ピンク・パンサー
イギリス映画でシリーズものといえば、真っ先に思いつくのは007シリーズでしょうか?最近であればハリーポッターかもしれませんね。が、しかし、ピンクパンサーを忘れてはいけません。一度見てしまうと忘れようにも忘れられない映画、それがピンクパンサーです。
先ずヘンリー・マンシーニのテーマ曲が印象的ですね。
テーマ曲と共に出てくるアニメのキャラクターも大人気となり、ピンクパンサーとして知られていますが、そもそもピンクパンサーとは内部にピンクの豹が浮かび上がるダイヤモンドのことなんです。
そして、主役はピーター・セラーズ演じるクルーゾー警部です。

ピーター・セラーズ
クルーゾー警部、テーマ曲、アニメとどれも大ヒットしたピンクパンサーは、ピーター・セラーズが亡くなるまで6作作られ、その後も主役を変え現在のところ2009年まで作られ続けています。
ピンクの豹 The Pink Panther
「ピンク・パンサー」といえば、やはりクルーゾー警部。演じたピーター・セラーズを抜きに語ることは出来ません。第1作は1964年に公開された「ピンクの豹」。ですが、主役はピーター・セラーズのクルーゾー警部ではなく、名優デヴィッド・ニーヴン演じるイギリス貴族のチャールズ・リットン卿です。

ピンクの豹
デヴィッド・ニーヴンはこの時すでにアカデミー主演男優賞も受賞し数々の名作に出演していました。「ピンクの豹」は彼の映画です。しかし、脇役であったクルーゾー警部のインパクトが、あまりにもインパクトが強かったんですねぇ。
怪演といって良いでしょう。
まさに20世紀を代表するコメディ映画の歴史はここから始まるのでした。
暗闇でドッキリ A Shot In The Dark
好評を博したということですね。何が?もちろんピーター・セラーズ演ずるクルーゾー警部がです。主役を食ったと言ってもいいかもしれません。
早々にクルーゾー警部を主役に据えた、まぁ、言ってみれば「ピンク・パンサー」のスピンオフ作品「暗闇でドッキリ」が1964年6月に公開されています。

暗闇でドッキリ
解説・あらすじ - 暗闇でドッキリ - 作品 - Yahoo!映画
「ピンクの豹」の公開から4か月後です。早い!チャンスは逃がすなということでしょうが、「ピンクの豹」の反響がそれだけ大きかったということですね。
また、クルーゾー警部だけではなく、アニメーションのピンク色の豹のキャラクターも大人気となり、以降独立したアニメーション作品として映画、テレビアニメとして数多く制作されることになります。
ピンク・パンサー2 The Return of the Pink Panther
2作目の「暗闇でドッキリ」。タイトルにピンク・パンサーと入っていなかったことが原因でしょうか?!まぁ、確かに原題(A Shot In The Dark)にもありません。だからでしょう。3作目であるにも関わらず邦題が「ピンク・パンサー2」となってしまいました。

ピンク・パンサー2
前作から11年ぶりとなった「ピンク・パンサー2」。実は前2作はアメリカ制作なんです。本作以降制作はイギリスとなります。
ピンク・パンサー3 The Pink Panther Strikes Again
本当はシリーズ4作目なんだけど、前作同様3作目のような邦題が付いた「ピンク・パンサー3」は1976年に劇場公開されました。

ピンク・パンサー3
解説・あらすじ - ピンク・パンサー3 - 作品 - Yahoo!映画
前作、前々作とクルーゾー警部の上司として登場していたドレフュス主任警部(ハーバート・ロム)と戦うこととなるという正真正銘の続編(笑)となっています。
ピンク・パンサー4 Revenge of the Pink Panther
「ピンク・パンサー4」とはいえシリーズ5作目。マフィア映画のパロディ満載で本作も絶好調です。
しかし、1978年に劇場公開されたのですが、残念なことにピーター・セラーズ急死の為、生前に製作された最終作となってしまいました。

ピンク・パンサー4
解説・あらすじ - ピンク・パンサー4 - 作品 - Yahoo!映画
ピーター・セラーズの急死により実現しなかったものの、次回作として「Romance of the Pink Panther」が企画されていたのだそうです。観たかったですね。
ピンク・パンサーX (トレイル・オブ・ザ・ピンクパンサー) Trail of the Pink Panther
ピーター・セラーズの死後、過去の映像を再編集して制作されたのが1982年に公開された「ピンク・パンサーX」です。追悼作ですが、まさかこのような作品が出来るとは驚きでした。クルーゾー警部的ではありますけどね。

ピンク・パンサーX
日本では劇場未公開でしたが、クルーゾー警部が、ピーター・セラーズが、いかに愛されていたかが分かりますよね。
この後、テッド・ワスが演じたスレイ刑事を新たな主役として「ピンク・パンサー5 クルーゾーは二度死ぬ(1983年)」、ロベルト・ベニーニが演じたクルーゾー警部の隠し子ジャック・ガンブレリ巡査を主役とした「ピンク・パンサーの息子(1993年)」、更にはスティーブ・マーティン主演による新たな「ピンクパンサー」シリーズが2006年から始まっています。