はじめに
第2弾に入る前に第1弾のおさらい
15年ほど前、西武新宿線小平駅・南口ショッピングセンターの裏側の壁を、当時の武蔵野美術大学の学生さんが壁画で彩ったそうです
それから15年後、後輩の武蔵野美術大学の学生さんが新たに壁画で彩ったという記事でした
【多摩湖自転車道】西武新宿線小平駅・南口ショッピングセンターの裏側の壁画が15年ぶりにリニューアル - Middle Edge(ミドルエッジ)

西武新宿線小平駅前 ShoppingCentaer
今回、追加される絵は前回の春夏秋冬の狸たちのタイトルとなる様な作品になるそうです


下絵の段階
秋担当? 冬担当?

左の先生は春担当、前回お話を伺った中央の生徒さんは夏担当なのは知っているのですが
都会の狸で連想される 平成狸合戦ぽんぽこ

1994年の邦画 平成狸合戦ぽんぽこ
いつでも誰かが 上々颱風 - 歌詞タイム
「都会でタヌキ」と言って最初に連想したものが1994年スタジオジブリ作品 『平成狸合戦ぽんぽこ』でしたが皆さんはいかがでしたか?
70年代の高度経済成長期から80年代バブル経済にかけて行われた多摩ニュータウン開発を題材に『タヌキ達側の視点』から描かれた名作でした
実際、狸に限らず日本各地で開発によって動物達の生息地が減少し続けていますが、専門家の方々のお話によりますと推定500〜1000頭の狸が東京23区内に生息してる事が推測出来るそうで、皇居の狸だけでなく、最近ではテレビ番組【ザ!鉄腕!DASH!!】のコーナーの1つ新宿DASH内でも新宿に狸が生息している事が大きく取り上げられました
新宿DASH
江戸っ子タヌキ達は今も健在

都心には案外、タヌキが暮らせる緑地が残っている?
狸の行動範囲は半径数百メートルほどに収まる事が多いらしく意外に広く感じないのですが、東京には夜に閉鎖される緑地公園や、私鉄線路脇にはたいてい側溝があって雑草など自然がそこそこ広がるため昆虫などのエサが確保出来るようです。ですから夜行性の狸にとって深夜、電車が来なくなった人通りの無い線路沿いは行動しやすい様で昆虫類と果実類を中心にムカデ類、甲殻類、魚類、爬虫類、鳥類、哺乳類を食べ生きているようです。また、都内では天敵の野良犬がほとんどいない事も助けになっているとか
小平のたぬき 海外メディアからも注目される
麻布大学いのちの博物館の高槻上席学芸員が、玉川上水周辺でのタヌキ調査についてBBC(イギリス国営放送)の取材を受けました。 | 学校法人 麻布獣医学園
ちなみに、タヌキのライバル、キツネは都会に適応できたの?

都会でも食べ物集めの得意なタヌキと食べ物集めが難しかったキツネ
明治初期には銀座あたりでもキツネが見かけられたそうですが、タヌキが果実や昆虫などを食べるのに対し、キツネはネズミなどの小動物を好む為、都心でタヌキは残れたようですが、キツネは難しかった様です
最後に
狐の七変化、狸の八変化
実はムジナは地域によって指し示す動物が違うようで地域によっては「タヌキ」であり、ハクビシンであり、アナグマでもあるようです。ですから今回、「ムジナ=タヌキ」と決めつけないようにしました。
日本では古くから狸と狐は共に別のものに変身できる『変化』や、人間に幻覚を見せたり憑依するなど不思議な能力を使えると言い伝えられてきました。
昔話では誰かを化かしたり、化け比べ勝負したりと、日本各地に様々な化け狸にまつわる伝承が多く残されています。ですが、狐と比べ何処かお茶目なイメージがあるのも狸の魅力の1つで、ちょっと間抜けなオチがついたり、それほど狂暴な悪さをしない扱いも多いですよ。また「狐の七変化、狸の八変化」と言いますが、狸の方が変化は一枚上手とされ、狐は演技力も用いて巧みに抜くのに対し、狸は化けて脅かすのが好きだというイメージがあります。現代社会、色々見渡してみると実は案外、人々が気づいていないだけで狸は変化し政治家や芸能人、もっと身近な人々に紛れ込んでいるのかも知れませんね。
