引退間近! 今のうちに乗っておきたい小田急ロマンスカーLSE

引退間近! 今のうちに乗っておきたい小田急ロマンスカーLSE

子どもの頃、電車の本に必ず載っていた小田急ロマンスカー。ミドルエッジ世代が優雅な展望車に憧れた7000形LSEがついに引退します。走っているうちに、ぜひ乗りに、撮りに行きましょう!


小田急ブランドを確立したロマンスカー

小田急電鉄の看板特急「ロマンスカー」。子どもの頃に読んだ絵本に必ず出ていて、運転席の下にある展望車に憧れたことと思います。

小田急は、沿線に箱根、江ノ島といった観光地を擁しているため、戦前から特急が運転されていました。戦後間もなく、特急専用車を投入し、1957年には初のロマンスカー、3000形が誕生しました。

SLをはじめ暗い色の車両が多い時代に、流線形ボディの明るい塗色が目を引いた。

初代ロマンスカーの3000形

小田急ロマンスカー - Wikipedia

軽量ボディ、車両の連結部分に台車がある連接車体、オレンジバーミリオンに塗られた流線形の車体は非常に先進的で、「Super Express car」と命名。SEと略称が付けられました。この頃は電車がカルダン駆動式の新性能電車へと移行をする時期で、国鉄151系、東武鉄道1700系、名鉄7000系、近鉄10000系など、電車特急黎明期の名車が各地で登場しました。

先進的な車両が導入されたロマンスカーは好評を博し、1963年に次世代車の3100形が誕生。「New Super Express」からNSEの略称がつけられました。最大の特徴は、運転席を2階に設け、前面を展望車としたこと。今日までつながる小田急ロマンスカーのイメージがここで確立されました。

はじめて展望車となり、ロマンスカーのイメージが固まった。

2代目ロマンスカーの3100形NSE

小田急ロマンスカー - Wikipedia

洗練されたデザインの7000形が誕生

今回取り上げる7000形は、3000形の置き換えを目的に1980年に登場しました。3100形と同様に前面を展望車とし、連接構造の車体、オレンジバーミリオンのボディカラーなどの伝統を引き継ぎ、4編成が製造されました。

外観は、前面のヘッドライトまわりとトレインマークがボディに収められて平面(ツライチ)になったこと。車体全体の凸凹も減り、洗練されたデザインとなりました。また、内装も1980年代の車両らしくグレードアップし、豪華になりました。そこで「Luxury Super Express」、略してLSEと命名。小田急の新たな顔となりました。

皆さんも展望車に憧れましたよね!

小田急7000形LSE

小田急ロマンスカー - Wikipedia

1982年12月には、国鉄が連接構造のデータを取得するため7000形を借り入れ、東海道本線で走行試験が行われました(過去に3000形も試験用に貸し出されている)。

鉄道模型でも、TOMIXからNゲージが当時では珍しい11両セットで発売されました。私も憧れたものです。

天井からは、運転席に出入りするための格納式の階段が降りてくる。

7000形の展望室

小田急7000形電車 - Wikipedia

車両の連結部分に台車がある。

ロマンスカーの特徴ともいえる連接構造

小田急7000形電車 - Wikipedia

後継車の登場後も7000形が残る

その後の小田急ロマンスカーは、1987年に10000形HiSEが登場。ハイデッカー構造を採用し、7000形の優雅なデザインから、シャープなデザインに変更され、車体色も一新されました。

また、1991年には御殿場線乗り入れ用の20000形RSEが登場。ダブルデッカー車とハイデッカー車の組み合わせとなりました。

7000形は1995年にリニューアル改造が行われ、後述の10000形HiSEと同様のワインレッドとホワイトの車体色に変更されました。

車体色がワインレッドに一新された。

4世代目のロマンスカーとなった10000形HiSE

小田急10000形電車 - Wikipedia

1996年に登場した30000形EXEは、増加しつつある通勤需要を取り込もうとした車両です。運用のしやすさを優先して、展望室や連接構造をなくして結果、平凡な車両構造となったためファンの人気は低いです。

その後、意外な事態が起こります。10000形HiSEと20000形RSEが、2012年に小田急から引退したのです。車両はまだまだ新しいのですが、いずれもハイデッカー構造のためバリアフリー対策をしにくく、大手私鉄の特急としての寿命を縮めてしまったのです。

10000形HiSEに準じた車体色となった。

リニューアル改造後の7000形LSE

小田急7000形電車 - Wikipedia

新時代に入ったロマンスカー

2005年にロマンスカーの再興を掲げて50000形VSEが、2008年にはVSEのインテリアコンセプトを継承しつつ、地下鉄に乗り入れられる構造とした60000形MSEが登場し、ロマンスカーは再び小田急の看板として注目されるようになりました。

7000形は、小田急開業80周年・SE車登場50周年を記念して、2007年に1編成が登場時の塗色に塗り戻されました。現在は2編成が廃車され、残る2編成が登場時の塗色で運転されています。

展望室の窓が黒縁なのと、シングルアーム式のパンタグラフが往年の姿との相違点。

旧塗装に塗り戻された7000形LSE

小田急7000形電車 - Wikipedia

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