アルバムにはビートルズを思わせるところが随所に見受けられます。1曲目の「Miniature」などいかにもジョージ・マーティンだなぁという曲から始まり、ビートルズというか、ポール・マッカートニー風のノスタルジックな色合いを持った「Mad Dog」など正に粒ぞろい。中でも「Tin Man」。邦題では「魔法のロボット」となっていますが、「オズの魔法使い」に出てくるブリキのロボットをテーマにしたこの曲はファン間でとても人気があります。
このアルバムの特徴をもう一つ挙げるとすると、イギリスに渡りゲストを招かずバンド形式でレコーディングされているということでしょうか。
ドラムスのウィリー・リーコックが準メンバーとして加わり、前作にも参加していたベースのデヴィッド・ディッキーを交え、アメリカは5人編成のバンドというスタイルで活動を始めることになります。
Hearts
やはりジョージ・マーティンの影響は大きかったのでしょう?!アルバム「ホリデイ」は全米3位と言うヒットとなりました。気をよくしてか1974年のアルバム「ハート」もプロデュースはジョージ・マーティンです。
ハート
このアルバムからは「Sister Golden Hair」という大ヒット曲が生まれます。邦題は「金色の髪の少女」。アルバム全体に、いえ、アメリカの作品全部にいえることではありますが、美しいコーラスと哀愁漂うメロディがこのアルバムでは特に遺憾なく発揮されています。
イントロの印象的なスライド・ギターが、たまらん曲ですよね。もう、名曲間違いなしですよ。
Hideaway
ハイダウェイとは閑静な場所、隠れ場所と言った意味です。または、手つかずの自然が残っている場所や、観光客の少ないリゾート地をそう呼んだりもしています。では、1976年にリリースされた6枚目のアルバム「ハイダウェイ」は静かで地味なアルバムかというと、そんなことはありません。
ハイダウェイ
シングル・ヒットには恵まれず、アルバムも全米11位止まりと、今一つパッとしませんでしたが、アルバムに収められている曲ときたら、あぁ、哀愁のメロディラインがたまらん!ですよ。時代に関係なく聴ける曲ばかりです。
前作「ハート」でリフの作り方が格段に向上したアメリカでしたが、本作ではそれを発展させています。しかも、ポップなのに穏やかな印象をうけるという、まぁ、これぞアメリカといったアルバムですよ、「ハイダウェイ」は。
Harbor
1977年にリリースされたアルバム「ハーバー」。今作でもプロデュースにジョージ・マーティンが参加しています。「ハート」「ハイダウェイ」「ハーバー」、そしてこの後に出る「ライブ」と、ビートルズ以外でジョージ・マーティンがこんなに長くひとつのバンドと関りを持つのは珍しいです。相性が良かったんでしょうね。とは言え、ジョージ・マーティンとはこれが最後のスタジオアルバムです。
更に相性は最高で鉄壁のチームワークを誇ったアメリカからメンバーの一人、ダン・ピークが本作を最後に脱退してしまうんですよね。
ハーバー
大きな分岐点となったアルバム「ハーバー」。そう言えば「H」から始まるアルバムタイトルも本作で途切れてしまいます。
こう書くと、もうなんか散々って感じですが、このアルバムは佳曲てんこ盛りなんですよ。3人のメンバーそれぞれのソングライティングが充実しまくっていますからね。
「ハーバー」はジャケットからも分かるように、ハワイで録音されています。イメージチェンジを図ろうとしたのでしょうか?真相は分かりませんが、「ハーバー」は、プラチナはおろかゴールドディスクさえも獲得できなかった最初のアルバムとなってしまい、シングルカットされた3曲も全米チャーチに入ることすらありませんでした。
しかし、本作でも哀愁のメロディと美しいアコースティックな響き、バツグンのハーモニーというアメリカは健在ですよ。