優としても活躍中です。
シェール
シェールは、アメリカ合衆国カリフォルニア州出身のシンガーで、1964年、18歳の時にソニー・ボノと結婚。夫婦デュオ・ソニー&シェールとしてメジャーデビューし、『アイ・ガット・ユー・ベイブ』(1965年)が大ヒットします。ソロ活動も並行して行い、『バン・バン』(1966年)、『悲しきジプシー』(1971年)、『ハーフ・ブリード』(1973年)、『悲しき恋占い』(1974年)などがヒット。1990年代には、オートチューンを使用した『ビリーヴ』(1998年)が全米ナンバーワンとなるなど、50年以上に渡り、第一線で活躍するアーティストです。
女優としての本格的な始動は、1982年の『わが心のジミー・ディーン』。最初にブロードウェイでデビューし、その後、映画化で主演を務めました。その後も、1983年の伝記映画『シルクウッド』、1984年の伝記映画『マスク』、1987年の恋愛コメディ映画『月の輝く夜に』に出演。特に、『月の輝く夜に』では、ニコラス・ケイジと共演し、アカデミー主演女優賞を受賞しています。
近年は、2010年の『バーレスク』、2018年の『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』に出演し、現在も女優としても活躍中です。
オリビア・ニュートン=ジョン
オリビア・ニュートン=ジョンは、イギリス生まれオーストラリア出身のシンガーで、1966年にメジャーデビュー。代表曲は、全米ナンバーワンとなった『愛の告白』(1974年)、『そよ風の誘惑』(1975年)、『フィジカル』(1980年)など、日本でも有名な楽曲です。中でも、『愛の告白』はグラミー賞最優秀レコード賞を受賞し、『フィジカル』は1980年代で最も売れた楽曲と言われています。
1978年、ミュージカル映画『グリース』に主演。ミュージカル映画としては、当時史上最高の興行成績を収め、ジョン・トラボルタとのデュエット曲『愛のデュエット』も全米ナンバーワンとなりました。
1980年には、ミュージカル映画『ザナドゥ』に主演。ジーン・ケリーと共演し、収録曲『マジック』が全米ナンバーワンに輝いています。日本では、ELOとのコラボ曲『ザナドゥ』が有名です。
1983年には、恋愛コメディ映画『セカンド・チャンス』で、ジョン・トラボルタと再共演しています。
マドンナ
マドンナは、アメリカ合衆国ミシガン州出身のシンガーソングライターで、1982年にメジャーデビュー。代表曲は、彼女を世界的スターに押し上げた『ライク・ア・ヴァージン』(1984年)、全米ナンバーワン曲『パパ・ドント・プリーチ』(1986年)、『ライク・ア・プレイヤー』(1989年)、『ヴォーグ』(1990年)などです。
彼女の最初の映画出演は、1985年の映画『ビジョン・クエスト/青春の賭け』で、クラブシンガーとしてのカメオ出演でした。そこで歌った『クレイジー・フォー・ユー』が、全米ナンバーワンを獲得しています。
その後、1985年の『スーザンを探して』、『上海サプライズ』、1990年の『ディック・トレーシー』、1992年の『プリティ・リーグ』などに出演しますが、いずれも不評。しかし、1996年の『エビータ』では、ゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞し、『ユー・マスト・ラヴ・ミー』はアカデミー歌曲賞を受賞しています。
ホイットニー・ヒューストン
ホイットニー・ヒューストンは、アメリカ合衆国ニュージャージー州出身のシンガーで、母にゴスペルシンガーのシシー・ヒューストン、従姉にR&Bシンガーのディオンヌ・ワーウィックを持つ、音楽一家の生まれです。1985年に、アルバム『そよ風の贈り物』でメジャーデビュー。収録曲『すべてをあなたに』(1985年)で初のナンバーワンを獲得し、その後『すてきなSomebody』(1987年)、『ブロークン・ハーツ』(1987年)など、史上初めて7曲連続全米ナンバーワンを記録しました。
1992年、人気俳優ケヴィン・コスナーと共演した映画『ボディー・ガード』で女優デビュー。主題歌の『オールウェイズ・ラヴ・ユー』は、史上初めて14週連続ナンバーワンを獲得し、映画も音楽も大ヒットしました。本曲で、グラミー賞最優秀レコード賞も受賞しています。収録曲では、チャカ・カーンのカバー『アイム・エヴリ・ウーマン』(1993年)、『アイ・ハヴ・ナッシング』(1993年)もヒットしました。
その後、1995年の恋愛映画『ため息つかせて』に主演し、アンジェラ・バセットと共演。同名の主題歌もナンバーワンを獲得しました。1996年には、コメディ映画『天使の贈りもの』で、デンゼル・ワシントンと共演、1997年には、映画『シンデレラ』を自身でプロデュースするなど、映画業界でも幅広く活躍しました。
他のアーティストでは・・・
今回ご紹介したアーティスト以外では、マライア・キャリー、クリスティーナ・アギレラ、ビヨンセ、ジェニファー・ハドソン、ブリトニー・スピアーズらも、女優に挑戦したアーティストです。他にも、ジェニファー・ロペスやバーブラ・ストライザンドのように、シンガーと女優の両方で活躍する人もいます。機会があれば、第二弾でご紹介したいと思います。