クリント・イーストウッドのニヒルでクールなキャラクターは、後にドン・シーゲル監督の『ダーティーハリー』へと昇華され、大都会のカウボーイという設定は、脚本家ハーマン・ミラーの製作指揮のもと、『警部マクロード』へと二分化していくのです。
ニヒル&クールでワイルドさを極めたダーティーハリーに対し、陽気でお人好しで人情に厚いマクロードの対比は、1つの映画から生み出されたものとして、興味深いですね。
ハーマン・ミラーの長年の推敲によって生み出されたマクロードというキャラクターが、デニス・ウィーバーの役への惚れ込みによって、より人間味を深めたことで、シリーズが長期に渡って人気を博し、成功を納めた要因となったのでしょう。
大都会とカウボーイという対比の面白さだけではなく、ウィーバーやキャノンら、出演者達の情熱が、40年以上経った現在観ても色褪せずに、面白い作品に仕上がっている理由なのかもしれませんね。