90年代に活躍したプロ野球選手の感動した引退試合

90年代に活躍したプロ野球選手の感動した引退試合

90年代頃までは夕食とともに付いているテレビと言えばプロ野球巨人戦だった時代、一家に一台しかテレビはないのでたとえ女の子であっても自然とプロ野球に詳しくなっていったものです。そんな輝かしき90年代に主に活躍した名プレイヤー達の感動を呼ぶ引退試合を特集します。


佐々岡真司(現役時代:1990~2007)

所属:広島東洋カープ
通算成績:138勝153敗106セーブ
主なタイトル:最多勝利:1回 (1991年)、最優秀防御率:1回 (1991年)、MVP:1回 (1991年)、沢村賞:1回 (1991年)、ベストナイン:1回 (投手部門:1991年)

通算成績で見れば、負けのほうが多く、決して好成績とは言えないものの、1991年には最多勝利、最優秀防御率、沢村賞を始め、投手の主なタイトルの総なめ。その後も、カープの絶対的エースとして君臨しました。

男気溢れる性格で、カープの低迷期も支え続けたこともあり、記録は伸びませんでしたが、記憶には深く残る選手の一人です。

引退試合では、相手(DeNA)の主砲である村田修一選手から特大のホームランを打たれてしまい、後日村田選手が「あんなに悲しかったホームランはなかった」と言われるほど印象に残るものとなりました。

池山隆寛(現役時代:1984~2002)

所属:東京ヤクルトスワローズ
通算成績:1784試合 1521安打 304本塁打 1440三振
主なタイトル:ベストナイン:5回 (遊撃手部門:1988年 - 1990年、1992年、1993年)、ゴールデングラブ賞:1回 (遊撃手部門:1992年)

通算1440三振と、当たれば三振かホームランといった豪快さが魅力だった通称ブンブン丸。愛されるキャラクターとして記録以上に記憶に残るミスタースワローズの一人だったではないでしょうか。

引退試合には、どうしても池山まで打席をつなぐべく、飯田や稲葉といった共に戦った盟友たちが執念とも言えるつなぎ方で池山までつなぐプレイは、ファンならずとも大きな感動を呼んだ。

体がボロボロのなか、引退試合の最後の打席に立った池山は、大泣きしながら、最後の最後まで持ち前のプレイスタイルである豪快な空振り三振で幕を閉じたのでした。

鈴木健(現役時代:1989~2007)

所属:埼玉西武ライオンズ→東京ヤクルトスワローズ
通算成績:1686試合 1446安打 189本塁打 812三振
主なタイトル:最高出塁率:1回(1997年)、ベストナイン(三塁手部門):2回(1997年、2003年)、カムバック賞(2003年)

高校時代は当時日本最多記録となる通算83本塁打を記録し、高校野球の強豪である浦和学院の4番バッターが鳴り物入りで地元である西武に入団したものの、思ったような活躍はできず、徐々に出場機会が激減。生き残るため、ホームランを捨てて、ミートに徹するいぶし銀の選手に。

ヤクルトでは貴重な代打の切り札として活躍。記憶に残る選手としてファンに愛されました。引退試合でも、代打として登場。球場いったいとなって、どうしても鈴木健選手に打たせたい空気が充満。横浜(現DeNA)の横山投手と、常にストレートのみの真剣勝負、20球の真剣勝負にファンは酔いしれました。途中でファールボールを取らない村田修一(当時DeNA)の隠れたファインプレイも忘れてはなりません。

その際も常にスタンドからは「健さん」コールが鳴りやむことはなく、最後の最後までファンに愛された象徴するようなシーンでもありました。

新庄剛志(現役時代:1992~2006)

所属:阪神タイガース→ニューヨークメッツなど→北海道日本ハムファイターズ
通算成績:1524安打 225本塁打
主なタイトル:ベストナイン:3回 (外野手部門:1993年、2000年、2004年)
ゴールデングラブ賞:10回 (外野手部門:1993年、1994年、1996年 - 2000年、2004年 - 2006年)など

若手当時の阪神時代には敬遠球を打って、しかもサヨナラヒットにするなど記憶に鮮明に残し、誰もが無理と言った無謀とも言えるメジャー挑戦も、それなりの結果を出すなど伝説とも言えるレジェンド選手。

メジャーからの復帰先はなんと北海道日本ハム。北の大地にプロ野球人気を沸騰されるほど、毎試合新庄劇場とも言われたパフォーマンスで北海道のファンも熱狂されました。

引退試合も実に新庄らしい新庄劇場全開のものでした。

関連する投稿


【野球選手から俳優!?】板東、長嶋、イチロー・・・人気ドラマに出演した元プロ野球選手!

【野球選手から俳優!?】板東、長嶋、イチロー・・・人気ドラマに出演した元プロ野球選手!

プロ野球選手が引退後、タレントとして新たな道を歩むケースは数多く見られます。その中には、俳優業にまで進出し、映画やドラマで活躍する人も少なくありません。今回は筆者の独断と偏見に基づき、人気ドラマに出演した元プロ野球選手の中から、特に印象に残っている面々をご紹介します。


緊急刊行!長嶋茂雄さんの追悼特集号『NumberPLUS 長嶋茂雄』(仮)が6月26日に発売決定!!

緊急刊行!長嶋茂雄さんの追悼特集号『NumberPLUS 長嶋茂雄』(仮)が6月26日に発売決定!!

6月3日に長嶋茂雄さんが89歳で死去したのを受け、文藝春秋が刊行するスポーツ総合誌『Sports Graphic Number』より、「ミスタープロ野球」としてファンに愛された国民的スーパースターである長嶋さんの功績をたたえた追悼特集号『NumberPLUS 長嶋茂雄』(仮)の発売が決定しました。


【訃報】巨人軍終身名誉監督・長嶋茂雄さん死去。3月には大谷翔平との“対決”が話題に

【訃報】巨人軍終身名誉監督・長嶋茂雄さん死去。3月には大谷翔平との“対決”が話題に

プロ野球界における伝説的存在“ミスタープロ野球”こと長嶋茂雄(ながしま しげお)さんが3日、肺炎のため東京都内の病院で亡くなっていたことが明らかとなりました。89歳でした。


【藤川球児】広末涼子と同級生!? 火の玉ストレート誕生前の球児の球歴

【藤川球児】広末涼子と同級生!? 火の玉ストレート誕生前の球児の球歴

2025年より阪神タイガースの監督に就任した藤川球児。現役時代は、"火の玉ストレート" と呼ばれる "魔球" で活躍した名投手ですが、魔球誕生以前にもたびたび話題になっていた選手でした。球児という名前、ドラフト1位、広末涼子と同級生など、火の玉ストレート誕生前の藤川球児のエピソードを振り返ります。


【13球団から勝利!?】日本のプロ野球史で工藤公康だけが達成したとんでもない記録!

【13球団から勝利!?】日本のプロ野球史で工藤公康だけが達成したとんでもない記録!

現役生活29年、通算224勝、MVP2回の大投手で、選手として監督としてチームを何度も日本一に導いてきた人物といえば、もちろん工藤公康投手。実はあまり知られていませんが、日本のプロ野球史上、工藤投手だけが達成したとんでもない記録があります。セ・パ両リーグで活躍した、工藤投手ならではの意外な記録とは?


最新の投稿


懐かしのブリキ缶が大集合!「昭和の缶に、恋してる」レトロ缶企画展開催

懐かしのブリキ缶が大集合!「昭和の缶に、恋してる」レトロ缶企画展開催

東洋製罐グループが運営する容器文化ミュージアムは、企画展「昭和の缶に、恋してる レトロブリキ缶コレクション」を2025年12月15日から2026年2月20日まで開催します。昭和100年を記念し、お菓子や贈答品などに使われた貴重なブリキ缶を展示。缶の構造やデザイン、当時のエピソードも交え、昭和の生活文化とブリキ缶の魅力を再発見できる展示内容です。


「パックマン」「ゼビウス」などナムコット名作がブランケットに!ファミコン外箱を再現した「クラシックゲームブランケット」登場

「パックマン」「ゼビウス」などナムコット名作がブランケットに!ファミコン外箱を再現した「クラシックゲームブランケット」登場

株式会社KADOKAWA Game Linkageは、ナムコットブランドのファミコンソフト『パックマン』、『ゼビウス』、『ドルアーガの塔』の外箱をモチーフにした「クラシックゲームブランケット」3タイトルを2026年2月16日に発売します。両面印刷で外箱の表裏デザインを忠実に再現し、A5サイズ16ページの冊子も同梱。現在、予約受付中です。


病院も映画館も煙モクモク!?自由すぎる昭和の常識を徹底図解

病院も映画館も煙モクモク!?自由すぎる昭和の常識を徹底図解

日本文芸社は、「昭和100年」の節目に、書籍『眠れなくなるほど面白い 図解 昭和の話』を11月27日に発売しました。庶民文化研究家・町田忍氏監修のもと、「病院でもタバコOK」「消費税なし」「過激すぎるTV」など、令和の感覚ではありえない“自由すぎた昭和の本当の姿”を、図解と豊富な資料写真で紹介。世代を超えたコミュニケーションツールとしても楽しめる一冊です。


ビー・バップ・ハイスクール高校与太郎祭!仲村トオルも清水に降臨

ビー・バップ・ハイスクール高校与太郎祭!仲村トオルも清水に降臨

映画『ビー・バップ・ハイスクール』公開40周年記念イベント「清水 ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎祭」が、聖地・清水駅前銀座商店街で12/13・14に開催決定!初日は仲村トオルさん登壇のセレモニーを実施。学ラン・セーラー服でのコスプレOKエリアや、名シーンの聖地巡礼ツアー、映画全6作の上映会など、アツすぎる内容で、あの頃の青春がブッ返る!


プロレス界の歴史が動く今こそ読むべき一冊! 『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』2025年12月18日(木)発売!

プロレス界の歴史が動く今こそ読むべき一冊! 『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』2025年12月18日(木)発売!

新日本プロレスの“100年に一人の逸材”棚橋弘至氏による著書『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』が2025年12月18日にKADOKAWAより発売されます。引退が迫る棚橋氏が、26年の現役生活で培った視点から、プロレスの魅力、技の奥義、名勝負の裏側を徹底解説。ビギナーの素朴な疑問にも明快に答え、プロレス観戦をさらに面白くする「令和の観戦バイブル」です。