ダニー・ペイロネルは曲作りにも積極的に参加していて、それまでとはタイプの違う明るいロックンロールを提供しています。
大きな貢献ともいえますが、結果アルバムとしては従来のタイプの曲と混在したことでまとまりを欠く仕上がりとなっています。
因みにマイケル・シェンカーは、ダニー・ペイロネルが作った曲は嫌いだったそうですよ。
Lights Out
「消灯」と訳されタイトルにされても困ってしまいますが、1977年に発売された「Lights Out」にある意味このセンスには脱帽ですが「新たなる殺意」というタイトルを付けてしまうのも如何なものでしょうか。
現在であれば許されないですよね。この頃からハードロックの邦題は意訳というよりも原題を無視した大げさな題名にするのが定着していったようです。
新たなる殺意
邦題はさておき、このアルバムこそがUFOの代表作といってよいでしょう。1970年代のロックを代表する傑作アルバムの1枚でもあります。
Obsession
「執着」。本人たちがどのように考えていたのかは分かりませんが、1978年に発売された執着と題されたアルバムの邦題は「宇宙征服」。ついにここまできましたね。地球ではなく一気に宇宙まで持っていったところに当時のUFOの勢いを感じます。
若しくはレコード会社の願望でしょうか。
宇宙征服
シンプルであり、バンドとしてのまとまりがあるアルバムです。明るくアメリカンな感じがあり、既に80年代的なハードロックを先取りしたようなところを感じさせるアルバムです。
しかし、残念なことにバンド内での確執もあったようですが、本作でやり尽くしたと思ったのではないでしょうかマイケル・シェンカーにとってはUFOにおけるこれが最後のスタジオアルバムとなってしまいました。
この時期のUFOには勢いがあります。かなり充実していたことはたしかなようで、翌年発売されたライブアルバム「UFO ライヴ」で当時の様子を垣間見ることが出来ます。
UFO ライヴ
ベストアルバム的に代表曲をズラリと並べた内容は圧巻の一言。このアルバムにこそもっと派手な邦題をつけてもらいたかったと思ってしまうほどです。
UFOは、ボーカルのフィル・モグを中心としてこれ以降も解散と再結成を繰り返しながら現在でも現役として活動しています。
一方のマイケル・シェンカーは、脱退後はマイケル・シェンカー・グループを結成しギターヒーローの地位を確立します。そしてUFO同様に現在も素晴らしいプレイを聴かせてくれています!