電電公社?日本国有鉄道?覚えていますかこの企業

電電公社?日本国有鉄道?覚えていますかこの企業

平成生まれの若者に電電公社や専売公社、日本国有鉄道って言ってわかる人はどのくらいでしょう。民営化された国営会社を調べてみました。


はじめに

1980年代に国有企業を民営化する政策が盛んに行われました。自分が子どものころなので、国有だったのか民営だったのかなんで知らずに触れていた企業ですが、ときどき「電電公社」なんて言葉を発したときに時代を感じてしまいます。平成生まれには耳慣れない企業名で、まさにジェネレーションギャップです。(ジェネレーションギャップという言葉もしかり)

さて、まだまだ脳裏に焼き付いている国有企業を改めて調べなおしてみましたのでご紹介します。

1985年民営化「日本電信電話公社」

日本電信電話公社

日本電信電話公社 - Wikipedia

日本電信電話公社、略称:電電公社。現在の日本電信電話株式会社(NTT)でNTTグループの前身です。

携帯電話などなく固定電話か公衆電話でしたね。この電話の会社も一つしかなく、電話のことは電電公社にといった時代でした。

1985年(昭和60年)に公衆電気通信法が電気通信事業法に改正され、公社の民営化が進められ、電話機や回線利用制度の自由化が認められ、今日に至っています。

民営化の際、「地方では電話局が廃止・無人化されるのではないか」、「過疎地で電話が利用できなくなるのではないか」といった反対意見が出されたそうなのですが、確かに公衆電話がなくなるなど心配していた記憶があります。

ちなみに現在NTTと略称を使っていますが、この英文略称は電電公社を英訳するとNippon Telegraph and Telephone Public Corporationとなり、「NTT」と言う呼称は公社時代からすでに使われていたものなんですね。しかし現在のNTTのロゴマークなどは民営化時に作られたものです。

日本電信電話株式会社

日本電信電話 - Wikipedia

1985年民営化「日本専売公社」

日本専売公社

日本専売公社 - Wikipedia

日本専売公社。通称、専売公社。現在の日本たばこ産業株式会社です。略称であるJTは、日本たばこ産業会社の英文社名であるJAPAN TOBACCO INC.からきています。

もともと大蔵省の外局だった大蔵省専売局から、1949年に食塩・樟脳・たばこ・アルコールなどの専売業務を担当する公社として独立したのが日本専売公社です。

今更ですが、なぜ食塩やたばこを専売したのでしょうか。たばこと塩の博物館の学芸員であった鎮目良文氏によると「専売化の目的は、国が製造、販売、流通のすべてを管理し税収を確保すること。塩は生産地が限られるため、製造従事者の同意を得ることで専売化ができ、紙巻たばこは工業製品であったため、有力企業数社による寡占状態が当時形成されていたことから専売制をひくことができた」ということらしいです。樟脳やアルコールも国が独占して管理することで税収を確保したと言えますね。

さて、1985年に専売公社のたばこ事業を引き継いだ日本たばこ産業株式会社ですが、たばこだけと思っている方もいるのではないでしょうか。この日本たばこ産業株式会社は、たばこの他に医薬品、加工食品なども製造している会社なんですね。冷凍食品にJTってあって「?」って思ったことがあるのは自分だけでしょう。世間を知らなすぎました。

日本たばこ産業株式会社

日本たばこ産業 - Wikipedia

1987年分割民営化「日本国有鉄道」

日本国有鉄道

日本国有鉄道 - Wikipedia

日本国有鉄道。通称、国鉄。1987年国鉄分割民営化に伴い、JRグループに事業を承継し、日本国有鉄道清算事業団(1998年解散)に移行しました。

電電公社がNTT、専売公社がJTとなって、国鉄はJRかと民営化したら英文字略称するのかと少し飽きてきたころです。

しかし、国鉄時代もロゴにあるように当時から英文字略称JNR(Japanese National Railways)があったので、後付け英文字略称ではないですね。JRという略称は国有(もしくは日本の意味)であるNを除いたものとなっているそうです。

JRグループは鉄道業務を引き継ぎましたが、分割民営化し1998年に解散した日本国有鉄道清算事業団は、国鉄の固定資産売却益による長期債務償還や余剰人員の再就職促進などを行うことを目的として発足しました。

ちなみにJRグループのロゴである「JR」は会社ごとに色を変えているんですね。
 JR北海道「萌黄」、JR東日本「緑」、JR東海「橙」、JR西日本「青」、
 JR四国「水色」、JR九州「赤」、JR貨物「コンテナブルー」、
 JR総研「薄紫」、JRシステム「エンジ」
となっています。


JRグループ

JR - Wikipedia

戦後の民営化や地方自治体からの民営化

先述は1980年代に行われた民営化ですが、戦後や地方自治体からの民営化についても少し調べてみました。企業名に「日本」とか「都市」とかつくのかがわかりましたよ。

戦後の民営化では、
公益財団法人日本交通公社が、1963年営業部門の分割民営化し株式会社JTB(旧株式会社日本交通公社)となりました。

公益財団法人日本交通公社は、旅行・観光レクリエーション・リゾート分野に関する様々な調査研究を行うために設立された研究機関でした。

株式会社JTB

JTB - Wikipedia

つぎに、
日本合成ゴム株式会社 が、1969年に完全民営化し JSR株式会社となりました。JSRとは前身である日本合成ゴム株式会社を英文社名にしたときの頭文字ととって商号を変更しています。

日本合成ゴム株式会社は、合成ゴムの国産化を目指して政府および関連民間企業の出資(出資比率は政府40%、民間企業60%)によって設立された国策会社でした。

JSR株式会社

JSR - Wikipedia

つぎは、ホテル・テートです。
戦後、連合国総司令部(GHQ)から「1947年(昭和22年)8月15日の貿易再開の日までに、バイヤー専用ホテルを開発すべし」と政府に通達がありました。これを受け貿易庁は急遽、臨時施設部を設け、東京、名古屋、京都、大阪の4ヶ所に国営ホテルを設置することになったのですが、東京では旧帝室林野局庁舎(皇居前)をホテルテートとして改造工事され開業したのです。

1960年ホテルテートの土地が東京會館に払い下げられ、現在のパレスホテルとなりました。

パレスホテル東京

パレスホテル東京 - Wikipedia

さて、地方自治体からの民営化ですが、バスやガス会社が民営化となっています。
沖縄県では、1950年に公営バス管理所が沖縄バス株式会社へ、1951年に首里市営バスが那覇バス株式会社(前身、株式会社首里バス)へ。

北海道では、1950年に藻琴線運行組合が、網走交通株式会社(前身、東藻琴交通株式会社、2002年分離し現網走観光交通)へ。

山梨県では、1960年に山梨シルクセンターが株式会社(1973年サンリオに社名変更)に転換しました。キティちゃんで知られるサンリオは、山梨県の外郭団体で官公庁から出資や補助金により運営されていたんですね。元は山梨県の物産である絹製品を販売するための会社でした。

株式会社サンリオ

サンリオ - Wikipedia

おしまいに

戦後や1980年代に絞って調べましたが、近年(1990~2000年代)になると日本郵政や東京メトロなど、まだまだたくさんあります。また、地方自治体からの民営化も身近な会社が公営だったなど面白い発見ができました。もっと掘り下げたいのですが、あまりの数の多さに断念せざるを得ません。記事はこれでおしまいですが、自分はもう少し楽しんでみたいと思います。

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