トリノオリンピック、フィギュアスケート、ショートプログラム
トリノオリンピック、フィギュアスケート、ショートプログラム。
1位は、アメリカのサーシャ・コーエンだった。
2位は、ロシアのイリーナ・スルツカヤ。
レベル4を4つとって、トップと0.03差。
彼女にとってトリノは3回目のオリンピックだった。
4年前のソルトレイクでは、アメリカの新鋭、コーエン選手に敗れ銀メダル。
その後、母親の看病と自らの心臓病のため試合を欠場し、トリノで金メダルを目指していた。
3位は荒川静香。
4つのレベル4を獲って、トップと0.71差の3位。
トリノオリンピック、フィギュアスケート、フリープログラム
ショートプログラム1位のアメリカのコーエンはいきなりジャンプで失敗し転倒した。
荒川は、得意ではないジャンプでも高得点を狙い、演技後半に難しいジャンプを3つ入れた。
後半は疲れが増すため得点は1.1倍になる。
特に最後の3回転、2回転、2回転は、8.0の高得点が狙える大技だった。
「1点でも2点でも高い点数を狙っていきたいなと。
自分の持っているものできることすべてを限界まで出し切りたい。」
荒川は、冒頭のコンビネーションジャンプを成功させ7.5。
次の3回転3回転の連続ジャンプは、ランディングが悪かったのでとっさの判断で3回転2回転にし5.8。
後半、最初の3回転ジャンプは成功し、6.6×1.1。
しかし続く3回転は2回転になった。
ここでこだわり続けたイナバウアー。
そして勝負を賭けた最後の3連続ジャンプを決めて8.0×1.1
最後のスピンもレベル4で決め、自己最高点をたたき出し、コーエンを抜いて1位に躍り出た。
最後に演じるのはスルツカヤだった。
しかしジャンプで転倒した。
こうして荒川静香は、日本で、そしてアジアで初の、冬のオリンピックフギュアスケートで金メダルを獲った。
得点をとれる強さ、自分らしさ、両方を追い求めてつかんだ逆転の金メダルだった。